Vol.130

どうだ!これがシット・コムだ・・そうだ「HR」

ここのところ
やや“考えすぎ”の
悪いクセが出てるようなので、
今週は、
手放しで絶賛します!
「HR」
これ、面白い!

三谷幸喜さんご本人によれば
「日本初の本格的シチュエーションコメディー」
ということで、
ドラマ史上に残る作品となるだろう
ということですが、
そんなことはどうでもよくて、
とにかくこの「HR」は
面白いです。

でもまあ、
「シチュエーションコメディー」
ってことにちょっとふれておくと、
これ、狭い意味では、
テレビドラマの一形式のことで、
スタジオに組まれたセットの前に観客を入れて収録し、
笑い声なんかもそのまま入れてしまうような、
よく昔のアメリカのドラマにありましたよね、
「奥様は魔女」とか。
っていっても
ワタシも
ほとんど覚えてないんですけど。
厳密に言うと
あの形式をシチュエーションコメディー
略してシット・コム
というらしくて、
アメリカでは、それ専門の
CATV局とかあるくらい
“伝統的”なジャンルらしいです。
要するにこの
笑い声が入っているかいないか、
というのがポイントらしくて、
そういう意味では、
日本でも
かつて「てなもんや三度笠」
なんてのがありましたが、
あれは笑い声が入っていても、
舞台中継だったので、
厳密にはシット・コムではない、
のだそうです、三谷氏によれば。
まあ、そういうわけで、
この「HR」が
日本初のシチュエーションコメディーである、と。

しかし、
そんなことを言われてもねぇ・・。
ワタシはただの
ミーハーなドラマファンだし、
シット・コムなる形式に
特に思い入れもないし・・。

一般にシチュエーションコメディ
っていうと、
キャラクターで笑わせる
キャラクターコメディーに対して、
状況で笑わせるコメディ
って意味で使うことが
多いんじゃないでしょうか。
えーと、
キャラクターコメディっていうのは、
早い話、おかしなヤツがでてきて
笑わせるコメディ
たとえば「ミスタービーン」みたいなもんですよね。
でもって、
シチュエーションコメディっていうのは、
なんでもない登場人物が
おかしなシチュエーション=状況に巻き込まれて
おかしなことになってしまう、
っていうヤツ、
ですよね。

三谷氏がある著作で
「笑い」について
書いてあるところがあります。
記憶によれば
こんな内容でした。
ある日、芝居の役のために
役者の髪を刈ることになった。
どうせ刈るのなら、ということで、
劇団員がよってたかって
変な髪型をいろいろつくっては
面白がってる。
ところが自分はそれを見ても
ぜんぜん笑えない。
自分が可笑しいと思うのは、
普通の人が
なにか困った状況かなにかに追い込まれて、
アタフタしている姿だ。
というような趣旨だったと
思いますが、
記憶違いだったらスイマセン。
これって
つまり
シチュエーションコメディ
ですよね。

で、
話はようやく
「HR」に戻って来るんですけど、
このドラマって
誰かが
(だいたい轟先生(香取慎吾さん)なんだけど)
困った状況に追い込まれて、
アタフタして
笑わせてくれるわけじゃないですか。
たとえば先週は、
淡島さん(篠原涼子さん)の彼氏(古田新太さん)が登場して、
思わず自分は鷲尾だ、とウソをついてしまう
というところから端を発して・・。
で、
そういう30分のドタバタ劇が
とにかく面白くて
笑わせてくれるんだけど、
そんななかで、
なんていうか
人間の本性、
みたいなものが
チラリと垣間見えたりする、
そのへんの手際というか
間合いというか、
そのあたりが、
よくあるドタバタ劇とは、
ぜんぜん別物、にしている
所以だと思います。
たとえば、
どこがどういうふうに
みたいな話は、
今以上にミもフタもなくなってしまうんで、
やめときますけど。
“テレビドラマでは自分のやりたいことができない”
と言った三谷幸喜氏が
実はこれをやりたかったのね、
っていうのが
よくわかるような気がします。
今クールの水曜日は、
「天才柳沢教授の生活」に続いてこの「HR」、
どうだ!
これがコメディーというものだ!
みたいで、
圧倒されます(笑)。

この「HR」、2クール続くらしいですけど、
できれば本家「ER」みたいに
“半永久的”に続いてもほしいものです、ホントに。

P.S.
ところで鷲尾くん役の
中村獅童(二代目!)さんって
ほんとの歌舞伎役者だったんですね、
ビックリ。

(DECEMBER.1)


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