Vol.132

終わってしまった「天才柳沢教授の生活」

このコラムでは、
基本的に視聴率の話はしない
ことにしてます。
だって
世間一般の皆様が
そのドラマを観てどう感じようが、
ワタシには関係のないことだし、
そういうことには
口を挟まないほうが
いいじゃないですか。
それに
“なぜ、このドラマが
高視聴率をとれるのか”
なんて分析するのは、
ワタシのやることでは
ないですから。
ワタシはあくまで
「考える視聴者」(笑)として、
ドラマを通して、
送られてきたメッセージを
きちんと、ワタシなりに
受け止めるだけ〜〜〜
なんちゃって
カッコいいでしょ(^_^;
もちろんワタシだって、
“このドラマが視聴率とれないなんて、
ナンでなんだぁ〜〜!”
とか、
“ふ〜ん、アレって
そんなに高視聴率なワケ・・”
なんて思うこともあるけど、
まあ、
好みは人それぞれだからね。

しかし!
そんなことは言ってられない事態が!
「天才柳沢教授の生活」が
短縮、打ち切り!
ナンでなんだぁ〜〜!

このドラマ、
このコラムでもすでに2回も書いたけど、
とにかく面白いし、
ユニークだし、
深い。

最終回のひとつ前の
吉田助教授の話、観ました?
あらすじはこんな感じ。
〜〜〜
吉田助教授(金田明夫さん)は
なかなか次の論文が書けないので
教授たちにリストラを迫られる。
すっかりショゲてしまって、
その日、教授に相談しようと
柳沢家に向かう。
で、次のシーン、朝。
いきなり柳沢家の書斎で目覚める助教授。
柳沢家の人たちは、
家族写真を撮影するとかで
ドタバタと忙しそう。
しかも吉田教授、昨晩は、
飲み過ぎてしまったようで
すっかり記憶がない。
どうやら、
ひどい醜態をやらかしたらしいのだが、
誰もそれを言ってくれない・・・
〜〜〜
と、いう具合。
つまり、
あらすじは、
1時間かけて家族写真を撮る、
それだけなんですね。
だけど、
そのドタバタの中
会話のハシバシから、
昨晩の吉田教授の言動が
次第に明らかになり、
最後は・・・
おっと、ネタバレはやめましょう。

う〜ん、
よかった!
演劇っぽい手法
って言ってしまえば
それまでかもしれないけど、
凝った構成の中で、
笑わせてもくれるし、
最後は
泣かせてもくれるし。
こんなドラマ、
ちょっとないと思います。
まあ、
打ち切りになったドラマだから
ビデオやDVDになるかどうか
わからないけど、
見逃した人は
ぜひ、観てください。
これ、
思うんですけど、
映画だったら、
ぜったい名作って
言われるだろうなぁ。

けっきょく、
TVドラマって
最後は視聴率という数字
で評価されるわけで、
そのこと自体は、
いいことだとは思ってます。
ことさら
ゲージュツだのアートだの言うのは
好きじゃないし、
何だって
世の中の役に立たなくちゃ
じゃないですか。
ドラマだって
たくさんの人に観てもらって、
CMも観てもらって、
商品が売れて、
ナンボでしょ。
逆に言えば、
ワタシにとって
ドラマの魅力って、
そういうビジネスライク
っていうか
“役に立つシステム”の中に
しっかり組み込まれてる
ってことでもあって。

だから、
この「柳沢教授〜」も
しかたのないこと、
とは思うんだけどね。
でもやっぱり
納得いかない。
考えてみれば、
映画だってビジネスなんだから、
それでも単館ロードショーとか
ミニシアターとかいろいろあって
いろんなタイプの映画が
観られるんだから。
テレビも
もっといろんなカタチの
放映のしかたがあってもいいのかも。
たとえばこれだって、
深夜枠だったら、
低視聴率打ち切り、
なんかにならなかったでしょ。
ま、
たとえばだけどね。
そのためには、
なんていうか、
やっぱり
テレビドラマの世界にも
アルゴプロジェクトやキネ旬が
あってもいいんじゃないかと
思うんですけど。

とにかく、
ワタシは
柳沢教授の“素朴な疑問”を
もっともっと観たかった。
スタッフの皆さん、
また懲りずに
こういうドラマ、
お願いします。
と、
いうわけで、
今クールの
マイベストワンです、パチパチ。

(DECEMBER.16)


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