Vol.194
あらかじめ失われた月9「ラストクリスマス」
ツボにハマりました!
タイトル↑は誤解されそうですが、
大絶賛!
久々に気持ちよく褒めちぎります。
実は始まる前は
どうなの?
とか思ってたんですよね。
坂元裕二&大多亮コンビの前作「愛し君へ」も
初回でリタイアしたし。
ところがこの「ラストクリスマス」
第1回で、
お、久々に月9の王道?
で、第2回・・
う〜ん、ハマりました。
このドラマ、なにが見事かって、
まず
あまりにも細かく緻密に組み上げられてるところ。
何がってそれは
伏線にしても
会話にしても、
人間関係にしても、
構成にしても、
つまり全部ってことなんだけど。
それはまあ、
たとえば第2回冒頭の
春木(織田裕二さん)と由季(矢田亜希子さん)の
ドア越しのカケアイのところとか、
途中で出てくる「joker」の効かせ方とか、
挙げていったらキリがなくて、
以前、野沢尚さんについて
ジグソーに例えると、ひとつのピースが
普通の半分ぐらいに細かい、
なんていう言い方をしたけど、
野沢さん亡き後、
これだけの緻密な
ほとんど職人芸の極地
と言ってもいいような“建築物”は
ほんとに久しぶりでビックリ。
なんだけど、
今回ワタシが言いたいのは
そんなことじゃないんですね。
このドラマ
ラブストーリー
であるけれど、やっぱり
ラブコメ
ですよね。
途中何度も思わず声を出して笑ってしまいました。
で、笑ったと同時に、
思わずグッとくるんですよ。
何度も言うようですが、
ワタシはこーゆードラマに
弱い。
言っときますけど、
たとえば最後に春木が言う
“泣かせのセリフ”にグッとくる
のではなくて、
笑える、と同時に、泣ける、
なんです。
で、これはなんだろう
と考えていたら思い当たったのが、
先日、雑誌でジョージ・ルーカスのインタビュー記事を読んだら出てきた
「アメリカン・グラフィティ」。
1973年のムチャクチャ古い青春映画で、
観てる人は少ないだろうから、
ちょっと解説すると、
ハイスクール卒業の日の一晩(夜から翌朝まで)の
出来事を描いた群像劇。
で、最後に、
登場人物のその後がテロップで流れる
“誰それは、今○○にいて○○をやってる”とか
“誰それは、交通事故で死んだ”とか。
ワタシの記憶に間違えがなければ
たしか今野雄二氏だった思うけど、
これをもって「青春抹殺」の映画と
評していたと思います。
で、古いついでにもう一つ。
「なんとなく、クリスタル」
田中康夫知事のデビュー作ですね。
後半はほとんどが注釈で、
話に出てきたブランドとかお店の名前を
いちいち解説してる
というかなりヘンな小説です。
で、これ、なんていうか、
とっても切ない。
前半のストーリーの部分ではなく、
後半の注釈の部分が、
なんですけど、
う〜ん、それ以上言うと
ちょっとミもフタもないというか・・。
で、本題にもどると
この「ラスト・クリスマス」、
なんていうか、そーゆー、
一種の切なさ、
みたいなものを感じるんですね、
「アメリカン・グラフィティ」とか
「なんとなく、クリスタル」
と共通するものを。
え〜い、わかりにくい!
大胆に言ってしまえば
過去、みたい。
目の前で起こっていながら、
幸せな過去のできごと
みたいな。
もちろん、
設定もどことなくバブルの頃のようだし、
音楽も懐メロ系だし、
ワザとかもしれないし。
それに、それって
観る人の年齢のせいじゃない?
というご意見ごもっとも。
でも、
「アメリカン・グラフィティ」って
ワタシが観たのは、
中学生か高校生のときだし
(名画座にかかるたびに
みんなして観にいってた
バイブルみたいな映画でした)
当時も今も
ワタシ自身の見方は
あまり変わらないような・・。
話それましたが。
とにかく、この「ラストクリスマス」、
ワタシ的には
久々に完璧なラブコメです。
笑いどころでグッとくるってのは、
きっと、
「アメリカン・グラフィティ」のテロップや
「なんとなく、クリスタル」の注釈が
異化作用を働かせていたように、
ギャグ、というか、
完璧なラブコメであること
=月9的であること自体が、
一種の異化作用になっているというか。
だから、現在でありながら
過去のような感覚に・・。
おっと、
“余計な分析をしてしまう”という
悪いクセが、また出てますね。
反省。
とにかく、このドラマ
第2回にして、ハマりました宣言。
今回、ワケあって、
ビデオで2度も観てしまったんだけど、
それでも早送りするところがひとつもない、
どころか、
噛むほどに味がでる、
新しい発見がある。
2度目にはたとえば、
タイタニックのシーン、
それが素敵なラブシーンだから
というよりも
「眠気覚まし」の余興である
ということで、
またグッときたりするワケです。
う〜ん、
わからないですよね。
とにかく、
久々に
いろいろ話したくなるドラマが出てきて
更新も遅れなくてすみそうかと・・。
October.21
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