マキラドーラ(輸出保税加工地区)



投資先としてのパラグアイの利点としては、「個人所得税が無い」。税金はIVA(付加価値税10%:メルコスール域内では最低)が中心であり、法人税は30%。この為に税負担はラテンアメリカ最低。また、海外送金が自由である。外資の割合に制限が無い。(外国資本100%でも良い)などが挙げられると思います。その上に今回、仲介加工貿易を行う場合には1%の付加価値税を負担するだけで、全く税負担の無いという「マキラ法」を導入し、外国からの投資促進を狙っている。

米国との国境地帯にメキシコは米国との国境沿いに輸出保税加工地区を設置、これを「マキラドール」と呼んだ。パラグアイではこれに倣い1,997年にマキラ法を成立させているが、メルコスールに反するとしてブラジル、アルゼンチンはこれに反発している。

日本の金融調査機関の方に意見を伺ったところ:「南米に進出する場合にはブラジル1国という形では無く、アルゼンチン、パラグアイ等に分散して工場を持ち、それぞれの有利さを比較検討しながら、進めて行くのが望ましい」とのこと。このマキラ法により外資を呼び込み、停滞している経済の起爆剤になることを願っています。

ここではパラグアイ・マキラに関する情報を提供して行きたいと思います。



09・イリス社・マキラにてウルグアイに向け初出荷(2001年10月12日)

パラグアイと英国の合弁企業であるイリス社が伝統的な製品以外としては初めてマキラプロジェクトとして製品として殺虫剤を生産し、この度ウルグアイに初出荷するセレモニーが行わました。これまでにもマキラプロジェクトとして製品を輸出した例はありますが、新規の新たな製品を輸出するのは初めてであり、パラグアイとしては画期的な事なのです。

梅山マキラ企業協会会長は勿論、政府からゴンサーレス・マキ大統領、アセベド商工大臣が式典に出席しました。



(写真:左からゴンサレス・マキ大統領、アセベド商工大臣、梅山マキラ企業協会会長)



(写真:乾杯を行う:左より梅山マキラ企業協会会長、イリス社幹部、ゴンサーレス・マキ大統領)

式典が行われ、いよいよ初出荷のトラックがウルグアイに向けて出発しました。



(写真:ウルグアイに初めて出荷する)



(写真:製品:殺虫剤)

いよいよマキラプロジェクトも本格的に稼動し始めたという印象を持ちました。




08・企業に大統領から認証を授与 (2001年03月30日)

昨日アスンシオンにて、マキラを申請している企業の内8社に対して正式に認可が下り、ゴンサーレス・マキ大統領から認証が授与された。これにて正式に操業を開始出来る事となった。



(写真:授与の様子、左から梅山マキラ企業協会長、ゴンサーレス大統領、アセベド商工大臣:ABC紙 )


07・商工省にて家電業界に対する説明会 (2001年03月24日)

3月15日、商工省にて政府から商工大臣、副大臣、マキラを中心的に進めて来たエミリオ・バエス・マルドナード氏、そしてパラグアイ・マキラドーラ企業会議所会頭である梅山雅俊氏等が出席してブラジル家電業界一行を中心にウルグアイ、ブラジルからの参加してパラグアイ・マキラの説明・講演会が開催された。

商工大臣から挨拶が行われた後、マルドナード氏が講演を行い、パラグアイ・マキラに対しての概略、メリット、構想を説明した。梅山氏からは企業の視点から進捗現状に関して説明が行われた。



(写真:講演を行うマルドナード氏)



(写真:講演会の様子)

また3月22日のABC紙によりますと、ダイムラー・ベンツ社とフォルクス・ワーゲン社はブラジルの担当役員をパラグアイに派遣し、マキラの条件さえ整えばパラグアイに部品工場を建設したいと表明した。


06・在パラグアイ日本商工会議所一行・ブラジル日本商工会議所にて講演(2001年02月11日)

2月09日(土)、パラグアイ日本商工会議所(笠松尚一会頭)はブラジル商工会議所が行っている定例昼食会に参加し、商工会議所のメンバーであり、パラグアイ・マキラドーラ企業会議所会頭である梅山雅俊氏が講演を行った。

写真:ブラジル商工会議所・昼食会

写真:講演を行う梅山雅俊パラグアイ・マキラドーラ企業会議所会頭

ニッケイ新聞(ブラジル・サンパウロ市:02月10日)
---パラグアイ商議所が企業誘致-マキラドーラ制説明-メルモスルへの寄与求める---

梅山雅俊パラグアイ・マキラドーラ企業会議所会頭が九日、サンパウロ市内のホテルで開かれた商議所昼食会でパラグアイのマキラドーラ制度について説明した。マキラドーラ企業は関税優遇措置を利用して原材料を安く輸入、加工、組み立て生産する。雇用の創出を目的とし、一九六六年にメキシコ北部にゾーンが設けられ成功したことで知られる。梅山会頭は、「パラグアイのマキラドーラ制度は、当国の税制制度を壊さないように施行されている。マキラドーラの優遇措置で原材料を一〇〇%輸入し、付加価値をつけて輸出する」と説明した。二、三年でパラグアイの土地も値上がりすると予想され、「今が投資のチャンス」と進出を呼びかけた。パラグアイ・マキラドーラ企業会議所(CEMAP)は一年前に設立された。政府に任せておいても遅々として進まないため、各国商議所が集まって検討、大統領の諮問に対し直接回答してこの制度を円滑に運用、推進することになった。CEMAPは二月末日までに完備される。

パラグアイ日本商工会議所が、梅山会頭はじめ五人をブラジルに派遣し同昼食会で説明、同国への投資を誘った。パラグアイから来伯したのは梅山会頭、松宮祐作同国商議所副会頭マキラドーラ委員長、白沢寿一白沢社長、高倉道男日系ジャーナル社長、田中裕一同国商議所マキラドーラ部会事務局長の五人。

松宮副会頭は、「パラグアイは飛行機で二時間と地理的には非常に近い国。ブラジルとパラグアイはお互いに密輸の国、犯罪の国とのイメージが強く、心理的には遠い国になってしまっている。パラグアイでは日本人は一段上にランク付されている。今日の説明会の模様は、大統領に報告される。ブラジルの皆様とともにメルコスル(南米南部共同市場)の発展を見たい」と、パラグアイを紹介した。白沢社長は、「パラグアイは何とかなる国で、融通が利く。申請すればほとんどが通る。人種差別がなく、日本人は尊敬されている。税金は安く、簡単に会社を設立することができる。土地、電気も安い。七千人の日本人が住んでいる。パラグアイの日系社会は四十五年の歴史を持ち、二世の時代に入っている。二世は日本語を流ちょうに話し、若い人材が豊富だ。パラグアイ国民は目標さえ与えてやれば、優秀といえる。安い労働力で企業運営できる。パラグアイでは三十年間、労働問題が起きていない。夜一人歩きできるほど治安もよい」とパラグアイをPR、「ブラジルの皆さんと交流したい」と、メルコスルを機軸にした企業交流を求めた。高倉社長は海外日系新聞協会(東京渋谷区広尾)の会長も務めている。旅行社を経営しており、「パラグアイは南米の心臓。ヨット、テニスなどの遊びができ、夜はカジノがある。ぜひ遊びに来てください。時期は八月がいいでしょう」と、アピールした。


(質問):パラグアイへ投資する企業でマキラ法が適用されれば、原料輸入に対しての輸入税は免税となると了解しております。しかし、メルコスールにはメルコスール域外輸入共通関税AEC(Arancel Extero Comun)という協定があります。そういった意味では、パラグアイ政府はブラジル・アルゼンチン両大国間で決めた、自動車油輸入税AEC、35%には反対の姿勢で、未だ合意には至っておりません。パラグアイ国政府がマキラ法を宣言しても、メルコスル域外からの原料を輸入しなければならない場合、例外項目としての輸入税制度の認証が、メルコスル諸国間で必要になってくると思います。

現在、パラグアイ政府は自動車共通輸入税の税率を交渉すると同時に、パラグアイのマキラ法をメルコスルで認められるよう、働きかかけているようですが、そのメルコスル域内の税率制度がきちんと整備されないまま、外国資本の投資を呼び掛けるのは、リスクが大きいと思いますがいかがでしょうか。或いは、原料輸入に対しての免税はメルコスール諸国に限定されているのでしょうか。

この質問に関しては作者も理解が不自由分な点がありますが、マキラでは保税であり、免税では無いと言うことですが、確かに域内に輸出する際には免税になるという指摘であると思います。ブラジル・マナウス、アルゼンチン・ウスアイアでも現在まで似たようなシステムがありますので、基本的にはこれと同じであると思います。


05・ブラジル商工会議所HPにて紹介(2000年10月23日)

隣国ブラジル商工会議所の会報ならびにホームページに当地マキラに関する記事が掲載されました。

農業、林業以外にこれといっためぼしい産業のない隣国パラグアイでは、しっかりした永続性のある産業振興政策を研究していたが、このほどマキラ法を成立させた。

・ 外国企業の投資に税制面優遇

・ 外国企業に対する制約は余り設けず、利益送金は自由

・100%外資企業の設立が認められている。

・ 個人所得税はない等。

地元在パラグアイ商工会議所(笠松尚一会頭、松宮祐作副会頭)は、マキラの日本企業へのプロモーション並びにサポートを行う目的で会議所内にマキラ委員会(松宮祐作委員長、田中裕一事務局長、梅山雅俊(パラグアイ・マキラ企業協会会長=ブラジル東芝のパラグアイ代理人)、白沢寿一(農産加工工場経営、輸出入業)、高倉道男(日系ジャーナル社長)を設立した。  

同委員会では、ブラジル、アルゼンチン進出の日系企業にもマキラ法説明のために積極的に働きかける方針。すでにブラジル東芝の高額投資も地元紙が報道。


04・細則が承認(2000年 7月29日)

大統領による細則の承認が行われ、マキラ法の細則が公布されました。これによりいよいよパラグアイ・マキラが始まることになります。

パラグアイ・マキラ細則(スペイン語)


03・在パラグアイ日本商工会議所例会(2000年 5月 2日)

在パラグアイ日本商工会議所(笠松尚一会長)は、5月 2日定例会をレストラン・スキヤキで開催した。 パラグアイのパラグアイ・マキラドーラ企業協会・会長に就任したELHIM S.R.L. 梅山雅俊社長(ブラジル東芝パラグアイ代理人)からパラグアイでのマキラ(仲介加工貿易)に関する詳しい説明があった。パラグアイのマキラ政策に関しては、今回民間企業主導でカマラが発足した事により、日本商工会議所でも大いに関心を持っている。殊に隣国ブラジル、アルゼンチンはパラグアイのマキラを余り快く思っていない現状から色々な分野で活発な質疑応答があった。特に梅山氏の尽力で東芝ブラジルが総投資額6千万ドルにも及ぶパラグアイ・マキラへの参加を表明していることから、日本からのパラグアイ・マキラへの参入を大いに期待されている現状に鑑み、日本商工会議所では本格的にマキラ推進の協力を行う事になって、日本商工会議所会員、梅山氏の今後の活動を全面的にバックアップする事を申し合わせた。この会合を受けて日本商工会議所では検討調査部会を設けて検討を開始した。


02・パラグアイ・マキラドーラ企業協会創立記念パーティー(2000年 4月13日)

4月13日、アスンシオン市内ホテル・「エクセルシオール」にて、ゴンザーレス・マキ大統領も出席し、パラグアイ・マキラドーラ企業協会創立記念パーティーが開催された。パラグアイ・マキラドーラ企業協会はパラグアイ・マキラ促進の為、関心を持つ企業で構成されており、会長にはELHIM社社長の梅山雅俊氏が就任している。

パラグアイで注目され、また期待されているのは日本企業で、東芝(ブラジル東芝)が進出の意向を表明した。総投資額は6千万ドルになると予想される。


マキラ申請・認可のスキーム

1・登録申請
所定の用紙(1枚)に実施者の概要ならびプロジェクトの概要を書き込み「国家マキラ産業輸出審議会:CNIME」に提出する。(審査に約15日程度)

2・マキラ・輸出プログラムの提出
登録認可の後、マキラ・輸出プログラム(マキラの種類、生産計画等)ならびに企業情報(定款、決算書等)等必要書類をCNIMEに提出する。(審査に45日程度)

3・認可
CNIMEにて審査され、承認された後、商工大臣ならびに大蔵大臣の連名にて認可が公布される。

「国家マキラ産業輸出審議会:CNIME」
「国家マキラ産業輸出審議会:CNIME」は大蔵省と商工省の諮問機関として、マキラの認可、推進を行う機関。所管の大蔵省、商工省の他、中央銀行、経済企画庁、外務省がメンバーに加わっている。

「マキラ産業輸出振興法」
マキラに関しては1,997年 5月に「マキラ産業輸出振興法」(法令 1064・97号)として発布され、2000年 7月に細則を定める「大統領令・第9585/2000号」が発布された。


パラグアイ・マキラ企業会議所(CEMAP)

設立   2000年 3月15日
参加企業 32 社
会長   梅山 雅俊

(1)・目的
パラグアイ・マキラ企業会議所(CEMAP)は利益を追求する団体ではなく、パラグアイにマキラを定着する為に組織された民間団体である。CEMAPはパラグアイ国民に対して貢献する団体として企業間の連帯を促進し、国内外の政府、機関、企業の交流に務め、環境と調和した中で工業、商業の自立発展を促進する事を目的とする。

(2)CEMAPの使命
1・パラグアイ・マキラドーラ企業の事業展開を促進し、賃金、契約、供給、その他関係のある事項に関して情報交換を行う

2・以下事項を通じて会員の利益を代表する
a・企業と雇用者との間のコミュニケーションと仲間意識の創造。
b・マキラドーラ企業に影響のある問題の特定、ならびにその解決
c・当地マキラドーラ企業を代表して、公の立場でスポークスマンとして役割を果たす。
d・当局に対して申し出を行うこと、ならびに当局に対して返答を請求し、会員企業に関連する運用法令ならびに付帯事項の無効化もしくは解決を図ること
e・国内外の会員、政府、機関、企業間の情報センターを作る
f・CEMAP内部においては、労働者、社会、国家の健康、道徳、福祉に関する法律的、道義的義務を信義に基づきかつ厳正に遂行すること
g・各会員に対して会員企業に定期的な鑑査を実施することを含め、情報の提供を請求出来る。
h・事業の継続に何かの影響がある場合には、助言を行い、情報を提供する。
i・利益が合致する場合には国内外の他の組織団体に加盟する。
j・状況により将来、産地ならびに品質証明の機関を設立することが出来る。


01・マキラ法の分析と解説(エミリオ・バエス・マルドナード氏作成、抄訳)

1・法的側面

1・1・本法律を実施出来る者 商業活動を目的として合法的にパラグアイに存在する個人、法人は、国内、外国企業の如何にかかわらず、マキラ輸出プロジェクトを申請出来る。
1・2・実施出来る地域 中央政府、県あるいは市町村の開発プログラムやその他の環境整備計画の規制地域外であれば、国内のどこにでも設置出来る。また、工業を分散化することにより憲法の主旨にある地方への分散を促進するための法律という側面もある。
1・3・企業形態 マキラは法律に制定されている株式会社、有限会社、外国企業の子会社、支店ならびに個人的な有限会社、いずれでも実施出来る。
1・4・出資比率 マキラ企業は、100%外国企業が出資する企業、100%国内企業、もしくはジョイントベンチャーいずれでも実施が可能。法・117/91「投資」にて国内、国外の投資に対して同様の権利を保障している。
1・5・資本金 資本比率に対する制限は無い、100%外国企業、国内企業、もしくはジョイントベンチャーでも良い。
1・6・生産量及び種類 制限は無い。各企業が自由に生産品目ならびに量を決めることが出来るが、あらかじめ定められた輸入予定割り当て特別許可には従わなくてはならない。
1・7・形態
(1)・マキラ:外国企業との契約により、製品あるいはサービスの一部もしくは全体に対して輸出を目的としてパラグアイにて一定期間許可を得て生産すること。
(2)サブ・マキラ:マキラ企業が別の企業に発注する場合で、この企業は別のマキラ企業でも一般の企業でも良い。ただし、マキラ輸出・プログラムに従って生産を行う工程の中で、その一部を下請けに出し、再び下請け企業から納入させて生産を終了するものでなければならない。
(3)ツイン・プラント:外国企業の補完的なプラントとして当国内に設置されるもの。ツイン・プラントとマキラ企業は同義語では無い。すなわちツイン・プラントはマキラではあるが、全てのマキラ企業が国外に工場を所有しているわけではないからである。
(4)遊休施設活用マキラ:国内市場を対象にして生産を行っている個人ならびに企業は、生産能力に余力がある場合にはマキラ輸出・プログラムを申請出来る。
1・8・マキラ企業の種類
(1)純粋マキラ(もしくは免税):外国本社が設備機器類、生産技術、人材育成、機械器具、消費財、部品、さらには資金調達や生産管理までも行い、マキラ企業はサービスのみを提供して、それに対する支払いを受け取る場合。
(2)シェルタープログラム:直接生産プロジェクトには参加しない外国企業から、技術、生産部品を提供してもらい、既にマキラ・輸出プログラムを認可されている企業がその外国企業の輸出プロジェクトを下請けする場合。
(3)下請契約:マキラ企業が独自の設備、機械類を所有し、自ら生産活動を行い、輸出に関する通関手続きを行っている企業で、原材料を含めた生産部品を外国から提供してもらい、一定の生産プロセス単位、もしくは商品単位で料金を請求する方法。
1・9・生産機器の提供に関する本社-マキラ企業間の契約の種類
(1)売買契約:両者間で金銭面まで含めて充分討議の上為された契約。
(2)リース契約:売買の約定のある賃貸契約
(3)無償提供契約:外国本社が生産に必要な機器ならびに設備を無償で提供する契約

2・会計面
2・1・会計形態:当座勘定システム:マキラ・プロジェクトに基づき認可されている一定期間を経過し、生産処理を終え、外国企業が自国に撤収する際には、前もってこの間に発生した損失ならびに減価償却費を計算する。
2・2・会計上の処置:マキラ企業は「コストセンター」として組織される。
2・3・国内市場での販売:マキラ法第7章によれば、マキラ企業は輸出向け生産物の一部を国内市場で販売出来る、ただし前年度の輸出実績の10%を上限とする。また、この場合、輸出商品と同一の品質管理と規格が要求される。

3・通関面
3・1・輸入制度:マキラ企業は通関法第2節に規定されている「暫定認可」、同法令第四章「特別通関制度」、ならびにメルコスール通関法第4節「輸入停止制度」で定められた規定に基づいて輸入を行う。また、これには「積極的な経済振興」に必要な物やサービスを輸入する場合も含まれる。京都会議では2種類の「積極的な経済振興」が承認され、それぞれについて、別々に取り扱われているが、マキラ企業に対してはそのいずれをも適用される。付属文書E−5では通関制度として、「再輸出のための暫定認可」について述べられたものだが、これは言い換えると、まさに「暫定認可プロセス」になる。マキラに関しては:
3・a・1資本財 マキラ・輸出プログラム終了後はすみやかに自国に戻すか、所定の輸出税を納めれば、ホスト国内で売却できる。これはホスト国にとって大切なメリットの一つであり、近代的な生産プラントが残れば産業基礎に繋がる。このプロセスについては法令・60/90を適用すればより容易になる。
a・2・当国に到着した際に不良な製品は修理した上で元の国に戻す。 b・付属文書 E-6は「積極的な経済振興」のための一時的な輸入について述べたものである。「積極的な経済振興」に付随して、当国に持ち込まれた商品を修繕加工することにより二つの大きな効果が期待される。即ち、国内の労働力ならびに技能が活用され、新たな雇用を生み出すこと、及び下請け契約を通じて間接的に輸出の増大に寄与すること。
3・2・保証制度:ホスト国に一定期間に限定して導入が許可される資本財又は生産財に対しては、関税法の第二章、第189条で規定されている「課徴金」の規定に従い、課徴金として課せられる可能性がある金額を保証しなければならない。「正規の輸入税等に対する所定の税金に相当する金額を保証すること。保証の方法は、抵当の設定、銀行似夜保証、保険会社による保証、現金のいずれか。保証の金額は、予想される関税と罰金、又は輸入貨物に相当する金額で、期間は最低12ヶ月で更新可能とする。積立金には月1%の利息が支払われる。税関法・第四編、第一章「税制」において「課徴金の可能性」を規定しており、また同様にメルコスール関税法においても第八編において「関税義務」、第四章にて「保証」ならびにその適用規定が示されている。

4・税金面
4・1・マキラ企業に対しては、国内で発生する付加価値に対して唯一の税として1%の税金を設定する。
4・2・サブ・マキラ企業に対しては、国内で発生する付加価値に対して1%を所得税という考え方で課税する。 備考:国内付加価値税とは何か?
a・マキラ企業ならびにサブ・マキラ企業契約遂行の為に国内で取得した資材。国内で現地購入によるもの、もしくはマキラ企業もしくはサブ・マキラ企業が自分で輸入して調達した資材
b・サービス契約
※ 電気、水道、電話ならびにそれに類似するサービス料金
※ 専門職に対する報酬
※ マキラ・プロセス実施による国内サービス料(マキラ・サービスによる収入とマキラ・プロセス実施で生じるコストの差額)※ 輸送費用(距離に関して検討しなければならない)
※ 工場操業資金調達のコスト
※ 工場施設、原材料、製品に対する保険料
※ 輸入、暫定輸入、もしくは賃貸により国内に存在する機械の法定減価償却費
※ 工場施設、設備、事務所、その他の支払い賃貸料
※ その他、契約サービス料 c・国内において支払われる給与 支払い給与には付随する社会保険料を含めるものとする。

備考:マキラ企業及びサブ・マキラ企業に対する課税処理。 両者が等しく同様に課税されるようにするため、国内で生じる付加価値に対して1%の課税を実施する。この為に以下の事が必要となる。即ち、 a・マキラ企業の場合: 国内で発生した付加価値に対して「単一税金」として1%が課税される。マキラ企業は、付加価値税に関しては、輸出企業として取り扱われる。また輸出業者であるため、国内における資材の購入ならびにサービス料金の支払いに課せられる付加価値税(IVA)は貸方に計上され、後に相殺される。 パラグアイにおける購入消費例:                            -
- 価格 付加価値税・IVA
電力10.000 1.000
通信・電話 5.000 500
水道 1.000 100
専門家・人件費  15.000 1.500
国内・付加価値税 31.000 3.100
「単一税金」・1 % 税 = -Gs. 310
輸出付加価値税戻入. = - Gs. 3.100


b・サブ・マキラ企業:輸入企業ではないので、国内での消費に課される付加価値税の戻入を受けるには、まず同税の納税者として登録した上で、マキラ企業に対して付加価値税を上乗せした請求書を発行する。これにより貸方に計上している付加価値税の相殺が可能となる。 サブ・マキラ企業が自身の為に付加価値税納税者となり、1%の税金は所得税の名目で支払うことになる。この理由により、付加価値納税者であることから、「単一税金」とはみなされない。 パラグアイにおける購入消費例: 
- 価格 付加価値税・IVA
電力10.000 1.000
通信・電話 5.000 500
水道 1.000 100
専門家・人件費  15.000 1.500
国内・付加価値税 31.000 3.100
所属税 −1 % = -Gs. 310
対マキラ企業への売却による付加価値税の戻入 =- Gs. 3.100
  
注(1)ただし、サブ・マキラ企業が付加価値納税者で無い場合には、このGs3,100の戻入は得られない。この金額は費用勘定に計上されることになる。合計11%の税負担となる。(所得税1%と戻入出来ない付加価値税10%)
4・3・国内販売 この場合は輸入税等の通常の輸入に対する税金が課せられる。また国内で販売される商品については税務当局が所得税支払いの為に収益係数を設定する。
4・4付加価値税 マキラ企業は法令・125/91号「輸入業者法」の規定に基づいて取り扱われる。
4・5・免税措置 1%「単一税金」、国内市場で販売した場合の1%所得税、さらには国内販売についての課税取り決め、廃棄物の寄贈又は販売に対する課税取り決めを除いては、その他の国税、地方税全て免税で、これには以下が含まれる。
a・マキラ法12条の規定に基づき認可されたて輸入される資材。
b・同じくマキラ・輸出プログラムに基づき加工、製造、修理、組立て等が為された物品の再輸出。 5・環境面 自然環境に関する全ての問題は当国関連法令に従うものとする。

6.労務面
労務関係の基本的な問題は当国労働法で、個々に派生した問題は当国労働訴訟法に従うものとする。


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