Vol.38

美味しいけどムラのあるシュークリーム「女子アナ。」


質問。
第一楽章と第三楽章をモーツアルトが作曲、
第二楽章をベートーベンが作曲、
そんな交響曲
あるでしょうか?
地上20階までを丹下健三が設計、
そこから上を磯崎新が設計、
そんな建築物
あるでしょうか?
う〜ん、
それがアリ、
なのが、
テレビドラマなんだよね。
脚本や演出が
回によって違うってことが。

何度でも言うけど、
ワタシは
これは
イヤだ。

「女子アナ。」は、
今クール楽しみにしているドラマのひとつで、
前クールの「ストレートニュース」同様、
テレビの裏側が舞台。
「ストレートニュース」が
シリアスタッチで
報道のモラルとかその辺の
現代的な問題を
“ストレート”に
扱っていたにもかかわらず、
どこか劇画タッチでリアリティがなかったのに、
「女子アナ。」は
コメディ路線でありながら、
登場人物の心情とかが等身大で納得できるし、
報道のモラルとか今風な問題も
そのまま浮き彫りにしてて
なんていうか
食べてみたら意外と本格的で美味しかった
シュークリーム
ってかんじ?

ただし!
それは前川洋一さんが脚本を担当した回の話。
家に帰ってビデオのスイッチ入れて、
タイトルバックで脚本が
もう一人の方とわかると
「観るの明日にしよっかな」
とか思っちゃう。
まあそういう意味で
出来の善し悪しってのは、
もちろんだとしても
脚本を複数で書くことのいちばんの問題は、
キャラクターが一定しないことですね。
ええ?この人って
こんなことする(言う)人だったっけ?
って思ったらは、
もうサァーッて、ひいてしまうっていうか。

これって主役の人たちよりも、
むしろワキの、
“含みのあるキャラクター”で顕著。
含みのあるっていうのは、
“一見冷たいヤツだけど実はいいヤツ”
とか
“ふだんは目立たないけどイザというとき締めるヤツ”
とか。
「女子アナ。」の場合、
典型的なのが大友康平さん。
(伊藤英明さんもちょっとそういうところが。)
「やまとなでしこ」のときは
森口瑤子さんがそうでした。
ワタシはまた
こういうキャラクターに
ドラマの醍醐味感じてたりするんで、
こういう人たちが、
ときどき“らしくない”こと言ったりすると
すごく幻滅しちゃうんだよね。

いちばん困るのが
メインの人がせっかくそれまで築いてきた“含み資産”を、
サブの人が思いっきり吐き出しちゃう、
ってパターン。
それまでたとえば
憎まれ口をたたく背中に
さりげなく
“実はいいヤツ”
をにおわせていたのに、
いきなり
“正面から見てもオレはいいヤツ”
とかアピールされちゃうと、
ああああ、それだけは言わないで欲しかった
と思ってしまうのは、
ワタシだけ?

演出については
これは現実問題として、
最低2人以上で担当するのは
仕方のないことらしいので、
せめて、
脚本は一人で通して書いてもらえたら、
とワタシは思います。

ちなみに月9の「HERO」も
お二人で担当されていて残念。
ワタシは
大竹研さんの回が好きです。


(FEBURARY.16)


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