Vol.94

お尻のすわり比較論「君を見上げて」と「木更津キャッツアイ」

今クールは
けっこうな数のドラマを観たけど、
どれもそろそろ
最終回を迎えるわけで、
そうなったらいろいろ書くことも
あるんだけど、
今週はちょっとネタギレぎみ?
ってわけじゃないけど、
今回は、
勇気をもって
カミングアウトしてしまいます!
ワタシは、
山田太一さんのドラマって
ど〜も、
なんていうか
尻のすわりが悪い。
(しまった、言ってしまった)

いや、別にいやだと言ってるんじゃないし、
あれば期待して観るし、
観れば面白い。
今回の「君を見上げて」は
山田太一さんの原作を、
大森寿美男さんが脚色したものだけど、
それでもかなり
“山田太一指数”は高い、
と思いました。
このドラマ、
背の低い男性と背の高い女性を
それぞれ森田剛さんと未希さんが演じていて、
その外見のアンバランスが壁になって、
お互いの心の中に
素直に入っていけない二人、
ていう話なんですけど。
たとえば、
ここでは、
背の違いが、
ものすごく大問題になってる。
もちろん、
本人たちにとっては
大問題でしょう。
でも、
ワタシが言いたいのは、
その問題に仕方。
そんなに
“正面切って”
大問題なのかな?
って思っちゃうんですよね。
こういう場合、
フツーは笑っちゃうでしょ、
まず本人が。

自分のことをどっか客観的に観てる
もう一人の自分がいて、
っていうのが
いわゆる現代人ってやつで、
こーゆー場合、
ヘンだろ、オレたち
とか本人がまず笑っちゃう。
そうやって“正面切る”ことを
デリケートに避ける。
で、まわりも
そうだよね、
って笑っちゃう、
で、問題はいっこうに解決しない
っていう状況が
むしろ“現代的”だと思うんですよ。
山田太一ドラマ全般に言えるのが、
この
“自分を笑っちゃう、という解決策をもってない”
ことだと思うんですよね。
(“ふぞろい〜”で、
この役を引き受けてたのが
中井貴一さん?)
そういう
なんていうか
無骨というか一本気な
人物像が、
山田さんの好むところなんだろうけど、
でもやっぱり
観てて
お尻が落ち着かない
のはワタシだけ?
(それも“ねらい”なのかも知れないけど)
ドラマ自体は
いつも面白いから、
そこだけが
なんていうか
気になっちゃうんですよね。

そういう意味で、
対照的だったのが、
同じく先週、最終回を迎えた
「木更津キャッツアイ」。
こっちは、
そういうときの
対処のしかたが
ムチャクチャ“現代的”。
だって、
臨終の主人公を囲んで、
みんなが必死で話しかけるのを、
当の本人が冷静に
ツッコミいれてるんだから。
「そろそろ誰かシメてくれよ」
とかって。
これって
深読み
かもしれないけど、
宮藤官九郎さんの脚本って、
客観的な自分(=さめてる自分、とでも言うんでしょうか)と
主観的な自分(=あつい自分)との
ギャップはすでに前提としてあって、
そっから先のカットーとか
を描こうとしてるから、
いろんな世代から、
“共感度”が高い
んじゃないかな。
(おっと、
えらそうで、すいません)
お尻のすわり
で言えば、
う〜ん、
離陸した飛行機の中でくつろいでいるような、
ゆったりとしてるようで、
アタマのどっかに
緊張感がある
っていうんですか?
(わかんないタトエをゆーな!)

今週は更新が遅れた上に
ちょっと短くてスイマセン。
ところで
次クールは
野沢尚さんのドラマがあるみたいだけど、
それって
こんどの飲み会は中華だぞ、
みたいなもんで、
楽しみな半面、
覚悟が要りますよね。
(またまた、わかんないタトエをゆーな!)

(MARCH.17)


back





mail to: ueno-no-panda@geocities.co.jp