Vol.158
胸に沁みるニアウォーター「そして明日から」
土曜の昼間の1時間枠
っていう
目立たない扱いだったけど、
朝日新聞のドラマ評で取り上げてたから、
観た人もいるかもしれないですね、
「そして明日から」。
地方都市・函館を舞台にした
なんか
ジミめでシミジミしたドラマでした。
で、もちろん、
これがもう
すっごくよかった
っていう話なんだけど。
ドラマは
主人公の次郎(水橋研二さん)が
結婚式の招待状を投函するところから
始まるんですね。
次郎は、
“とくに変わった人生を歩いてきた”
わけではない
フツーの青年で
変わったことといえば
“父親を結婚式に招待する”
ことぐらい
なわけです。
つまり、この父親(小林薫さん)、
ずいぶん前に離婚していて
同じ街にいながら、
もう11年も会ってないんです。
まあ、それがキッカケで
なんだかんだと
波紋を巻き起こすんだけど。
まあ、
そういう話だから、
いかにも人間ドラマな
濃い味な展開にいきそう
にみえて、
実はシミジミ抑えめに
つくってるところが
なんか
いい感じです、
ワタシ的には。
結局
次郎は子供のときに言えなかった
ちいさな一言が
(もちろん本人にとっては大きいんだけど)
どうしても
ひっかかってて、
それが素直に言えなくて
手の込んだ
遠回りをするっていう。
ここんところが
キモになってて、
これ、
けっこう泣けました。
何度も書いたけど、
岩松了さんの脚本って
ジミ〜に抑えてあるんだけど、
コワいぐらいに
スミズミまで研ぎ澄まされてて。
たとえば、
父と子が二人で
ラーメンを食べるシーンがあるんだけど、
次郎が左手で箸を持ってるのを見て
父が言うんですね。
「おまえ、まだ左利きなのか」
「まだってなんだよ。変わらないよ、そんなもん」
父は11年も会ってないもんだから、
息子は変わっちゃったんだ
って必要以上に思いこんでる。
でも息子は
昔のままなんですね、
当たり前だけど。
フッと和ませてくれて、
シミジミさせてくれる
こーゆーシーン、
好きです、ワタシ的には。
まあ1時間の間に
こういうシーンが
ぎっしり詰め込まれていて、
見応えある
っていうよりは
胸にキューッと沁みこんだ
ドラマでした、
ヘンな言い方だけど。
このドラマ、
北海道テレビ制作
なんですよね。
思うんだけど、これ、
テレビ朝日制作だったら、
こうはならなかったんじゃないかと。
2時間スペシャル
かなんかで、
主役も堂本剛さんと緒形拳さん
かなんで、
それだけで、
まったく違ったものに
なってたかも。
ていうか
今のシステムでは、
地方局からしか
こういうドラマができてこない
っていうのが
ドラマファンとしては
なんか残念。
日本映画のほうでは、
新しいテイストの作品が
たくさん出てきてる。
コンビニの売れ筋も
清涼飲料ならニアウォーター、
缶コーヒーなら低糖タイプ。
ドラマだって
いろいろ選べた方が
いいんじゃないかと。
少なくとも
ワタシ的には
もっと観たいな〜、
こういうドラマが。
p.s.
でもこのタイトルは、
ちょっとジミすぎでないか?
september.3)
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