Vol.171

キレとコクのあるハードボイルド?「砂の器」

かたや木曜劇場、かたや日曜劇場、
かたや名作テレビドラマのリメイク、 かたや名作映画のリメイク、
ま〜、これはもう
比べるなというほうが無理、
というか、
最初からもう
比較検討してください、
って言ってるようなもんで、
だったら、まあ、
そこんところ割り切って
「白い巨塔」を意識しながらの
「砂の器」です。
ていうか
どーしたって
意識するよねェ、
登場人物のテロップ入るのも
いっしょだし。

とはいうものの、
「砂の器」
現時点では第1話しか観てません。
だからまあ
言ってみればイントロしか聴いてない
ようなもんで
まだちょっとコメントしにくいんだけど、
でも、この第1話、
ヨカッタ〜〜。
なにがって
テレビ的に妥協してないところ
ですよね。
たとえば冒頭の長〜い海辺のシーン。
最近のJポップが
冒頭にBメロの美味しいところを
もってくる
サビ頭が当たり前
になってるように、
最近のテレビドラマでも
初回のタイトル前に
ちょっとキャッチーなシーンを
もってくるのが
当たり前
なのに、
あの海辺の
セリフのない
長〜いシーン。
もうマイペース
というか
妥協がない
というか
一時が万事
全編この調子で。
とくにワタシ的に
いい!
って思ったのが
今西警部(渡辺謙さん)のキャラ
ですね、
これは“映画の”刑事です。
テレビの刑事は、
ふつうはもっと
テレビ的にわかりやすくする
と思うんだけど、
そうじゃない
ところが
いい!
って、まあ、
細かいことはおいといて
まだ初回だし、
これからが期待大です。

さて、
この「砂の器」、
脚本は龍居由佳里さん、
(スタッフロールでは
潤色:橋本忍、山田洋次となってますが、
これは映画版の脚本と担当された方々で、
このテレビ版は映画版を下敷きにしている
という意味だそうです)
で、「白い巨塔」は、
井上由美子さん。
一見、似たタイプ、
のお二人なんですね。
ただ、ワタシ的には、
ずいぶん違う、と思っていて、
井上さんは
(すでに書きましたが)
一見オーソドックスながら
ところどころで
ゾゾッ
とするような鋭い切れ味で
切り込んでくるのに対して、
龍居さんは
あくまで正統派、
実直、正直タイプ
だと思うんですよ。
ケーキで例えると、
前者がモンサンクレールのキレのある美味しさ、
後者がオーボンビュータンのコクのある美味しさ。
(東京地区以外の方、
わからなくてスイマセン。)

でもって
演出は
「砂の器」第1回が
福澤克雄さん、
「白い巨塔」が
西谷弘、河野圭太、村上正典の三氏。
福澤さんって
なんていうか
映像派っていうか
スタイリッシュっていうか
独自の美学を貫く
っていう意味では
ハードボイルドな人だと
思います。
で、
「白い巨塔」の演出陣のほうは、
脚本に素直
っていうか
脚本のおいしいところを
ググッと引き出そうとするタイプ
ですよね。
だから演出のほうは、
「砂の〜」がモンサンクレールで、
「白い〜」がオーボンビュータン。
(東京地区以外の方、スイマセン。)
整理します。
え〜と、
「白い巨塔」が
キレのある脚本と、コクのある演出。
で、
「砂の器」が
コクのある脚本と、キレのある演出。
まあ、あえて言うなら、
ってことですけど。
・・・あんまり意味なかったですね、
反省。
まあ、ワタシとしては、
どっちがどう、
ってことじゃなくて、
モンサンクレールのケーキも
オーボンビュータンのケーキも
両方食べらる今クールは
幸せってことで。

ところで
重箱のスミをつつくようだけど、
「砂の器」、
あれだけスミズミまで神経を使って
妥協のない演出をしているだけに
ど〜しても気になっちゃうのが、
なんで
「蒲田で身元不明死体発見」
が新聞一面トップなんだ?
「浪速大学財前助教授、医療過誤で提訴」
だって一面じゃなかったのに・・。


january.23


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