Vol.116

わさびソフトか、柿の種チョコか「愛なんていらねえよ、夏」

夏休みも終わって、
夏もそろそろお終いですね。
というわけで、
いよいよLAST4となった
「愛なんていらねえよ、夏」
なんですけど、
これって、
なんていうか
不思議な味わい
ですよね、
エグみとアマみが
交錯してるような、
う〜ん、
わさびソフトクリーム
みたいな
って、
あまりうまい
たとえ
じゃないけど。

アマいところ
これはやっぱり、
難病モノ、
身障者モノ、不治の病モノ
のあたりなんだけど、
これがまた
甘すぎることなく、
抑えが効いた
なんとも上品な甘味で。
このあたりは、
やっぱり
身障者モノの傑作
「星の金貨」「ピュア」を手掛けられた実力派、
龍居由佳里さんならでは
でしょう。
目が見えない
というわかりやすいハンデに寄りかかった、
安易なセリフがひとつもなくて。

で、
エグいのは、
話自体からして
借金を抱えた元歌舞伎町のホストが
大富豪の一人娘の兄になりすまして、
娘を殺し、
遺産(10憶!)をごっそりもらっちゃおう、
っていう、
まあ、
犯罪モノですから。
レイジ(渡部篤郎さん)の
キャラもエグいし。

このエグみとアマみのバランスが
このドラマの
“妙”
なんでしょうね。

ところでこのドラマ、
始まる前は、
堤幸彦監督が初めて
ラブストーリーを撮るぞ〜
まったく新しい
ラブストーリーになるぞ〜
って、
鳴り物入り
だったわけだけど、
始まってみたら、
あれ、それほどじゃないじゃん、
エグくないじゃん、
って感じでしたよね。
(ワタシだけ?)
あの“独自の世界観”
ってやつを期待した人には、
ちょっと肩すかし
だったかも。
ただ、話としては、
え、バレないの?
え、殺しちゃうの?
え、え、え?
って
けっこうハラハラ、ドキドキ
楽しませてくれて。

でも
ちょっとだけ
贅沢言わせてもらうと、
なんていうのかなぁ〜、
龍居さんの脚本って、
エンターテインメントだし
格調高いんだけど、
なんていうか、
教科書読んでるみたいな読後感
なんですよね。
なんか手のひらの上で、
ハラハラさせられた、
ドキドキさせられた、
泣かされた、
笑わされた、
って感じがしちゃう。
後から思うと
そういうお話だったんだよね、
っていう。
そこがもの足りない
といえば
もの足りなかった、
特に前半は。

でも
後半になるに従って、
エグみがグーンと増してきて
がぜん
面白くなってきました。
咲子さん(坂口良子さん)も
五十嵐さん(鈴木一真さん)も
楓さん(松尾玲央さん)も
周りにいた人たちは
ぜ〜んぶ悪人だったんですね、ワクワク。
最初は、
亜子(広末涼子さん)を守る
善良な人たちの中に、
悪い人=レイジが乗り込んでいって
ダマしちゃうおう、
っていう話が、
いつの間にか逆転して、
亜子のまわりは
実は悪人ばかりで、
レイジが善玉になりつつある。
この大ドンデン返しは
この段階で、
かなりエグいなぁ〜。

なんだか
ここへ来て、
このドラマ、
加速度的に面白くなってきたのは
ワタシだけ?
いつも“家族”をあたたかく描いてきた
龍居脚本のアマみと、
独特のやり方でドラマを異化してきた
堤演出のエグみが
絶妙なバランスで、
とっても深い味わいです。
わさびソフトの比ではない!
ラストの展開が
楽しみですね、ワクワク。

ところで、
このタイトル、
なんとかならねえのかよ、夏。
それともワザとなの、夏。
にしてもちょっとムリない?夏。
先週は更新休んですいませんでした、夏。
これからはまた週末更新でいきます、夏。
・・・・、夏。

(AUGUST.25)


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