Vol.95

お前はすでに泣いている「平成夫婦茶碗2」と「初体験」最終回

これは
ドラマをつくる側
からみた場合の話だけど、
なんていうか、
“泣かせのツボ”
みたいなものが
あるんだそうです。
そこんところを突いてやると
観てる人を泣かせることは
比較的カンタン
なんだそうです。
そういう意味では
「平成夫婦茶碗2」最終回、
“泣かせのツボ”連打!
ダダダダダダダダッ!!!!
って感じ?

このドラマ、
なんていうか、
フツーのお肉屋さんのフツーのコロッケ
みたいで、
いい味だしてましたよね。
いやいや、
これってべつに
話が平凡だとか、
ありがちだとか、
満ちゃんのラーメンが個性的じゃないとか
いってるんじゃなくて。
もしも、かりに
“こだわりの男爵いもと天然酵母のパン粉で、
一流シェフがつくった最高級コロッケ”
なんてものがあっても
そんなもん、
ちっとも美味しそうじゃないじゃないですか。
コロッケはやっぱり、
フツーの商店街のお肉屋さんで、
なんてことないフツーのコロッケを買ってきて、
ブルドッグ中濃ソース
ダボダボかけて
食べるのが
うまい!
ってもんでしょ。

そういう意味では、
“泣かせのツボ”連打作戦は
ファンの期待に
とっても応えてます。
とくに後半、
入れ替わり立ち替わり
子供を使ってくるあたりが
ニクい。
はじめてのお使いスペシャル状態。
延長した30分の
尻尾まであんこがはいってる
って感じでしょうか。

で、
これと対照的なのが、
最終回延長なしの
「初体験」。
“泣かせのツボ”を
あえて押さないように
避けてる
んじゃないかな。
たとえばラスト近く、
空港のフサちゃん(藤木直人さん)から
真智(水野美紀さん)に電話。
チケットがとれたんで
急に旅立つことになった、とか。
で、慌てて空港へ急ぐ真知・・
さぁ、いよいよ、
空港でのクライマックス
(連ドラのひとつの様式ですよね)
かと
思わせておいて、
「間に合うわけないか」
って、あきらめちゃう。
ドラマチックな展開は、
あえて避けてる感じ。

でも、そこで
(フサちゃんと再会したあの坂の上)
思わず空を見上げた
真智の独白。
あのシーンは
よかったなぁ。
印象的なカメラワーク
(ず---と引いてって俯瞰になる)
もあって
なんていうか
“泣かせのツボ”を
押されたとき
とは違う何かが
胸にグッときました。
このシーンって
ホントの意味での
このドラマのラストシーンですよね。

で、ニクいのは、
この後、
ちょっとしたエピローグがあって、
最後にお約束の
“空港での抱擁シーン”を
ちゃんと用意している。
ラブストーリーとしても
ちゃんとシメときました、
ってところが
う〜ん、
ニクい!

こういうのって
結局は
どっちがいい
とかっていう問題じゃなくて。
まあ、
好みの問題ですから。
“泣かせのツボ”を突かせておいて
「あ〜〜そこそこ」
とかって
気持ちよがるのも
とっても正しい
ドラマの観方
だと思います。
毎日を生きていくために
必要ですよね。
まあ、
ワタシの好み
をちょっとだけ
言わせてもらうと、
やっぱり
ごぼう巻きには
ごぼうが入ってたほうが、
鯛焼きには
あんこが入ってたほうが、
モンブランには
マロングラッセが入ってたほうが、
好き。
ドラマには、
芯のところにスーッと
テーマが通ってる
ってのが、
好きなんです。

だから、
今クールのマイベストワンは、
ダントツで
「初体験」に決定!

ところで、
「恋ノチカラ」の
矢田亜紀子さんは
いつもいつも
こんなふうで
ちょっと
気の毒だぞ。

(MARCH.22)


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