Vol.139
あざとい左脳vsナイーブな右脳「高校教師」
前作「ゴールデンボウル」を観てなかったら
もしかしたら
観てなかったかもしれない
「高校教師」。
だって、当時話題をさらった
旧作の焼き直しだって
思うじゃないですか。
以前にも書いたけど、
ワタシ的には
当時の“野島ドラマ”って
あんまし・・だったんですよね、
なんか「あざとい!」って
感じがして。
ところが、観てみたら、
これは旧作と全然ちがう話だし、
う〜ん、
やっぱりこの人
“なんかあるなぁ〜”
って気がします。
ドラマ自体の“解説”は、
公式HPのcontextのコーナーで
ご本人がされてますので、
興味のある方にはおすすめです。
ちなみに、
ドラマのHPで
こーゆーちゃんとした“解説”って、
めずらしいですよね、
ご本人が書いてらっしゃるので
当たり前ですが。
で、いつものように
“ワタシ的”な話なんですけど、
最初に観たとき
まず感じたことは、
「ゴールデンボウル」と同じ匂いがする
ってことなんです。
「ゴールデンボウル」って
昔の“野島ドラマ”を知っている人には、
「え?あれって野島伸司なの!?」
ですよね。
なんていうか、旧「高校教師」や
それに続く「人間・失格」「未成年」あたりの
代表的な“野島ドラマ”とは、
ちょっと、というか、ぜんぜん、
印象が違うじゃないですか。
その「ゴールデンボウル」を観て、
ワタシ的には、
へ〜〜、野島伸司ってそうなんだ、
って思ったんですけど、
で、
その「ゴールデンボウル」とこの「高校教師」、
なぜか、同じ匂いだなぁ〜って。
自分でも意外だったんだけど。
第6話まで観た今は、
さすがにいろんなことが明らかになってきて、
たとえば
湖賀先生(藤木直人さん)と雛(上戸彩さん)の関係って
「ゴールデンボウル」の
芥川(金城武さん)と瞳(黒木瞳さん)の関係に似てるとか。
付かず離れずというか、
(今のところ)恋人でもない、
ただの友達でもない、みたいな、
そんな“いい感じにあぶない”距離感が
なんとも言えない感じで。
でもワタシ的には、
最初に感じた
“同じ匂い”っていう第一印象?
ここに“なんかある”
感じがするんですよね。
「ゴールデンボウル」のときに、
こういうドラマって
言葉にしにくいって書きましたけど、
それと同じものが
この「高校教師」にも
あるような気が・・。
たとえば
同じ藤木直人さんが出ていた「初体験」にあったような
ピュアな意味での“言葉にできないもの”
とはちがって、
なんていうか
良くも悪くも本質的なもの、
わかってはいてもどうしようもない
本能みたいなもの、
というか、
認めたくない弱さみたいなもの?
そのへんが、
なんていうか
“野島ドラマ”の人気の秘密で、
あざとさはむしろ
カムフラージュだったんじゃないか
とも思えるのですが・・。
旧「高校教師」の頃から、
スキャンダラスなストーリーに隠れて、
なんていうか
女々しい台詞に
なんかグッとくるものがありましたよね。
野島さんの描く人物って、
ふだんの何気ない会話にも
なんていうか
傷つくのを恐れて
はぐらかしている感じがあって、
そういうところが
ミョーにリアルだったりして。
(あ、以前にも書きましたね。)
今回は、
不治の病の主人公と、
自分が死ぬと思いこんでしまった少女の
“依存”の関係
という骨太なプロットがあって、
それ自体、
じゅうぶんに魅力的なんだけど、
ワタシにとっての
野島ドラマの本質って
そういう
ディテールに
宿ってる気がします。
先に紹介したHPで
野島さんご自身が
こんなことを書かれています。
旧「高校教師」「人間・失格」「未成年」の頃は
左脳(理性の方です)で書いていた、
でもそれに限界を感じ、
最近は右脳で書いている。
この新「高校教師」は,
両方を合体させてみた、と。
う〜ん、
あの“あざとさ”は
左脳のしわざだったのか。
だとすると、
「ゴールデンボウル」と「高校教師」は
右脳のしわざ、という意味で、
“同じ”なのかも・・・。
う〜ん、どうなんでしょう。
(february.16)
back

mail to:
pandawatchingdrama@yahoo.co.jp