Vol.88

原作読んでなくてよかった『ロング・ラブレター 漂流教室』

そうか、
ラブストーリーっていうのは、
冒険活劇やサスペンスじゃないんだから、
「いったい、この先どうなるんだろう?」
なんて思わなくても、
ラストがわかっててもいいんだ。
ていうか、
あらかじめ
ハッピーエンドって
わかってたほうが、
安心して見てられるのよね。
っていうのは、
もはや常識。
まあ、
最初にこれを
ハーレクイン・ロマンスが
堂々と公言しちゃったときは
「ほ〜〜」とか思ったけど。

テレビドラマの世界だって
同じことで、
ラブストーリーだったら
最後はたいていハッピーエンドなんだろうな
(そうじゃないのもあったけど)
なんて思いながら、
恋の鞘当てとか、
(サヤあてです、タコじゃないよ)
スッタモンダとかを
ちょっとヤキモキしながら
眺めてるわけじゃないですか。
サスペンスだっておんなじで、
犯人が誰であれ、
ラスト5分前には必ず
「犯人はお前だ!」
ってことになって、
何故か
パトカーが集まってくることになってる。
それまで、
観る人は
「いったいどうなるんだろう?」
じゃなくて、
「作者は誰を犯人にしたんだろう?」
なんて思ってるわけですよね。

で、この「ロング・ラブレター 漂流教室」
なんだけど、
これって、ほんッとに、
「いったい、どうなっちゃうの?」
って思っちゃうんですよ。
いやぁ、久しぶりですね、
こういうのって。
もちろん、
ワタシが原作を読んでないから、
なんだろうけど、
このドラマのターゲットの年代だったら、
まず、
読んでないでしょ、やっぱり。

誤解のないように言っておくと、
これ、
「面白いドラマ」
っていうのとは
ちょっと違う。
なんていうか
ただ、
「先が読めない」?
逆に言うと、
先が読めない
って
なんて面白いんだろう、
ってちょっとビックリ
って感じでしょうか。

世の中がもっとシンプルで、
みんながもっとピュアだった頃には、
こういう“娯楽”が
「次週につづく」
とか
「乞う、ご期待!」
とか
「○○の運命や、いかに!」
とか言うと、
みんなけっこう
ワクワクしてたのかもしれないなぁ、
なんて
ちょっと思ったのでした。
今の世の中、
何が起きてもおかしくないっていうか、
高層ビルがアッという間に瓦礫になっちゃうわけだし。
そんな中で、
この「ロングラブレター〜漂流教室〜」
学校が消えた?外は砂漠?
え?え?で、これから、どうなっちゃうの?
って単純に思わせてくれたところが、
新鮮でした。

だからむしろ
残念なのが、
ドラマとして
ちょっと「?」、
みたいな・・。
もちろん、
ワタシ的には、
って意味だけど。
なんていうか
5分に1回は、
こける、っていうか、
ひく、っていうか、
つっこみたくなる、
おいおい、ソレはないだろ、
みたいな。
こういう荒唐無稽な設定だから、
なおさらのこと
細かいところで、
う〜ん、そうだよね!
とか
なんか、わかるような気がする
とか思わせてくれると、
もっと引き込まれるんだけど。

でもまあ、
考えてみたら、
これってけっこう
過酷な極限状態なわけだから、
このぐらいの
ゆるさ
で、いいのかも。
これで「バトルロワイヤル」みたいな
ことになったら、
観ててしんどいもんね。
まあ、5分に1回
「おいおい」とか言いながら、
観てるのが
正しいテレビの見方
なのかもしれませんね。

それにしても
毎回、つっこみたくなるのが、
最後のクレジット。
「このドラマはフィクションです」
だって?
おいおい、わかっとるがな。

(FEBRUARY.1)


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