経済・金融の情報-1(ワスモシ政権時代)




パラグアイの経済・金融に関する情報を載せています。  

(7月27日)

銀行・FINAMERICAが、中央銀行の介入を受け、営業停止、
CORPORACIONが自主廃業

 パラグアイの現地資本系の銀行からの資金引き上げの為に多くの銀行で資金繰りに支障をきたしている中、「FINANBAN銀行」が中央銀行の介入を受けて営業停止に追い込まれ、また「CORPORACION銀行」が資金の流出が続くのを止められない為に自主廃業に追い込まれました。これで今回の金融不安では4行目の破綻となります。依然として現地資本系の銀行からの資金流出は続いているようで、いくつかの銀行では預金の引き出しが続き資金繰りに窮しているものと見られます。

 今回の金融不安の特徴は現地資本系・銀行の資金繰りによる破綻で、外資系銀行、ならびにファイナンス会社には破綻が出ていないことにあります。一つ破綻したファイナンス会社は破綻した銀行系のもので、例外的なものと考えられます。

 下記に5月末と6月末の各銀行の延滞率を示しましたが、決して不良債権が多い銀行が順番に破綻している訳ではないことが解ります。

 銀行延滞率
銀行名 98年5月 末 98年6月 末 外国系 備考
ING BANK 0.35 0.04 オランダ -
REAL 0.47 0.46 ブラジル ABN系
EXTERIOR 1.69 1.75
MULTIBANCO 1.80 1.86
ALEMAN 1.89 1.94 地元ドイツ人系
BRASIL 1.08 2.45 ブラジル
REGIONAL 7.44 2.26 エンカルナシオン
ABN-AMRO 2.64 2.66 オランダ
CITIBANK 2.59 2.90 米国
INTERBANCO 3.24 3.35
CHINATRUST 4.02 3.35 台湾
AMAMBAY 4.68 4.00
ASUNCION 6.64 4.84
FINAMERICA 7.41 5.00 今回破綻
LLOYDS 5.34 5.92 英国
CONTINENTAL 6.74 6.00
NACION 5.36 6.84 アルゼンチン
INTEGRACION 8.33 7.27
ITA BANK 8.44 7.28 今回破綻
CORPORACION 9.08 7.30 今回自主廃業
BANCOPULS 8.26 7.37
SUDAMERIS 4.97 7.84
ORIENTAL 7.95 8.20 今回破綻
PARANA 10.51 8.79 ブラジル
BANESPA 8.79 10.04 ブラジル
FOMENTO 26.36 29.49 政府系
SSB 36.40 38.20
DESARROLLO 51.39 52.84 年金基金
BNT 68.57 73.80 政府系
URGUAY ウルグアイ



(7月19日)

 銀行・ORIENTAL、中央銀行の介入を受け、営業停止

 パラグアイの銀行の一つである「BANCO ORIENTAL」が中央銀行の介入を受けて営業停止に追い込まれた。先日の「ITA−BANK」に続き今回の金融不安では2行目の破綻となった。パラグアイの銀行は現地資本系と外国資本系の二つに大別されるが、この1ヶ月くらいの間、金融不安が噂されて、パラグアイ資本でパラグアイ人経営の銀行からは急速に預金が引き出される傾向にあり、資金繰りに支障が生じて来るようになった。その中で「ORIENTAL」は東洋系をアピールしていたにもかかわらず、現地・中国系(台湾)・パラグアイ人系の現地の銀行として認知されていたようで、実際に株主は現地に在住している中国人とパラグアイ人であり、外国資本とは見做されていなかったことになる。また数年前に台湾から「中国信託商業銀行」(CHAINA TRUST)が進出して営業を行っており、台湾でも有数の信用ある銀行の進出で中国人の優良顧客を多く取られたのも経営に大きな影響があったものと想像される。

 ORIENTALは27日に一部営業のが再開されることになっているが、営業の中身は銀行側の集金、支払い受け取り業務に限られており、一般預金者の預金は凍結されたままになることが予想される。 中国人特にエステ市の中国人の間には多くの顧客があり、売り上げの落ち込みで景気が冷え込んでいるエステ市の経済に与える影響は小さく無く、また小規模な支店を多く開設してこまめに営業に当たることを得意にしている銀行だけに、中小企業与える影響は「ITA−BANK」に比較するとかなり大きいように思われる。

 今回の破綻で現地資本銀行からの資金の流出はますます加速されているようで、次の破綻はどこになるとという噂が飛び交い、危険な状態に陥っている銀行が既に数行存在しているようであり、政府に一刻も早く実効ある対策を執ることを期待するが、8月15日に政権が交代するため現政権にはもはや力は無く、不安定な状況は暫く続きそうです。

 



(7月11日)

 銀行・ITABANK、中央銀行の介入を受け、営業停止

 パラグアイの銀行の一つである「ITABANK」が中央銀行の介入を受け、営業停止に追い込まれました。直接の原因はIPS(年金基金)の引き出しにあると言われています。これで95年に金融危機が生じてから8行目の銀行に対する中央銀行介入となりますが、今まで介入を受けた銀行は全て消滅していることから今回の処分の成り行きが注目されています。「ITABANK」によりますと今回の介入による営業停止は一時的なものであり、来週には通常営業に戻るとして預金者に平静を呼びかけているのですが、果たしてどうなりますか?

 またこの営業停止に伴ない関連会社となるのでしょうか、ファイナンス会社の「FINANBAN」もITABANKにある預金を取り出せなくなり、顧客への支払いが止まっています。(営業は行っているのですが資金繰りが出来ずに支払いが全く出来ない状態になっている。)FINANBANは、48あるファイナンス会社の中では18位に位置する中堅の会社です。

 なお、当地の新聞ではブラジル大手銀行の一つである「REAL」について、オランダのABN−AMROがREAL銀行の株式の40%を取得して事実上の傘下に入れた、と報じられています。当地におきましてもREALはパラグアイ現地法人として、銀行ならびに保険会社を所有していますので大きな影響があると思われます。

 



(4月22日)

 金融機関に対する規制緩和ならびに情報の開示

日本では金融機関に対する規制緩和が話題になっていますが、当地でも大幅な規制緩和ならびに情報公開が行われています。

 以前は金融機関は「銀行」「住宅専門金融会社」「両替商」「一般金融会社」などに大別されていましたが、それらの垣根がかなり低くなっています。一般金融会社で普通預金ならびに両替商を行う事が認められていませんでしたが、今回この規制が事実上無くなっています。市内で大きな両替商として知られている「グアラニ両替商」も名称を「グアラニ金融会社」と名称を変更、両替の他、貸し付け業務も行うようになりました。また「パラグアイ日本金融株式会社」等従来「一般金融会社」として区分されているところでも普通預金ならびに両替を開始し外貨預金も取り扱うようになっています。

 銀行の営業時間に関しても以前は 8:45〜12:15と決められており、午後は営業を行わないというのが当地のスタイルでしたが、この規制が無くなり、午後も営業を行えるようになりました。

 これらの規制緩和と平行して3ヶ月に一度「延滞率」ならびに「格付け」が新聞に掲載されるようになり、情報の開示が進んでいます。

 



(4月8日)

 グアラニ、対ドルに対して大幅下落

この数日、一層為替が下落して、今日の終わりには両替商で、1ドルあたり、2,900グアラニを付けた。今回の下落の最大要因は政治不安にあり、大統領選を巡るトラブルが経済にも深刻な影響を与え始めている。ほとんどの物資を輸入に頼るパラグアイでは今後の物価の上昇が懸念される。また、グアラニ資産をドルに両替する動きが加速し、銀行からの引き出しが続いている模様。

 



(1月8日)

 ウニオン銀行買い取り先決定

事実上倒産して営業を休止しているウニオン銀行の株式売却の入札があり、4グループが入札して、スイスの N.J.C. SECURITIESが株式全体の60%を買い取ることになった。と報道された。
*その後、このグループ自体のあいまいさが指摘されて、解決には至らなかった。



(1月2日)

 年間インフレ

 近年のパラグアイのインフレ率は下記の通りです。革命の翌年、90年には44.1%を記録、以降次第に低下して、97年は6.2%と中南米としては非常に低いインフレ率になった。
 
1979年 26.0%   1986年 24.1%   1993年 20.4%
1980年 18.8%   1987年 32.0%   1994年 18.3%
1981年 8.1%   1988年 16.9%   1995年 10.5%
1982年 8.9%   1989年 28.5%   1996年 8.2%
1983年 14.1%   1990年 44.1%   1997年 6.2%
1984年 29.8%   1991年 11.8%      
1985年 23.1%   1992年 17.8%      



(12月24日)

 銀行延滞率

 銀行延滞率が毎月末に発表されます。11月末の延滞率は下記の通りです。全銀行の平均は10%にまで下がり、一時に比べてかなり健全になって来ていますが、政府系のBNT等まだかなり高い延滞率を抱えている銀行もあります。

 
  銀行延滞率        
           
    97年10月末 97年11月末    
1 ING 0.09% 0.13% 外銀 オランダ
2 MULTIBANCO 1.13% 0.83%    
3 REAL 1.24% 0.87% 外銀 ブラジル
4 EXTERIOR 2.56% 1.33%    
5 BRASIL 6.38% 1.97% 外銀 ブラジル
6 ALEMAN 2.12% 1.86%    
7 CITIBANK 1.72% 2.18% 外銀 米国
8 AMAMBAY 2.49% 2.29%    
9 ABN-AMRO 4.10% 3.53% 外銀 オランダ
10 INTERBANCO 3.73% 3.98%    
11 ORIENTAL 3.27% 4.00%    
12 LLOYDS 5.10% 4.95% 外銀 英国
13 BANCOPLUS 7.62% 6.15%    
14 REGIONAL 5.68% 6.16%    
15 ASUNCION 7.48% 6.28%    
16 CONTINENTAL 7.38% 7.01%    
17 BANESPA 9.77% 8.30% 外銀 ブラジル
18 NACION 9.35% 8.92% 外銀 アルゼンチン
19 PARANA 16.89% 11.35% 外銀 ブラジル
20 SUDAMERIS 12.66% 12.52%    
21 DESARROLLO 32.36% 31.48%    
22 BUSAIF 24.89% 47.58%    
23 BNT 60.28% 60.17%    
24 CORPORACION NG NG    
25 CHINATRUST 0.00% 0.00% 新規開業 台湾
26 URUGUAY 0.00% 0.00% 新規開業 ウルグアイ


(12月20日)

 グアラニが暴落

 パラグアイの通貨・グアラニはこの数年間はドルに対して年率で5%位の下落で推移して来たのですが、ここに来て急落しています。先週には中値で1ドルあたり2,150グアラニ程度でしたが、今週に入り一挙に2,400を突破しました。新聞によりますと「輸出を促進し、輸入にブレーキをかける為」としていますが、アジアの為替急落とも関係があるのかも知れません。パラグアイには多くの韓国人が住んでいますが国内の困窮で友人・親戚に急遽送金した可能性等も考えられます。

  


(7月24日)

 日系金融会社「FINANCIERA PARAGUAYO-JAPONES」誕生。

パラグアイでは金融不安が広まり、預金者の不安が増していますが、金融会社・フィナンコ・パール社が日系会社として7月28日より「FINANCIERA PARAGUAYO-JAPONES」(社長:笠松尚一氏)として再出発することになりました。


(6月17日)

 ウニオン銀行、BIP銀行、中央銀行の介入

パラグアイ資本として大手のウニオン銀行、BIP銀行の両銀行が中央銀行により介入を受け、業務停止となりました。相次ぐ銀行の破綻により金融システム全体の維持が急務と言える。

ウニオン銀行本店


(6月12日)

 アオーロ・パラグアージョ営業停止

住宅融資を専門とする老舗銀行「アオーロ・パラグアージョ」が当局により営業停止処分に。9日当局により営業停止が命令され、翌日の10日には本店に預金者が殺到。管理に当っている当局は営業時間を大幅に延長して支払いに応じ、大きな混乱も無かった。当局は金融システムには全く影響が無いとしている。

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