Vol.76
お客様に出すカルピスは濃い「水曜日の情事」
今クールのドラマを観てると、
毎週どこかで誰かが
不倫してるみたいで、
あらあら
とか思っちゃうんだけど、
この「水曜日の情事」は
不倫モノから徐々に
ミステリーの様相、
ってところが
ついつい引き込まれてしまって。
(シマッタ、術中にハマったか?)
編集者の詠一郎(本木雅弘さん)と
リフォーム会社を経営するあい(天海祐希さん)の
仲睦まじい夫婦の前に、
あいの幼なじみの操(石田ひかりさん)が現れて
っていう、入り口こそ
よくありそうな不倫モノだけど、
そこは野沢シェフのことだから、
女二人の過去が明らかになるに従って・・・
野沢尚さんのドラマって、
なんていうか
濃い
ですよね。
ふつうはドラマって
あるエピソードが別のエピソードに繋がっていたりして
そういうのって
伏線って言うんですか?
それが積み木みたいに
組み上がってできてるじゃないですか?
野沢さんの場合は、
そういう伏線が細かい。
積み木のピースが細かい。
たとえば、
11/7放送の第5話も
ラスト近く、
操のお店のシーン。
操はたった今まで、
詠一郎といっしょにいたんだけど、
あいには、大学時代の元彼とウソを言っている。
もちろんあいは疑ってる。
操「(彼には)他に愛する人がいるみたいね。
夫を亡くして、
誕生日をたったひとり過ごす私を
元気づけてくれただけ。
でもね、
彼、言ってくれたのよ。
昔、お前を好きだったのは、
カラダだけじゃないよ。
操から笑顔を導き出したとき、
自分がとっても逞しい男に思えるんだって、
それでお前のことを
好きになったんだって。」
あい「へ〜え」
操「あれは、ほんとに愛してる人にも
おんなじこと言ってるね。」
う〜ん、
こわいですね〜。
挑発してますね〜。
このちょっとしたやりとりの中に、
(穏やかな表面とはウラハラに)
緊迫した女の対決が
ギュッ!っと練り込まれてる感じ。
で、その前に
あいが詠一郎のプレゼントに
思いっきり感激するシーンがあって、
そのときの詠一郎のナレーション
「こういう笑顔が見たくて、
俺はこの女と暮らしている。」
こういう
下味のつけ方が、
ニクいですよね。
それから
「カラダだけじゃない」は
「私、あの人と寝たのよ」って
暗に言ってるわけで、
これがまた、
来週以降に効いてくるような予感。
しかも、
この「カラダ」は、
保険金殺人疑惑にも絡んでくる・・。
それから
もう一つだけ。
あいが昔、
操から男を奪うために
自分の弟に操を口説かせた
って話。
これって、こわい話だけど、
以前に
あいが会社の若い女の子を
家に呼んで詠一郎の反応をみてたっていう
エピソードが下味になってて。
ホントに周到、
というか緻密に隙間なく
組み上げてあるから、
濃い、ですよね。
(むかし、
よその家でいただくカルピスって、
ちょっと濃くなかったですか?
お客様用には、
ちょっと濃いめにつくったりして)
ところで
今回の演出のチーフは
永山耕三さん。
調べてみたら、
「東京ラブストーリー」
「愛という名のもとに」
「ロング・バケーション」
「ラブ・ジェネレーション」
「オーバー・タイム」
などを演出された方で、
なるほどねぇ。
スピード感のある演出が、
ちょうどいい具合にはまってて、
ドロドロした話のはず
なのに、
けっこうヌーベルキュイジーヌかも。
ほんとは
ワタシ
あんまり不倫モノって
好きじゃないんだけど、
これだけは別、
ですね、きっと。
それにしても
朝食シーンとかの
本木さんと天海さんのかけあいは、
あまりにもポンポンと
流れるような流暢さで、
思わず
往年のやすきよの漫才を
思い出してしまいました。
(知らんて、んなもん)
P.S.
11/8放送の「スタアの恋」
に一言。
ワタシは、こんなドラマ観るために
1週間、首を長くして
待ってたんじゃない!
(NOVEMBER.9)
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