Vol.206

大人のじょうよ饅頭「優しい時間」

なんか、先週の書いたのを読み返してたら、
褒めてるように
見えなかったんで
補足しときます。
寿司屋でマグロばっかり注文するのは反則
なのは確かにそうだけど
それは、
“従来の考え方”
でもあって、
じゃあ
“マグロづくし一人前1800円”
っていうのも
アリだろ
って考えるのも
ひとつの企画、
従来だろうが企画だろうが
お客が注文すれば=視聴率がとれれば
それでオッケー
というのも
テレビの潔さ
だと思うので
「富豪刑事」や「ごくせん」
これはこれで楽しみ
だったりするんですよね。
でもって
「富豪刑事」はどうだかわからないけど
「ごくせん」は視聴率いいみたいで、
それはそれで「へ〜〜」なんだけど、
じゃあ、
こっちはどうなの?
って、ふと気になっちゃうのが
この「優しい時間」、
だってまるで対極のドラマ
じゃないですか?

う〜ん、なんていうか
「これが“従来の意味での”ドラマ
なんだからね、
みんな忘れてるかも知れないけど」
みたいな。
このwebコラムの第1回は
たまたま読んだ
倉本聰さんのシナリオ「ガラスの知恵の輪」
にしんみりして、
「大人のドラマが観たい」
ってテーマだったんだけど、
この「優しい時間」
う〜ん、大人のドラマ
ですね。
それって
「深い」とか「シミジミしてる」とか
「ゲストが豪華」とか「主人公が還暦間近」とか
そーゆーことじゃなくて、
なんていうか
軽い、
そう、大人にしか出せない軽さ
みたいなものが
あるような気がして、
ワタシ的には
いい感じです。
それってもちろん
主演の寺尾聰さんの飄々としたキャラ
もあるんだろうけど、
なんていうか
大きな事件が起こったり
人が感情をぶつけ合ったり
ってことがない。
っていうのは
ホントは間違いで
隣人が自殺したりとか
事件はあるし、
登場人物それぞれ
大きな事件が過去にあったりするんだけど、
みんなそーゆーことを
胸に秘めて
クリスマスのサンタの代役を誰がやるか
なんてことで
ふざけ合ってたりする。
う〜ん、なんて“大人”なんだ。
逆に言えば、
なんていうか
ふつうに毎日をやっていこうとするなかに
胸に秘めた何かが
ポロリポロリとこぼれてしまう、
う〜ん、なんて“ドラマ”なんだ。
なんていうか、
昔ながらの和菓子屋さんが
ていねいにつくった
じょうよ饅頭
ってかんじ。
見た目はフツーのお饅頭で、
口当たりはふわりと軽くて、
餡はそこはかとなく上品で・・。
2/17放送の第6話では、
とっても象徴的なシーン(セリフ?)があって、
またお皿を割ってしまった梓(長澤まさみさん)に
ミミ(高橋史子さん)とリリ(森上千絵さん)が、
怒るかわりに
「メリークリスマス」なんて言うじゃないですか。
その後、梓も拓郎(二宮和也さん)を訪ねて
「メリークリスマス」なんて言うじゃないですか。
う〜ん、
同じひとつのセリフに
こんなにいろんな思いを込めるとは
こーゆーのって
ドラマの醍醐味っていうか
ドラマを観る楽しみ
だと思いません?

最近は、
なにか分かりやすい事件が起こらないと
満足しない人も多いみたいで
ワタシが好きだった
「一番大切な人は誰ですか?」なんかも
「一部のテレビ誌などで『何もないドラマ』という評もあった」
とキネ旬に書いてありました。
そーゆー人って
いったいドラマのどこを見てるんでしょう??
この「優しい時間」なんかも
“巨匠”倉本聰脚本
だからこそ、
実現したんじゃないかと
勘ぐってしまうのは
ワタシだけ?
もちろん
「倉本ブランド」の影響力は大きいかも知れないけど
田島大輔さんをはじめとする演出も
役者の皆さんも
なんて言うか
こーゆードラマにしよう
ってビジョンがピタッと一致しないと
こーゆードラマって
できないんだろうな〜
なんて思ってしまいます。
だって、
連ドラって
演出や脚本が変わると
なんかちょっとブレたりすることあるんだけど、
このドラマ、
演出が替わっても
脚本が吉田紀子さんになっても
ぜんぜん
世界観、変わらないですよね。
う〜ん、
毎週が楽しみなドラマです。

P.S.
え、長澤まさみさん、
「逃亡者」のときと同じ人?
え、二宮和也さん、
「熱烈的中華飯店」のときと同じ人?
ってくらい、
このお二人、いや、
梓と拓郎には引き込まれます。

february.18


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