Vol.77

やっぱ最後はトロでしょ「さよなら、小津先生」


も〜お、ほんとに
こういうのが書けるんなら、
早く書いてくれればよかったのにぃ!
って言いたい、
「さよなら、小津先生」。

前々回は
“旨い寿司”なんて言ったけど、
もうちょっと言わせて。
え〜
この寿司は
どこがどのように旨いか、
と言うとですね(笑)。

まず、
だいたい主人公の
小津先生(田村正和さん)が
元エリート銀行員
っていうのが、
いいですね。
小津先生って、
高度成長期の社会を支えたきた日本人そのもの
みたいなもんだから、
彼が、
今まで得てきたノウハウで
生徒たちと対することで、
社会のシステムそのものを
学園に持ち込んでる。
だから、
学園ドラマなんて言いながら、
大人社会と子供たちのドラマ
になってる。
そういうことを
きちんと考える
ドラマになってますよね。

11/13放送の第6話、
部員が1人足りなくなったバスケ部に、
バスケのめちゃうまい
三上(EITAさん)が入ることになったんだけど、
コイツが
なにかと非協力的で・・って話で。
結局、ラスト、
彼を仲間として受け入れるために、
キャプテン井本(森山未來さん)は
大久保くんのタオルを燃やしちゃう。
これ、
けっこうドラマチックな展開
に見えて、
実は
熱意とか愛情とか友情とか
そういう情緒的なところに
落としこんでいないところが、
好きですね。
心を開いてくれないのは、
受け入れる側にも問題があるんじゃないの?
独りよがりになってないで、
もっと目の前の現実を見ようよ。
って、
けっこうシビアな問いかけになってる。
しかも、
みゅー先生(瀬戸朝香さん)の
エピソード(生徒を竹刀で殴った!)
を絡めることで、
それは大人もいっしょだけどね
って言ってる。
さすが
“考える脚本家”君塚良一さん、
ですね。

それから、
今回は、みゅー先生のところに
ちょっと恋愛モード入ってて、
そのさじ加減が、
いいんだなぁ。
「男の人、電話で呼び出したの、
初めてかもしれない」
なんて言っちゃって。
なんとなく
「踊る大捜査線」の
すみれさん(深津絵里さん)
思い出しました。

もちろん、
みゅー先生だけじゃなくて、
それぞれの登場人物が
それなりの厚みをもって
描かれてるところも
好感。
たとえば、
こういう場合、
ただの悪者になりがちな
佐野先生(小日向文世さん)なんかも
彼には彼なりの事情があって、
いろいろあって、
ああいう考え方になったのよ、
って、
ちゃんとなってますよね。

それから今回は、
加藤先生(ユースケさん)も
いつもと違う意味で
いい見せ場をつくってて、
歩道橋の上の
みゅー先生との
ツーショットなんか
平野眞さんの余韻のある演出
がはまってて、
素敵でした。

まあ、
なんだかんだと
マニアック(?)な
ことばっか言ってますけど、
やっぱ、いいわあ
「さよなら、小津先生」。
第一、
ドラマとして、
面白いもん、
楽しめるもん。
前々回は、
テレビ的な中庸さ、
なんて言ったけど、
早い話、
視聴者に媚びてくれるのが
いいですね、
もちろん、いい意味で。
エンターテインメント、
ともいいますけど、
たとえば、
加藤先生の部屋での
小津先生とのやりとりなんて
まんまバラエティのコントだし、
ラスト近く
試合のシーンで盛り上げるのは
学園スポーツものの
お約束。
まあ、寿司なら、
最後にトロが出てくると、
おおっ、みたいな。
そういうところは、
正攻法ですね。

さて、最後には
どういうところに
観る人を連れていってくれるのか、
どんな宿題を
投げてくれるのか、
今からワクワクしてきた
「さよなら、小津先生」でした。

ところで
「ラブ・コンプレックス」では
役員秘書だった
一戸奈未さん、
高校生でも違和感
ないない。

(NOVEMBER.16)


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