Vol.185
ドラマチックじゃない。だからドラマな「新選組」
このところの
ドラマ界の話題といえば、
やっぱり、
「新選組」バッシング
ということでしょうか。
これについては
以前一度書いたけど、
なんか不十分だったし。
また改めて弁護しておきます。
これってまあ、
週刊誌で連載してた人気マンガが
アニメになったときに、
「声がイメージとちがう」
「なんとなくキャラがちがう」
なんて言われちゃうのといっしょかな、
とは思うんだけど、
もしも、
三谷さんが喜劇作家である
ということと
関係があるなら
ちょっと残念だな、
と思って。
アメリカのコメディ映画が話題になるたびに
「日本ではコメディの地位が低すぎる。
むこうではちゃんとリスペクトされてる
立派なジャンルなのに」
みたいなことが
よく言われますよね。
まあ、だからといっって
「オースチン・パワーズ」を観ようとは
思わないけどワタシ的には。
まあでも、
おっしゃることには
一理ある
って気がします。
なんていうか、
ホントの意味での
ドラマって
いわゆるドラマチックな展開
のなかにではなく、
日常のなかの
ちょっとした破綻
みたいなものに
垣間見えるような、
それをうまく
すくってみせるのが
喜劇、ですよね。
ていうか、
それが喜劇の妙味であって。
たとえば
なにかドラマチックな事件
(人が死ぬとか、運命の出会いをするとか)
があって、
それでドラマチックになるなら
むしろ簡単
というか。
あ、なんか
ベタな話してますね。
で、
三谷さんの喜劇って
ほんとにそういう意味では
見応えのある喜劇になってて、
それが人気の理由なんだろうけど、
観てると
なんていうか
「人間て可笑しいよね〜、
でもそれが人間だよね〜、
ドラマだよね〜」
なんて
思えちゃうくらい
なにかしっかりしたものが
残る
気がします。
そういう意味では
三谷さんが、
「古畑任三郎」でブレイクしたのも
わかるような。
だって喜劇と犯罪モノって
似てますよね。
なんか、
ちょっとした破綻が
人間だよね〜
になっちゃうところとか。
で、「新選組」。
これって、
ま、いわゆる歴史モノの
テイストからすると、
非ドラマチック
むしろ喜劇チック。
でも、とっても
ドラマ的
なような気がします。
近藤勇、土方歳三、芹沢鴨・・・
いやいやそれだけでなく、
登場するすべてのキャラが魅力的。
人間くさい、ベタな言い方だけど。
もちろんこれ
喜劇ではないし、
犯罪モノでもない。
でもその中で
こんなふうに
人間だよね〜
を感じさせてくれるところが
見応えアリ。
う〜ん、これが
ドラマだよね〜。
こういう
「いっけんドラマチックな表面よりも
ホントに面白いのは
もっと普通のところなのよ」
みたいな感覚は、
北野武さんや宮藤官九郎さんに共通する
ような気がするし、
この「新選組」の日常は、
北野監督の「ソナチネ」を
思い出させたりします。
北野氏や宮藤氏は
作家として正当に
評価されている
とは思うけど、
三谷さんは、
ことさら喜劇というジャンルに
愛着とプライドをもってらっしゃるから、
自らが画面に登場するときでさえ、
喜劇であろうとする。
そういうところが
軽くみられるというか、
大衆的な人気作家
にみられると
残念だなと思います。
ちなみに、
昨年末にNHKが放送した
テレビ放送50周年記念ドラマ
「川、いつか海へ」
で、ワタシがいちばん好きだったのは、
三谷幸喜作の第4話、
ロミオとジュリエットの芝居の話、でした。
もちろん
この「新選組」も
三谷作品の中で
ワタシ的に上位にランクインです。
ただ、
これから少しだけ心配なのは、
史実ではこの新選組、
この後、芹沢鴨を粛正したり、
池田屋事件をおこしたり、
山南敬介が切腹させられたりと
血なまぐさい
というか
いやでもドラマチックな展開に
なっていくわけで、
それって
慎吾くんのあのキャラで
のりきれるんだろうか?
ま、ワタシが心配するコトじゃ
ないと思うけど・・。
june.3
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