Vol.20
星、3つです!「喪服のランデヴー」
オリンピックのおかげで
各ドラマがちょっと早めに最終回に突入。
で、前回はちょっと“苦言”しちゃったんで、
今回は、ホめます。
「喪服のランデブー」
これはもう、う〜ん、マイッタ!
タイプなんだな、こういうドラマ。
「どこがいいのよ」って言われても、
並べたらキリがないけど、
そう、たとえば
登場人物が多いにもかかわらず、
緻密で無駄のないセリフと構成で、
気持ちよく引き込まれてしまうストーリー展開。
押さえるところを押さえてるから、
ムリがないし説得力もある。
それに、
登場人物それぞれの人生が
キチンと描かれていること。
敵役の岸辺一徳、塩見三省、
寺田農、吉田日出子の四人にしても、
それぞれの人生があり、家族があって。
刑事役の吉岡秀隆も、
亡き父の影を背負い、
銀粉蝶の母との生活があって。
役者さんの名前知らないけど
「おやっさん」のエピソードも
いい味出してましたね。
(これ原作にあるんでしょうかね。)
う〜ん、好きだなぁ〜、
こういうところが。
しかも、
こうした彫りの深さと対照的に
舞台演劇を思わせるドラマチックな演出が
実にキマっていて、
たとえば
犯人役の藤木直人、二役の麻生久美子に関しては、
リアルに描かずに、
なんていうかファンタジックな部分を残してますよね。
捜査本部の吉岡たちの前に
“飯田聖美”が登場したときは、
正直、鳥肌たちました。
う〜ん、いいなぁ。
そもそもガス灯の下
というシチュエーション、
8時ちょうどで止まっている時計、
そして動き出す時計。
こうしたお伽噺めいた骨組みと、
登場人物の心情に深く切り込んだ、
リアルな細部のバランス。
う〜ん、好きだなぁ〜、
こういうところも。
それからラストも
なんていうか“格調”がありますよね。
例の四人にしても、
それぞれ罪の報いを
自ら受け入れるカタチで破滅していく。
ガス灯の下で麻生が
子供を迎えるラストのシーンは、
哀しさのなかに希望を感じさせてくれて。
好きだなぁ〜、
こういうところも。
それに刑事吉岡が、犯人を追ううちに
犯人藤木にシンパシーを感じていく。
(以前NHKでやってた「翔ぶ男」を思い出しました。)
好きだなぁ〜、
こういうところも。
もういい?
このへんにしときます、はい。
プロデューサーの池端俊二さんと
脚本の野沢尚さんは、
演出の鶴橋康夫さんと一緒に、
以前読売テレビで
質の高いドラマを創っていたようです。
野沢さんのNHKでの前作「結婚前夜」も
池端さんのプロデュースでした。
演出の渡邊孝好さんは、
「居酒屋ゆうれい」などの映画監督さんで、
テレビも何本かやられてるみたいです。
でもやっぱり
こういうドラマは
NHKならでは、
なんでしょうね、きっと。
(SEPTEMBER.16)
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