2012年政変(ルゴ大統領からフランコ大統領へ) 






フランコ政権



青党はフランコ大統領を中心にオビエド党、愛国党と一緒に赤党の支持を取り付け見事に政変を実行し、フランコ政権を作り出しました。クーデターであると主張するルゴ氏、それを支持する人達も多く各地で反対デモもありましたが次第に沈静化しており、一般的には新政権は好意的に受け止められています。大統領選挙を9ヶ月後に控えているこの時期に誕生したフランコ政権、まずはその正当性を国際社会にアピールし選挙運動の様子を眺めながらの難しい政権運営となります。ここでは正副大統領を青党で占めたフランコ政権を追います。



パラグアイ競争力強化フォーラム(2012年11月29日)
パラグアイの競争力を強化しよう、生産性を上げようというフォーラムが大統領府主催で開催されました。通称ダボス会議と呼ばれている世界経済フォーラムにおいて出された「パラグアイの順位」レポートに対してこれからどのように順位を上げて国際競争力を高めるか、官民一体となってやりましょう、というフォーラムでした。主催は大統領で経済閣僚を中心に多くの大臣、レディエックス、そして民間の団体を一同に集めて開催されました。出席者全員に渡された資料では項目ごとにパラグアイの世界ランキングが記載されており、競争力は世界144ヶ国中116位という現実が示されました。特に「汚職」は世界最下位レベルで改善すべき最重要項目、そのほかでは「役所の非効率」など政府の皆さんには耳の痛い事項が並んでいました。

最初に財務大臣、次に商工大臣が話をし、スイスから招いた世界経済フォーラムの人が今回のレポートの概要を説明、その後民間の人が3人話をした後に質疑応答の時間が設けられました。数名が質問に立ちましたが答えがそのまま政府見解となるのですからすごいものです。本当に誰でも質問して良い雰囲気でした。ある人が「世界で120番目くらいでは話にならない」とコメントしていました。最後に大統領が総括を行い「汚職撲滅に努める、公務員は一銭たりとも受け取らない、そして民間の人にお願いしたいのは役人に渡さないようにして欲しい」と話をしていました。また「大統領選挙が近く自分の任期は来年の8月15日までで、副大統領主宰で毎月このような官民一体の会議を開催して来年の8月15日には順位を60位〜70位程度に引き上げたい」と話をし強い決意を感じました。



(写真:パラグアイ競争力強化フォーラム-01)



(写真:パラグアイ競争力強化フォーラム-02)



(写真:パラグアイ競争力強化フォーラム-03)



(写真:パラグアイ競争力強化フォーラム-04)



(写真:パラグアイ競争力強化フォーラム-05)



(写真:パラグアイ競争力強化フォーラム-06)



(写真:財務大臣)



(写真:商工大臣)



(写真:大統領-01)



(写真:大統領-02)



(写真:大統領-03)

翌日のABCコロール紙を見ますと余り大きな扱いでは無く非常に醒めた論調で扱っていました。政府のパフォーマンス的なものと感じているのでしょうね。



(表-01:ABCコロール紙)



(表-02:ABCコロール紙)



フランコ大統領とオバマ大統領(2012年 9月27日)
ニューヨークを訪問したフランコ大統領はオバマ大統領の会談、笑顔での歓迎を受けました。これでブラジル、アルゼンチンなど左翼的な政権から正当性を認めないとされていたフランコ政権ですが、オバマ大統領から歓待された事で状況は違って来る事間違いありませんね。国連でも演説を行いこれで世界から認められたと言えるでしょう。



(写真:フランコ大統領とオバマ大統領:ABCコロール紙)



(写真:国連で演説を行うフランコ大統領:ABCコロール紙)




ホセ・ミゲル・インスルサ米州機構事務局長、調査の為パラグアイ訪問(2012年 7月 4日)
チリ人の弁護士であるホセ・ミゲル・インスルサ米州機構事務局長が今回の政変がクーデターに当たるのか新政権に対して米州機構として何かの懲罰を行う必要があるのか判断する目的でパラグアイを訪問した。訪問中フランコ大統領、政府関係者、ルゴ氏など多方面の人と会見を行なった。中でも注目されたのは上院で弾劾を審議していた22日にヴェネズエラの外務大臣がエクアドルの大使と共にルゴ氏が大統領を辞職する前に軍の幹部と会合を持ったという事で、証拠となるビデオも提出され、一部は新聞紙のサイトにもリンクが貼られて閲覧が可能となっています。政権側はヴェネズエラはパラグアイ軍に対してルゴ氏を支持する行動を取るよう要請を行なったとの事です。調査を終えインサルサ氏は帰って行き、来週の月曜日に結論を米州機構の議会に提出するとしています。ヴェネズエラはこれに関連しているのかどうか分かりませんがパラグアイ向け天然ガスの輸出停止をしない事を決めたようです。

次の大統領が就任するまでパラグアイの参加停止を決め、ヴェネズエラの正式加盟を認めたメルコスールですが、ウルグアイの副大統領がヴェネズエラの参加でメルコスールは大きく傷ついたと不快感を現わにしました。

動画・ウルティマオーラ



(提出されたヴィデオの一場面・ウルティマオーラ紙)



(ルゴ氏とニコラス・マドゥーロ・ベネズエラ外務大臣・ウルティマオーラ紙)

パラグアイ政府は重大な内政干渉があったとして在ヴェネズエラ・オカンポス大使を召還しました。併せて在パラグアイ・ヴェネズエラ大使に対して不適切な好ましくない人物として退去を促しました。またホセ・フェリックスフェルナンデス・エスティガリビア外務大臣は先日アルゼンチンのメンドサで開催されたメルコスール首脳会議はメンバーであるパラグアイを外して行われた不当なものでその決定は無効であると強く主張しました。メルコスールを巡ってパラグアイとヴェネズエラの対立が鮮明になって来ました。



(アウグスト・オカンポス大使・ウルティマオーラ紙)



(写真:ホセ・フェリックスフェルナンデス・エスティガリビア外務大臣:ABCコロール紙)

ルゴ党のシスト・ペレイラ上院議員とルゴ氏が長年司教を勤めていたサンペドロ県の県知事であるホセ・レデズマ氏と誘拐犯として逮捕されている犯人たちが会合を持っているヴィデオが新聞社から提出され閲覧出来るようになっています。時期は会話の内容からニカノルドゥアルテ大統領の選挙の頃のようです。このヴィデオに関してシスト・ペレイラ上院議員は新聞社の質問に対して「会合を持っただけ」と説明しています。



(写真:ルゴ党のシスト・ペレイラ上院議員と誘拐実行犯:ABCコロール紙)

パラグアイ大統領「追放」 背景に米基地計画・メキシコ紙暴露・保守政党 下院議員ら交渉(赤旗)
南米パラグアイで、国会がルゴ大統領に対する弾劾決議を可決する「国会クーデター」から10日余り。大統領反対派が多数を占める国会がまともな反論機会も与えず、大統領「追放」を強行した背景に、米軍基地設置をめぐる策動があったことが明らかになってきました。メキシコの有力紙ホルナダ1日付は、「ルゴ氏の罷免、米国の政治策動」の見出しで、ステラ・カロニ記者(ブエノスアイレス駐在)の記事を掲載しました。記事は、パラグアイ上院で手続き開始から採決まで24時間足らずという、ルゴ大統領への「スピード」弾劾審議が行われていた6月22日、保守政党の下院議員らが米軍高官と会見し、国内に米軍基地を設置する交渉を行っていたことを暴露しました。パラグアイのABCコロル紙によると、会見に出席した1人は、保守政党の倫理市民連合党(UNACE)幹部で、下院防衛委員長を務めるホセ・ロペス議員。同氏は、ボリビアと国境を接する北西部チャコ地方に米軍が基地を設置することに「期待」を表明したと報じられています。ロペス氏は、地元ラジオとのインタビューで、ボリビアは軍拡を進めているから、「パラグアイにとって脅威となっている」と主張。これを理由に米軍基地設置が「必要だ」と述べていました。米国は、テロ・麻薬組織対策などを口実にパラグアイへの常設基地設置を狙ってきました。しかし、2008年に発足したルゴ政権は翌09年9月、前政権下で続けられてきた米軍との共同演習への不参加を表明、米軍基地設置も拒否する態度を明確にしました。パラグアイが加盟する南米南部共同市場(メルコスル)や南米諸国連合(UNASUR)も09年、「外国軍の存在によって南米各国の主権と領土保全、域内の平和と安定を脅かしてはならない」と強調する首脳宣言を採択しています。ホルナダのステラ記者は、「こうした基地(設置)のプロセスが進むことを許さないメルコスルやUNASUR」の立場が、ルゴ大統領の異例ともいえる「スピード弾劾決議の理由の一つである可能性がある」と指摘しています。







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