Vol.49

ゴール前のフリーキック「私を旅館に連れてって」


もうひと月くらい前になっちゃうけど
「私を旅館に連れてって」の第1回、
主演の観月ありささんを迎えに来る
(しかもスポーツカーで)男の役で
東幹久さんが出てましたね、
しかも“東十條病院の御曹司”とか。
それを見た
矢田亜希子さんが
「私の方が先に目をつけてたのに」
ってこれ、脚本が相沢友子さんだからできる
楽屋落ちですよね。

いや、ほんっとに
「やまとなでしこ」は
いいドラマでした。
唯一残念だったのは
脚本の中園ミホさんが全部書いてくれなかったこと、
その度にワタシ、
「連ドラは一人の脚本家で書き通して欲しい!」
なんて書いてました。
ちょっと感情的?
なんて反省したけど。
そう、
そのとき
サブだったのが
相沢友子さん。

で、「私を旅館に連れてって」、
これは
おもしろい。
ようやく相沢さんらしさを発揮できる
企画に出会いましたね。
(なんて、おい、えらそーだぞ、ワタシは)
実はある雑誌に掲載されていた脚本(原作あり)
「記憶リセット」
を読んで、
こーゆーの好きだなぁ
ぜったいオンエア観たいなぁ
って思ったのが最初。
(この話、書いたっけ?)

で、オンエアは観たのですが、
・・・ちょっとコメントに困るデキで・・・
ワタシが
いーなぁーーー
と思ったところが、
ことごとくカットされてて、
まあ、プロデューサーや演出の方と
相性が合わなかったのでしょう。

「やまとなでしこ」は、
これ、中園さんの脚本を中心に
完成されたドラマだったし、
誰がサブでも
やっぱり入り込む余地はなかったのでは、
と思いますね。
それに相沢さんは中園さんとは
タイプが違うし。

なんていうか
サッカーに例えると、
有無を言わせない強力なドリブルで
中央突破を図る、
というわけではなく、
よく訓練された組織プレーを得意とする、
というわけでもなく、
どちらかと言えば、
セットプレーから相手のウラをかくような
トリッキーなプレーで
ゴールを奪うタイプ。
だから、むしろ長編ではなく
短編作家の趣、でしょうか。

この「私を旅館に連れてって」、
ひょんなことから
つぶれかけた旅館の女将になった観月ありさが、
やがては立派に旅館を建て直していく(たぶん)・・
っていう、
いかにもテレビ的な、
“安心して観られる”ドラマなんだけど、
こういう
ゴール正面でもらったフリーキック
みたいな企画って、
あんまり正攻法で来られても退屈だし、
画期的すぎてもワクをはずしかねないんで、
相沢友子さん、
適任だと思います。
(またまたえらそーだぞ、ワタシは)

気になるのは
どーしても
「王様のレストラン」を思い出してしまうこと。
まあ石原隆企画ってところが
いっしょなんだけど。
ちなみに石原隆さんて
「古畑任三郎」「総理と呼ばないで」「ラヂオの時間」など
三谷幸喜さんの作品を多く手がけているそうで。
ぅ〜ん、
確かに、相沢さんの資質って三谷さんに近いですよね。
ひょっとして、
ポスト三谷なるか?
なるといいけど。

(MAY.4)


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