それにしても
このアイデアは秀逸。
通販番組のエンターテインメント化、
プレゼンテーターのキャラクター化。
大食いだろうと、腕立て伏せだろうと、
なんでもショーにしてしまう
テレビというものの
まあ、
パロディっていえば、
パロディなんでしょうね。
というわけで、
そろそろ出揃ってきた
数ある新番組の中から、
第一弾はこれ、
「ツーハンマン」。
これって
まあ、なんていうか、
通販業界を舞台にした
ちょっと泣かせる話、
だと思ったら大間違い。
あ、いや、
ほとんどその通りなんだけど、
でも
それだけじゃない
とワタシは思います。
正体不明の
「ツーハンマン」が、
人気のエンターテインメント通販番組に、
疾風のように登場し、
巧みなセールストークで
視聴者に語りかけ、
疾風のように去っていく。
と、とたんに
注文の電話が殺到・・・
とまあ、
全体としては、
スーパーマンとか、
ウルトラマンとか、
バットマンとか、
怪傑ゾロとか、
挙げてったらキリないけど
そういうスーパーヒーローものの
パロディになってる。
と同時に、
冒頭にも書いたとおり、
何でもショーにしてしまう
テレビのパロディにもなっている
わけです。
で、
それだけじゃないのは、
このドラマ、
全体がひとつの
広告論になっている。
第二話でパラダイスコーポレーションの社長
マイケル寺岡(草刈正雄さん)が言ってましたよね、
「楽しませる。
説得する。
見てる誰もが
自分のための商品だと思う。」
あれって
広告の基本ですよね。
それから、
ユカリン立木(川原亜矢子さん)が
ジミー(中村俊介さん)に言いますよね、
「(ツーハンマンの言葉は)
ただのセールトークじゃなくて、
人をはげます言葉。
ハートがあったの。
すっごくやさしくて・・・」
広告についての名言に
こんなのがあります。
「広告は、
人に物を買わせるためではなく、
すでに買った人を
はげますためにある。」
まさに
ツーハンマンは、
そういうひとつの
広告論を実践してるんだと
ワタシは思いますね。
この脚本を書いているのは、
鈴木聡さんという方で、
テレビドラマの脚本を書いたり、
ご自身の劇団の脚本・演出をされたりしながら、
実は、
大手広告代理店のクリエイター
でもあるんですよね。
だからこの
「ツーハンマン」にも
広告に対する鈴木さんの
考え方が表れているとしても
不思議じゃないと思います。
パロディって、
対象をきちんと掴まえてないと、
ただ揶揄してるだけになっちゃう。
世の中の
へんなこと、
おかしなここと、
マヌケなことを、
あげつらって揶揄するのって、
カンタンなことなんで、
そういう意味では、
通販番組なんて、
かっこうの素材
ですよね。
でも、
このドラマって、
通販を揶揄してない
かといって、
ウソっぽく持ち上げたりもしてない。
派手なショー番組に
カリカチュアライズすることで、
通販を、
物を売るという行為の本質を、
ちゃんと掴まえてる。
なにより、
通販を肯定的に捉えてる。
これ、
当たり前ですけどね、
鈴木さんご本人が
広告屋さんなんだから。
でもって
そんな広告論は
そのままドラマ論に
つながっていて、
鈴木さんのドラマって、
以前にも書いたけど、
ワタシたちが抱えている凡庸さを
それでいいじゃないかって
肯定してくれる、
はげましてくれるところがあって
ワタシはとっても好きなんです。
「海まで5分」
「さよなら五つのカプチーノ」
「歌恋温泉へようこそ」
う〜ん、
どれも良かったですね。
今回の
「ツーハンマン」も
なかなか心に残る
ドラマになりそうです。
ところで、
ツーハンマンのホームページ
見に行ったら、
あの商品、
ハイテクスポンジ「べっぴんさん」、
本当に売ってました!
「今回はスペシャルモップセットで
4,980円のご提供です!」
Love from Tsu-han-man!
(JULY.14)
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