Vol.217
天麩羅か、海老フライか、「タイガー&ドラゴン」
いやぁ〜、ますますいい感じで
飛ばしてる「タイガー&ドラゴン」、
快調ですね。
毎回、決めたカタチ(落語形式)は
きっちり守って、
だけど思いっきりハチャメチャやって
ほんと、楽しいです。
で、
これ書いてる時点では6/3放送分は
観てないんだけど、
5/27放送の「猫の皿」
観たときは、
ちょっとびっくり
ウワッ、きたきたきたッ
って感じでした。
これ、
お正月にスペシャルのときに
書いたんだけど、
この「タイガー&ドラゴン」
構成が凝ってるだけに
言いたいことはストレートですよね。
なんていうか、
「現代社会では、
何を語るか、より、どう語るか、
というコミュニケーションスキルが重要であり、
このスキルに長けた者こそが
常に優位である」
なんてまあ、
よーするに
話が面白いっていうのが
けっこう絶対的な価値観なわけ。
で、これが主人公がぶち当たってる壁
なんですね。
主人公ってこの場合
虎児、もとい小虎(長瀬智也さん)だけど。
で、
フツーのドラマだったら
こーゆー場合、
それってヘンじゃん、
ホンネで話せば気持ちが通じるぜぃ
みたいなところへ行くんだけど、
そーゆー安易な一発解決に
いかないところが、
宮藤官九郎さんらしいところで、
そうゆう世の中なんだから、
それはそれでアリだから、
そんなかでなんとか、
できるようにやるしかないじゃん。
それでオーケー、
きっとうまくいくよ・・
っていうのが
基本的なスタンス
ですよね。
それって「I.W.G.P」のときから
ずっとそうだったし。
で、
今回、なんと
“話の面白い”竜二(岡田准一さん)のほうが
窮地に立たされてる。
なんと
メグミちゃん(伊東美咲さん)いわく
「面白すぎて疲れるの」(!)
いゃ〜まいりました。
「ずーっとリアクション求められてる気がして」
「笑うと必ずキスせまってくるの」
これってきっと
なんていうか“今の若者的な発想”を
パロッてますよね。
話が面白ければ、ご褒美にキスできる、
女の子とヤれるって発想。
も〜斬ってますね〜、バッサリ。
この回、
お題は「猫の皿」、
まあ竜二がメインの話ではあるけど、
この「話が面白いと疲れる」って部分
べつになくていいわけです、
話の流れ的には。
なくても成立しちゃう、
つまりハンドルでいえば“遊び”
の部分なわけです。
こんだけ凝った構成しながら、
“遊び”として入れてくるなんて、
余裕ある〜
っていうか
ここがホンネ
なんだと思うんですけど、
ワタシ的には。
結局、宮藤官九郎さんが
今時のコミュニケーションについて
すご〜く考えてるっていうのは
こういうところで、
つまり、
なんていうか
他者にとって自分がどう見えるか
って視点を肯定しつつ
それに絡め取られないように
綱渡りしてく
みたいな、
おおっと
なんかそんな言い方しちゃうと
大それたことみたいで
おおっと
って感じなんだけど、
でもやっぱり
そういうことかな
って思います。
で、クドカンとしては、
もちろん
他人にどう思われようとホンネで話せば通じるぜ
とは言わないし、
やっぱり人から面白いと評価されたほうが勝ちっしょ、
とも言わない。
で、
じゃあ、どうなっちゃうの
っていうと、
ここがワタシ的に宮藤官九郎さんのドラマ
すご〜く好きなところなんだけど、
そういう今風コミュニケーションの隙間
みたいなところ、
名付けようのないような瞬間を
ふわりと見せてくれる。
たとえば
ひとつ例を挙げると
「ロケット・ボーイ」でみんなが
うだうだビール飲んでるところ
だったりするんだけど。
まあ、たとえて言えば、
目の前に海老があって
天麩羅にしようか、海老フライにしようか迷ってる人に、
ちょっとちょっと、
ただ焼いて食っても美味いですよ
みたいな、
よくわかんないけど。
まあ、この「タイガー&ドラゴン」
古典落語&下町人情物って
ワクがあるから
「ロケット・ボーイ」みたくは
ならないと思うけど、
でもまあ、
エンターテインメントって意味でも
すご〜く楽しめる
っていうか
毎週楽しみにしてるドラマです。
う〜ん、拍手!
june.3
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