Vol.78
女性を慌てさせる岡田脚本「アンティーク」
「いちいち話の流れを中断する
あのテロップがうるさい」
っていう人がいるみたいだけど、
ワタシは
そうは思わない。
「ミスチルのプロモビデオみたい」
っていう人もいるみたいだけど、
そんなに感じしないなぁ
ワタシは。
それはそれでいいんだけども、
そーゆーことを
抜きにしても、
それでもやっぱり
なんか乗り切れないなぁ、
この
「アンティーク〜西洋骨董洋菓子店〜」。
岡田惠和脚本っていうと、
とっても印象に残ってるドラマが
いくつもあるんだけど、
ワタシが好きなのは、
たとえば
「ビーチボーイズ」に代表されるように、
“なにも事件が起こらない”ような話。
そのなかで
いろんな登場人物たちの
微妙な心の機微みたいなものが
見えてきたりするのが、
とてもキュンとさせられたりするワケ。
ところが、
マンガ原作モノって、
なんていうか
エピソードが
マンガチック。
(当たり前だっつーの)
この
「アンティーク」にしても
なんていうか
大味なんだよね、
毎日ケーキを買いに来る元刑事さんの話にしても
不治の病で死んでしまう少女の話にしても。
エピソードそのものが
ベタすぎて
微妙の味わいってものが
どうも感じられないというか。
それを
岡田さん得意の
群像ものの手法で
いくつかを並行して見せることで、
複雑に見せている
ような気がします。
なんて
偉そうなこと言っちゃって、
スイマセン。
実は、ワタシ
岡田作品の中でも
一連の“テレ朝月8シリーズ”、
「南くんの恋人」「イグアナの娘」「音無可憐さん」
「可愛いだけじゃダメかしら?」
このあたりの
マンガ原作モノって、
はっきり言って、
ゼンゼン観てないんですよ。
だから岡田さんのヒキダシの中には
こういう路線っていうのも
あるのかもしれない、
とは思います。
でも、
でもですよ、
高井一郎さんがプロデュースで、
本広克行さんが演出のチーフで、
だったらもっと
違うものができたんじゃないの?
なんて
期待しちゃう
ワタシが悪いんでしょうか。
とは言うものの、
やっぱり一話にちょっとずつくらいは、
ツボにキュッと来るところはあって、
たとえば、
第2話のボクサー(長塚圭史さん)の話では、
「2番目に好きな仕事に就けるなんて、
幸せなことじゃないか」
なんてこれ、
いかにも岡田さんらしい
優しい台詞。
これ、原作にはないみたいですね。
それから
今回気づいたんですけど、
岡田さんて
女性に親切、ですよね。
たとえば
「ビーチボーイズ」の
原沙知絵さん。
「天気予報の恋人」の
米倉涼子さん。
まだ新人の頃で演技力も「?」だったのが
岡田脚本だと、
不思議と気にならない。
なんのことはない、
台詞が少ないんですね。
少ない台詞でも
印象に残るように
してあげてるんじゃないかと、
ワタシ、思ってるんですけど。
で、今回の
小雪さん。
まあ、
ああいうルックスですから、
今まで
ワリとキリッとした役が多かったんですけど、
この「アンティーク」では
よく慌てたり、
焦ったり、
アタフタしたりして、
それがまたキュート。
新しい魅力を発掘
とかいうと大袈裟ですが、
ほら、
こういうふうにすると
魅力的に見えるんだよね、
って方向に
脚本がもってってる
気がします、
たぶん。
いずれにせよ、
この「アンティーク」、
小野先生(藤木直人さん)にも
オーナー(椎名桔平さん)にも、
まだまだ秘密がありそうだし、
早合点はいけないかも。
とにかく
最後まで観てみましょう。
そして、
早くも
次回作に期待!
あ、それから、
第何話か忘れたけど、
オーナーが無精ひげを自慢するところ、
原作では、
「ジャン・レノみたいだろ」
なんだけど、
ドラマでは、
「デルピエーロ」
になってましたね。
これも
熱烈サッカーファンの
岡田さんらしいところ
ということで・・。
(NOVEMBER.23)
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