Vol.129

斬新?古典的?「ホーム&アウェイ」

そろそろ終盤にさしかかったのに
あんまし進展がないんだけど、
それがウリなんですよね、
このドラマの場合。
というわけで、
今週は、先週予告したとおり、
「ホーム&アウェイ」なんだけど、
結論から言っちゃうと、
これってつまり
ドラマ論
なんじゃないの?
なんて思っちゃったりして。
わぉ、大胆な仮説です(笑)。

このドラマって
主人公の楓(中山美穂さん)が
香港旅行からの帰りに
飛行機に乗り遅れたのを皮切りに
なぜかどうしても
家に帰り着くことができない。
毎週毎週ワケのわからない理由で
全国をあちこち旅するハメになる
っていう、
シュールでスタイリッシュな設定
なんですよね。
で、
最初から気になってたのは、
それなのに
ひとつひとつのエピソードが
なぜか
ものすご〜く古典的
っていうことなんですよ。
第1回からして、
旅の途中で牧場で働く
ですよ?
で、お父さんの臨終に立ち会う
ですよ?
あまりに古典的じゃないですか?
その後も、
女房に逃げられた男の居酒屋
で、
息子と心の触れ合い
ですよ?
離婚した母親が、
実の娘の結婚式を
そっと影から見守る
ですよ?
しまいには、
旅の一座に加わる
ですよ?
これはもう
確信犯でしょう。
う〜ん、
スタイリッシュな設定と
古典的な中味のギャップ。
最近流行の
こ洒落たインテリアで、
和食のお総菜が出てくるカフェ、
みたい?
なんでなんだ?

で、先週の話の続きですけど、
ドラマの楽しみ方って
2タイプあって、
「真夜中の雨」みたいに、
自分とは関係ない出来事を
ハタからみてハラハラするタイプ。
もうひとつは、
ドラマを観ながら、
我が身に重ね合わせて
ジーンとしたりするタイプ。
まあ、ほんとはワザワザ
分けてみる必要もないんだけど、
ひとつのドラマの中にも
いろんな要素があって、
遠心分離器にかけたりすると、
2つの成分が含まれていたり
するわけじゃないですか。
で、ある意味、
この“我が身に重ね合わせる”っていうのも
ドラマのひとつの見方だよね
っていうのを、
実践して見せてくれているのが
「ホーム&アウェイ」なんじゃないかと。

これって、
毎回、楓がいろんなエピソードに
遭遇しながら、
その度に我が身に重ね合わせて
いろんなことに
気づいて成長していくわけじゃないですか。
自分と父親のこととか、
まあ、いろいろ。
それがつまり
ドラマもいっしょでしょ、と。
だから毎回のエピソードが
いかにもドラマらしく
古典的なのかな、と。
う〜ん、
考えすぎ?
ですねきっと。

でも、
このドラマの脚本、君塚良一さん
じゃないですか?
今までの刑事ドラマのアンチをやろう
って言って
「踊る大捜査線」書いた人ですよ?
結局ワケわからなかった
「ラブ・コンプレックス」
書いた人ですよ?
黙ってこんな古典的な話、書くだろうか?
それに
「チーム」では、
役に立つドラマを
めざした人ですよ?
やってもおかしくないけどなぁ〜。

まあ、このコラムって、
毎回毎回なにかと深読みしてますが、
いつもぎりぎりセーフ
なんじゃないかって
なんとなく思ってました。
でも、
今度という今度は
ほんとに深読み
の気がします。
反省。

まあ、しょせんドラマなんだから、
あんまり難しいこと考えないで、
楽しく観ましょうヨ。
(いけないのは、ワタシか)

(NOVEMBER.25)


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