Vol.136

ストーリーは二の次、三の次?「熱烈的中華飯店」

あくまでも個人的な意見ですが、
ワタシ的には
やっぱり「焼肉」はずるい、
と思うんですけど。
だって、肉に
ああいう醤油ベースの味をたっぷり
つけて焼いたりしたら、
まずいワケがない。
だいたい
日本人ってのは、
(韓国人もいっしょかもしれないけど)
醤油の焦げた匂いに
食欲を刺激されるようにできてる。
だから、
誰でも「焼肉」が好きだし、
その証拠に
屋外でバーベキュー
なら、なぜか
エバラ焼肉のタレ
っていうのは、
もう国民的了解事項
じゃないですか?

え〜と、
何がいいたいかというと、
こういう、
“ダメ集団奮闘モノ”って
ずるい。
目新しくなくても、
やっぱり面白いし
“ドラマ”だし、
ジ〜ンときたりもするし、
まあ、早い話、
ワタシ的には
こういうの好きなんですけど、
「熱烈的中華飯店」。

このワクって、たしか
前クールの「柳沢教授〜」に引き続いて、
鈴木雅之監督の演出なんだけど、
“視聴率としては”良くなかった「柳沢教授〜」の
リベンジ!
って感じなんでしょうか?
ともかく、このセンで鈴木さんといえば、
「王様のレストラン」
を思い出してしまいますが、
今回はさらにグレードアップ。
焼肉的直球ど真ん中勝負
をしかけるからには、
ここまでやるぞ、
っていうところが楽しいですよね。
“鈴木ドラマ”のお約束、大仰なナレーションを
中国語にしちゃったところとか、
音楽が中国映画みたい、とか、
豪華客船という
“究極の密室”な舞台設定、とか、
食王と“ダメ7人組”の落差も激しいし、
それだけで、
なんかワクワクします。

いまのところ、
第3話まで観たんだけど、
ワタシ的には、
第1話がとても面白かったです。
で、この第1話、
普通は、
状況説明をしながら、
なんかひとつストーリーを絡ませてきますよね。
たとえば前クールの
「ホーム&アウェイ」で、
第1回は、香港からなぜか帰れなくなる
と状況説明と同時に、
なぜか北海道の牧場へ行って、
一仕事してましたよね。
ところが、
この「熱烈的中華飯店」は、
食王に代わって“ダメ7人組”がそろう、
というところまでが、第1話。
言ってみれば、
シチュエーションとキャラクターしかなくて、
ストーリーがない。
もちろん、
食王が船に乗れなくなる顛末とか
7人が集まってくるエピソードとか、
いろいろあるんだけど、
そんなものはコントの筋書きみたいなもので、
「ホーム&アウェイ」みたいな意味での
ストーリーじゃありませんよね。
でも、
これがめちゃくちゃ面白い!
それぞれのキャラが
それぞれの背景を背負って、
集まってくる、
それだけで“感動的”ですら
あるところが、
ワタシ的には
このドラマの魅力ですね。
でもってまた、
このキャラというか
配役がまた絶妙。
瀬戸朝香さんが香港の大富豪の元妻だったり、
椎名桔平さんが万年皿洗いだったり、
東幹久さんが元暴走族のやくざな航海士だったり、
石黒賢さんなんか、インチキくさい密航者で
いつも「ハラ減った」って言いながら、
むちゃくちゃグルメだったりする、
う〜ん、それだけで
かなり可笑しい。
第二の阿部寛か、って感じ。
それぞれ、
今までにない役柄
なのに、
なんかすみずみまで
ピタッとはまってる感じ。

ドラマって
ストーリーが中身で
キャラクターとかシチュエーションは、
それを入れる入れ物
っていうのが普通だけど、
「中華飯店」では
それが逆転しちゃってるみたいに
ワタシには思えて、
そこがすごく
う〜ん、なんていったらいいのかわかんないけど、
“ドラマ”的?
っていうか
“テレビ”的?

だから、たとえば第3話なんかの
ちょっとウェットな展開が
かえって、
「?」
って思えちゃうのは
ワタシだけ?
(第3話は鈴木演出じゃなかったし)
もちろん、
この先キャラクターとかシチュエーションだけで
全11話、もつわけないんで、
毎回ストーリーは入ってくる
と思うんですけど、
そのへん、
林宏司さんのバラエティっぽい脚本に期待大です。
毎回、お料理も美味しそうだし。

前クール、「柳沢教授」で
表層を“解体”した鈴木監督が、
今クール、「中華飯店」で
表層をおもいっきり主役にしてる、
ってこと?
(評論家っぽい言い方でスイマセン)
結局、同じことなんだけどね。


(january.26)


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