Vol.46

難病ものの王道を行くのか、「Pure Soul〜君が僕を忘れても〜」


古い話ですが、
ディズニーの「トイストーリー」は
いい映画でした。
子供向けだと思って
まだ観ていない人がいたら
一度観てみてほしいものです。
主役のウッディもさることながら、
“スペース・レンジャー”バズも
なかなかいい味出してるんですよ。

彼は最初、
自分がオモチャだ
ということが
まだわかってないんですね。
で、ある日、偶然入り込んだ部屋のTVで、
「バズ・ライトイヤー」のCFを目撃してしまう。
それで知ってしまうわけ、
自分は
スーパーの棚に並んでいる、
ただのオモチャなんだと。
そのときのショックといったら・・。
思わずワタシ、
笑いながらも、ジンときてしまいました。
で、不思議に思ったんですね、
なんでワタシは
感情移入してしまったんだろう、
オモチャに。
なんでわかるんだろう?
スーパーの棚に並んでいる、
ただのオモチャの気持ちが。

で本題。
今クールのドラマ、
どれを観ようか、ただいま考え中
なんだけど、
迷ってるもののひとつが
「Pure Soul〜君が僕を忘れても〜」
なんですね。
正直言って、
う〜ん、なんだかなぁってところもあるし、
よ、よいではないか、ってところもあるし。
でもいちばんのネックは、
「難病もの」ってこと。
白状すると、ワタシ
難病ものってダメ、
「不治の病」と「記憶喪失」は
禁じ手にして欲しいと思ってるほど。
だって、
少なくともワタシの周りには
不治の病に侵された人もいないし、
記憶喪失の人にも会ったこともないし。
ドラマの中で人が死んだりすれば、
そりゃ、悲しいけど、
それって、なぜか感情移入できない。

でもこういうのが好きな人も
もちろんいるわけで。
“明日をも知れない命”
“記憶喪失”
“いじめられ放題”
“救いなし”
などなど。
思うんですけど、
こういうタイプのドラマ、
仮に〈他人の不幸型〉としましょう。
「ビューティフル・ライフ」とか「家なき子」とか。
これって、
「わかるわかる、その気持ち」っていう
〈感情移入型〉のドラマとは
(たとえば「ロケットボーイ」とか)
なんていうか
観る人の観方が
ちがうんじゃないかな。
「こないだ彼がエイズで死んだから、
人ごととは思えなくて」
とか
「こう見えても、
昔はアタシも孤児で貧乏で・・」
なんて人は、
いても少数派で、
きっと画面の中の他人の不幸を疑似体験して、
グスグスと泣いたりすることで、
まあ、
スッキリ
したり
してるんじゃないかと。
あ〜かわいそ
とか言いながら、
観終わるとおなか空いたとか言って、
カレーとかチンして
食べてたりするんじゃないかと。
いやいや、
だからどーだ
とか言っているんじゃなくて、
それはそれでドラマの正しい観方のひとつ
だと思います
ホントに。

かつてある著名なプロデューサーに
お話を伺う機会があったのですが、
主人公をうんといじめると視聴率が上がる
というようなことを仰ってました。
実際、あるアイドル女優を主役に
「苦境もの」を撮ってましたし、
同じ女優さんで
「難病もの」も撮ってました。
そしてもちろんそれは
たくさんの視聴者を獲得し、
テレビ雑誌の賞もとりました。
つまり、こういうドラマ
というのも確かにある、
ということですね。

で、我らが同胞、バズの話。
ことわっておくけど、
ワタシはいまだかつて
オモチャだったこともないし、
スペース・レンジャーだったこともない。
(アタリマエだっつーの)
なのになんで
バズの気持ちがわかるのかというと、
それはあのときのバズには、
普遍性とかそーゆーもの?
たとえば
誰でも大人になるときに経験する挫折
みたいなものとかが
あるからなんでしょうね。

おっと
今回は身も蓋もない話になってしまいましたが、
そういうわけで
「Pure Soul〜君が僕を忘れても〜」
どうなんでしょう、
「難病もの」ってのがひっかかるけど、
まあ、もうちょっと観てみようかなと。

(APRIL.13)


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