Vol.184

ビミョーな距離感から何かが伝わる「ホームドラマ!」

今クールは
前クールから引き続きの「新選組」
を含めて
連ドラはなんと4本しか
観てないので、
同じネタが多くなる
かもしれません、
スイマセン。
でもその分、
ちゃんと語るぞ〜、
ほめるぞ〜、
というワケでまた
「ホームドラマ!」です。

このドラマ、
観てて、やっぱり
「いいわぁ〜」
って思うのは、
なんていうか、
すごくリアルなんですね。
なんていうか、
ドラマだと思って観てるんだけど、
画面の中で
堂本剛さんや酒井若菜さんが演じてるのは
わかってるんだけど、
そこから
なにかがズシリと
リアルな重さで伝わってくる。
ドラマの中の世界が
“お話”としてではなく、
なんていうか、
リアルな肌触りと重さをもった
“本物”として伝わってくる
っていうか。
こういうのって、
よくわかんないけど、
脚本と演出と
それからそれを体現する役者さんとが
なにかピタッと
波長が合わないと
ここまでこないんじゃないか
って気がします。

とくにこのドラマ、
ポイントは、
距離感、
ではないかと。
人と人との微妙な距離感に
ものすごく気を遣いながら
つくっているような気がして。
たとえば、第3話。
仁美(酒井さん)が秋庭(ユースケさん)と偶然会って
橋の上で話すシーン、
憶えてます?
ちゃんと並んで話さないで、
ミョーに距離をおいてるんですよね。
セリフも
語尾がビミョーに遠慮がちながら、
お互い恐る恐る手を伸ばしてるような感じで。

それから、
その後、
将吾(堂本さん)が
秋庭さんのマンションを訪ねていって
キレるシーン。
将吾「あんたいつかオレに言いましたよね。
キズなめ合って暮らしてくなんて
気持ちわるいって。
言ったよね。
言いましたよね」
秋庭「言ったよ」
将吾「あんたひとりで
自分でキズなめてるだけじゃないスか。
こんなとこ閉じこもって
逃げてんじゃねェよ」

語尾がコロコロ変わるんですね。
デスマスになったり、じゃねェよになったり。
なんかこういうところに
グッとくるんですよね、
ワタシ的には。
なんていうか、
秋庭のキズに踏み込んじゃいけない、
でもどうしてもほってはおけない、
ホントはこんなかたちでキレたくないんだ、
って感じでしょうか、
将吾にしてみれば。
こういう微妙なキビをみせてくれるところは、
う〜ん、
ただ気持ちを“激白”すれば
ドラマチックなシーンだと思ってる
コンビニなドラマとは
大違いでは。
こういうところひとつとっても、
ほんとに
なにかがひとつに
ピタッと収束して
大きな力になってる、
そんな気がします。

結局、家族ではない他人同士が
家族のように暮らす
わけだから、
一歩間違えれば、
へんなヒューマンドラマに
なったりするわけで、
そこんところ、
ちゃんとクリアしとかないと、
視聴者にきちんとは届かない
ってことでしょう。
それにしても
あえてそういう
高いハードルに挑戦しようなんて、
それだけでも
とっても志の高いドラマだと
思います。

ところで、
第5話のラスト、
出て行く仁美を将吾が引きとめるシーン。
「みんなのお荷物になりたくないの」
っていう仁美に
将吾はこう言うんですね、
「お荷物ならお荷物でいいじゃん」
う〜ん、
こういうところがファンなんですよね、
岡田惠和さんの。
「お荷物じゃない」とも
「気にするな」とも言わない。
「お荷物でいいじゃん」っていう
なんていうか
“引き受ける優しさ”。
考えてみると、
いつも岡田ドラマでは、
「こうすべし」とか「こうしよう」とか
「それじゃダメだ」と言わないで
ただ
「それでいいじゃん」
そう言ってた気がします。
ほんとに
テレビドラマでこんなのいいのか?
って思うくらい
厳しいドラマを
書く人だと思います。
ていうか、
ドラマファンとしては
こういうドラマが観られて
ほんと幸せ、
感謝です。

それにしても
あの家、
いい感じですよね、
あんな広くて倉庫みたいなところに
住んでみたいものです。
でもちょっと
照明が暗すぎるような・・
田村高廣さん、
新聞読みにくくないですか?


may.21


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