Vol.169
ドラマ?いやショートフィルム?「青×黒×白の女」
もしかしてこのコラムに
TX系ドラマって
初登場でしたっけ?
(って誰に聞いているのか)
「青×黒×白の女」。
新年2~3日に「公開」されたワケだけど、
最初の日なんか
予告編とかバンバン流れて
なかなか始まんないんですよね。
1時間ワクなのに
アンコは20分ですよ。
しかも
アタカモ映画のPRのよーにしているのね
なんて思って観てたら、
ホントに劇場公開するんだって。
と、
いうわけで、
前置きが長かったですが、
これ、
映画として扱うべきなのか、
ドラマとして扱うべきなの、
考えちゃったんですよね。
ま、その話は、
オリオリするとして、
よかった〜〜!
ワタシ的には
久々に見応えありました。
これって
3人の監督さんが30分以内のショートフィルムを競作する
っていう企画で、
主演はすべてともさかりえさん
っていうきまりだけで
あとは自由にやってよし、
ってことだそうです。
ワタシ的には
やっぱり
「青の女」、ですね。
ひとりのOL(ともさかさん)が
薄汚い倉庫みたいなところを訪ねてくるところ
から始まるんですよね。
すると男が一人(佐野史郎さん)が
縛られて転がってる。
これだけで
導入としては
グッ
と身を乗り出しちゃうんだけど、
男「何しに来た」
女「拳銃を買いに」
これでまた
話が面白くなるんです。
くわしいことは
ネタバレになるんで
言わないけど
(観てない人は
映画で観てください)
こういう
ハードボイルドなシチュエーションと
リアルな日常とのバランスが
面白い。
拳銃だ、大金持ち逃げだ
なんて世界に、
お茶くみあり、
不倫あり、
社長への不満あり、
得意先へのファックスあり。
・・・
まあ、
そのくらいのことなら
よくできたバラエティのコント?
なんて
言えなくもない。
でもこの「青の女」、
ベースがしっかりしてるから、
この“意外な組み合わせ”が
絶妙なバランスで
成り立ってて、
それがまた
スリリングですらあって。
しかも
コメディの中に
絶妙の塩加減で
ペーソス(死語?)が効いてる、
ていうか
ビミョーに
泣かせがにじんでる。
演出的にいうと、
この間、約20分、
全部で数カットしかないんですね。
つまり長回しで撮ってるから、
カメラがその場にいて
人物の後をくっついて歩いてる
みたいになってる。
アップとかがないから
タンタンとして
妙に臨場感がある。
けっきょく、
ワタシ的に
このドラマがピピッときたのは、
OLと拳銃密売人という
素材の組み合わせの妙、
ではなくて、
ショートコメディとして
完成度の高い脚本を、
長回しを多用した
ドキュメンタリーっぽい演出で
撮ってる
っていうアイデア
というか
センス
なんですね。
脚本の香川まさひとさんは
テレビでは
「TOYD」(未見で残念!)など、
映画では
「ふざけろ!」
「あさってDANCE」なんかを
書いてる人だそうです。
監督の緒方明さんは
「独立少年合唱団」で
ベルリン国際映画祭で
新人監督に贈られるアルフレート・バウアー賞
というのを
日本人で初めてもらった人だそうです。
と、いうわけで、
このドラマ
そういう意味では、
むしろ映画なんですね。
どっちだって
面白ければ
それでいいだろ!
って言われれば
確かにそうなんだけど、
ドラマ好きのワタシとしては
(映画も好きだけど)
つい
そこのところ
考えちゃうんですよね。
映画的ってナニ?
ドラマらしいってナニ?
みたいな。
で、
これ3本のなかでは
いちばんドラマっぽかった
ような。
だから
こーゆーの
ドラマとしてもアリでしょ
みたいな。
だからナニ?
って言われると
困るんだけど・・。
(ちなみに
「白の女」はすごく映画的で
スクリーンで観たいな
と思いました。)
ところで
「青の女」と「黒の女」は
主演のともさかさんが
それぞれ青い服、黒い服を着てるんですね。
でも「白の女」は白い服じゃない。
じゃなにがシロ?
細かいところだけど、
こーゆーヒネリが
洒落てます。
january.9
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