大統領選挙(2003年)




選挙で選ばれた正副大統領が亡命という異常事態以降、常に不安定な政治情勢となっているパラグアイ、来年はいよいよ大統領選挙、しっかりとした政権を担える人が大統領に就任する事を期待しています。ここでは大統領選挙を追って行きます。



09・ニカノル氏時期大統領に(2003年 4月28日)

27日に投票が行われ、組織力に勝る与党・赤党候補のニカノル氏が順当に勝利をおさめました。赤党の長期政権はこれで更に5年間続くことになりました。国会議員の選挙の方は赤党と青党の二大政党から多党化の傾向がはっきりして来ました。ファドゥル氏が率いる愛国戦線が上下両院を併せますと10議席以上を獲得、オビエド氏を中心とするウナセも10%以上の得票を得て躍進しました。



(写真:当選が決まり支持者に応えるニカノル次期大統領:ABC紙)

与党デュアルテ氏が当選 パラグアイ大統領選(朝日)

南米パラグアイで27日、ゴンサレス大統領の任期満了に伴う大統領選挙があり、与党コロラド党のニカノル・デュアルテ氏(46)が当選し、同氏は勝利宣言した。54年から政権を握っている同党が、圧倒的な資金力と組織力で票を固め、他の候
補を寄せつけなかった。8月に就任し任期は5年。 選挙管理当局によると、デュアルテ氏が38%の支持を集め、2位以下の候補を15ポイント以上引き離した。同氏は勝利宣言で、「国際社会に認知される国づくりを目指したい」と話した。 野党は候補者の絞り込みがうまくいかず、真正急進自由党からフランコ氏、企業経営者を支持基盤にした「愛国運動」からファデュール氏らが立候補し票が割れた。デュアルテ氏は、欧州連合や東南アジアとの関係を強化して、大豆や牛肉などの輸出振興を目指すとともに、ブラジル、アルゼンチンなどとつくる関税同盟の南部共同市場(メルコスル)強化を進めるなど、現政権の路線を踏襲していくと見られる。 ただマイナス成長に陥っている経済や失業率の上昇、汚職の広がり、貧富の差の拡大など、同国を取り巻く状況は依然厳しい。クーデターや要人暗殺が90年代まで繰り返された歴史をもち、最近でも現政権の経済政策を批判して大規模デモが発生、非常事態宣言が出されるなど、国民の不満はたまっている。

パラグアイ大統領選で与党候補が勝利宣言(読売)

南米パラグアイで27日、ルイス・ゴンサレス大統領の任期満了に伴う大統領選が行われた。即日開票の結果、与党・国民共和協会(コロラド党)のニカノール・ドゥアルテ党首(46)が、4割近い票を獲得、当選を決めた。 ドゥアルテ氏は同夜、勝利を宣言した。ドゥアルテ氏は8月に就任する。任期は5年。これにより、半世紀以上に及ぶ、南米で最長のコロラド党政権が継続することになった。 中央選管の中間集計(開票率83%)によると、候補者9人のうち、ドゥアルテ氏は38%、真正急進自由党のフリオセサル・フランコ党首(52)が23%、政治組織・愛国運動のペドロ・ファドゥル代表(49)が22%の順。

パラグアイ次期大統領会見「テロ支援勢力と戦う用意」(読売)

パラグアイ大統領選で当選した与党・コロラド党のニカノール・ドゥアルテ党首(46)は26日、首都アスンシオンの自宅で、本紙との会見に応じ、同国東部に、国際テロリスト、ウサマ・ビンラーディンに資金協力する勢力が存在すると指摘されている点について、「真相は不明だが、隣国と協力して違法行為と戦う用意がある」と述べた。 同国東部は、レバノンなどからの移民によって、アラブ人居住者が約2万人に上っており、米CNNテレビは昨年11月、ビンラーディンが率いるテロ組織「アル・カーイダ」の関係者が、同地域で対米テロのための会合を開いたと伝えていた。 また、同国では、財政赤字が拡大し、政治不信から反政府暴動も頻発している。ドゥアルテ氏は、その点に触れ、「脱税の慣行が原因だ」と指摘、経済再生のために、世界でワースト3と言われる汚職の撲滅が必要との考えを示した。 一方、米国が2005年までの創設を目指す米州自由貿易圏(FTAA)については、「時間が短すぎる」とした上で、「北米が市場を開放しない限り、南米も(市場を)開放しない」と明言した。米国が農業保護政策を撤廃しない限り、期限内のFTAA発足は難しいとの見方を示したもので、ブラジルやアルゼンチンなど、FTAAに距離を置く南米諸国首脳の見解を追認する形となった。

◆14歳で“政界入り”◆ ◇ニカノール・ドゥアルテ氏(Nicanor DUARTE、46歳)◇ サッカーの解説者としておなじみの顔が、国政の表舞台に立つ。自宅前で支持者を前に勝利宣言した若き指導者は、涙声で「古い政治を終わらせる」と語り、公約の政治改革に決意を新たにした。 1956年10月、同国中東部コロネルオビエドの中流階級の家庭に生まれた。首都アスンシオンのカトリック大法学部を卒業し、弁護士のかたわら、地元有力紙で約10年間、コラムニストも務めた。 「政界入り」は14歳。父親の影響でコロラド党に入党した時だ。実力者に気に入られて、党内基盤を築き、90年代のワスモシ政権下などで教育文化相を2度務めた。政界を半世紀以上も支配してきた同党への批判が高まる中、一昨年には党首まで上り詰めた。 選挙戦では、公金流用などの疑惑が相次いだゴンサレス大統領(コロラド党)を批判、党内の守旧勢力を敵に回し、有権者に清新なイメージを訴えた。就任後は、公約の金権政治の一掃や雇用の拡大に乗り出すが、ユーモアを交えながらも時に強硬な弁舌を操り、大衆迎合的との悪評もある。 愛読書には社会問題に関するものが多い。マリアグロリア夫人との間に4男1女。

パラグアイ:与党の弁護士が大統領に当選(毎日)

ゴンサレス大統領の任期満了に伴う南米パラグアイの大統領選は27日、投開票を行い、50年代から同国の政権を握る与党コロラド党の弁護士、ニカノル・ドゥアルテ候補(46)が当選を決めた。中央選管の集計(開票率83%)によると、ドゥアルテ氏の得票率は37.6%で、連立与党の真正急進自由党の党首、セサル候補や銀行家のファルド候補を大きく引き離した。ドゥアルテ氏は同夜、勝利を宣言した。新大統領は8月15日に就任する予定で、任期は5年。同国では、97年の大統領選で出馬を阻まれ逮捕され99年に亡命したオビエド元陸軍司令官に絡んだ政治暴力がいまも散発しており、昨年7月には暴動鎮圧のため非常事態宣言が発令された。失業、汚職追放に加え、政争の解決が新大統領の大きな課題となる。

ドゥアルテ氏が当選 パラグアイ大統領選(共同)

ゴンサレス大統領の任期満了に伴うパラグアイ大統領選挙の投票が27日行われ、即日開票の結果、同日夜(日本時間28日午前)、与党コロラド党のニカノル・ドゥアルテ元教育相(46)が当選を決めた。ドゥアルテ氏は同夜、勝利を宣言した。新大統領は8月15日就任予定で任期は5年。低迷経済の中、ゴンサレス大統領に代わり、前倒し就任を求める声もある。1947年から続くコロラド党の長期政権は約60年に及ぶことになる。選管集計(開票率83%)によると、ドゥアルテ氏は得票率38%で、野党真正急進自由党のフリオ・フランコ前副大統領(51)の23%、愛国運動を率いる実業家ペドロ・ファドル氏(49)の22%を大きく引き離した。

与党のドゥアルテ元教育相が当確=長期政権継続へ−パラグアイ大統領選(時事)

ゴンサレス大統領の任期満了に伴うパラグアイ大統領選挙の投票が27日行われた。中央選挙管理当局の同日夜の途中集計(開票率83%)で、与党のコロラド党党首のニカノル・ドゥアルテ元教育相(46)が37%余りの得票率で、当選を確実とした。ドゥアルテ氏は「国への信頼を回復し、国際社会から尊敬される大統領になる」と勝利宣言を行った。 

与党のドゥアルテ氏が当選 パラグアイ大統領選(産経)

ゴンサレス大統領の任期満了に伴うパラグアイ大統領選挙の投票が27日行われ、即日開票の結果、同日夜(日本時間28日午前)、与党コロラド党のニカノル・ドゥアルテ元教育相(46)が当選を決めた。ドゥアルテ氏は同夜、勝利を宣言した。新大統領は8月15日就任予定で任期は5年。低迷経済の中、ゴンサレス大統領に代わり、前倒し就任を求める声もある。
1947年から続くコロラド党の長期政権は約60年に及ぶことになる。選管集計(開票率92%)によると、ドゥアルテ氏は得票率約37%で、野党真正急進自由党のフリオ・フランコ前副大統領(51)の約24%、愛国運動を率いる実業家ペドロ・ファドル氏(49)の約22%を大きく引き離した。選挙戦で野党陣営は政治腐敗の是正や国営企業民営化による経済活性化など共通する政策を掲げたが、候補を一本化できなかった。ドゥアルテ氏は不況というマイナス材料があったが、野党の足並みの乱れに助けられた。国営企業の民営化には慎重な姿勢をとり、公務員などの支持を固めた

パラグアイ大統領選、与党ドゥアルテ氏が当選確実(日経)

ゴンサレス大統領の任期満了に伴うパラグアイ大統領選挙が27日行われ、即日開票の結果、与党コロラド党党首のニカノル・ドゥアルテ元教育相(46)の当選が確実になった。8月15日に就任し、任期は5年。新政権は低迷する経済の立て直しや政治腐敗の是正など、多くの課題を抱えての船出となる。開票率82.9%の段階でドゥアルテ氏は37.6%を得票。野党候補の真正急進自由党フリオ・フランコ前副大統領(51)は23.4%、愛国運動の実業家ペドロ・ファドル氏(49)は22.4%と差が開いた。ドゥアルテ氏は1947年以来50年以上も政権与党を続けるコロラド党の組織力を背景に幅広い支持を獲得。同日夜、「私だけでなくこの国のすべての人々の夢がかなった」と勝利宣言した。同国では1999年のアルガニャ副大統領暗殺事件の直後、クバス大統領が国外亡命。憲法の規定で上院議長から大統領に就任したゴンサレス氏も汚職疑惑で弾劾の危機に直面するなど政治混乱が続いていた。



08・大統領選挙いよいよ終盤(2003年 4月23日)


27日の投票日まで残り一週間となりました。終盤戦になりますます赤党の攻勢はすさまじく、至る場所で赤党そしてニカノル候補の顔で満ち溢れる感じになっています。この日はアスンシオンのセントロで最後の赤党決起集会が行われ、近郊からもバスで支持者が集まり賑わっていました。テレビ討論会でも相手と少なくとも互角には渡り合ったという評価もあり、大方の見方もニカノル候補の勝利は間違い無いという感じになっています。二位争いのファドゥル候補そしてジョジット候補も共に譲る気配は無く赤党の勢いを止めるのはなかなか難しいように思います。


(写真:赤党の決起集会:ABC紙)




07・選挙まで残り10日、ニカノル氏優勢変わらず(2003年 4月17日)


選挙まで残すところ後10日、各陣営は最後の追い込みというところですが、ニカノル氏の優勢は変わらず、このまま押し切る可能性が大きくなっています。ABC最新世論調査は下記のようになっています。ジョジット候補の低落に歯止めがかかりません。ファドゥル候補がニカノル候補を追い上げる展開ですが、差はなかなか縮まりません。青党では幹部の一人が「赤党に勝たせない為にファドゥルに投票しよう」と呼び掛けるなど足並みが乱れています。

Nicanor Duarte Frutos (ANR) 37,4%
Pedro Fadul (Patria Querida) 27,9%
Yoyito Franco (PLRA) 17,9%
Guillermo Sanchez Guffanti (UNACE) 6,8%
Diego Abente (PEN) 1,2%
Guillermo Hellmers (Fuerza Democratica) 0,4%
Tomas Zayas (Patria Libre) 0,2 %
Otros 1%
NS/NR 7,2%

ニカノル候補は「パラグアイは政権で人が変わるだけでは駄目であり、強いリーダーシップが求められている。独裁者では無くコンダクターとして自分は危機的な状況からパラグアイを脱却するよう全力をあげて取り組みたい」と語った。



(写真:インタビューに答えるニカノル氏:ABC紙)





06・ニカノル氏(与党・赤党)優勢 (2003年 4月10日)

投票まで半月となり、ニカノル陣営の選挙運動が突出して目立っており、優勢が伝えられています。比較的公平な世論調査で定評のあるABCコロール氏によりますとニカノル候補36%、ファドゥル候補26%、ジョジット候補20%となっています。アスンシオンだけを見ますとファドゥル候補が優勢で、当方の周囲ではほとんど90%以上がファドゥル候補を支持しているように見えます。ニカノル候補、ファドゥル候補は支持を伸ばしているのに対してジョジット候補は次第に支持率を落としています。

ニカノル候補は終盤になり、50年与党の強みを最大限に使い、公務員に対して給与のアップと民営化をしない事を約束し、国が非効率のままでも何でも良いと、とにかく票になる公務員等の組織票を動かし圧倒的な物量で優位な戦いをしています。アスンシオン市内ではどこを見てもニカノル候補の顔だらけになっています。ポスターだけでは無く壁、広告塔、バス停等考えられるスペースを埋め尽くしています。公務員、貧困層、地方(田舎)を相手に組織的に戦い手堅く票をまとめています。

これに対してジョジット候補は青党内部では人気が高いのですが、副大統領としての評価は低く、拒否反応も強く、アスンシオンでは10%の支持しかありません。コンセプシオン等北部の地盤では強さを発揮しているようです。最新の世論調査では20%を切っています。そしてアスンシオンでは反与党の支持の多くはファドゥル候補に流れているようです。アスンシオンを始め都市部では政治意識は高いが従来の政党支持では無いといういわゆる無党派層が増えており、その流れを受けてファドゥル候補は確固とした基盤は無くても勝手連的な市民勢力でここまで支持を増やして来ました。インテリ層、中流以上の層、企業家、若者層、都市部では強い支持を得ています。

選挙の焦点は最後の場面で2・3位連合が成立するかどうかの1点にかかって来ました。対立候補で票が割れますと与党候補のニカノル氏の優勢は動かないと思われますが、2・3位連合が成立すると状況は一変します。ABCコロール紙の世論調査の結果では2・3位連合でジョジット候補の場合ではニカノル氏には勝てないが、ファドゥル候補を統一候補にすれば勝てるという結果が出ています。これに対して青党側は新聞広告で10年前の93年の大統領選挙の例を取り上げ、その時も今回と同様に3人が立候補し、世論調査では独立系のカバジェロ候補がトップで、続いて与党赤党・ワスモシ候補、青党のライノ候補は3位でした。結果はワスモシ候補が当選、次点はライノ候補でカバジェロ候補を上回った事を挙げ、実際には自分達の方がファドゥル候補より得票を得られると主張しています。両者は今のところ譲る気配は無く2・3位連合の可能性は小さいと考えられています。

アスンシオンでは多くの人が「変えたい、またこれから5年間も同じだと思うとぞっとする、汚職に官営事業の非効率、今のまま後5年間では国の経済が持たない・・」うんざりした表情で語る人が多く、危機感を強めています。ただ田舎は全く状況が違うようです。日々の生活にも困窮している人が多く、「難しいお題目等たくさん、今日何をしてくれるかだ。」と考えている人が多いようです。米国式の民主主義、国民誰でも一人に一票、数が勝負の選挙、発展途上国でも同じルールで良いのか?とふと思う事もあります。



(写真:ABC紙・世論調査)


残り僅か2週間余り、各候補は最後の票固めに奔走しています。今まで盛り上がらなかった選挙戦もイラク戦争に目途がつき、連日テレビ・ラジオ新聞等のマスコミでも中心的に取り上げられており、国民の目もこちらに向き一気に盛り上がりを見せています。オビエドとニカノルが基本的に合意したとか、青党の中にもとにかくコロラドには勝たせたくないのでジョジットの戦線離脱しここはファドゥルに勝たせようとの意見もあるようです。土壇場でのドラマがあるのか、それとも従来通りのまま何も変わらない結果に終わるのか、注目しております。



05・三つ巴のまま終盤戦へ (2003年 3月31日)

大統領選挙が迫っていますが、三つ巴のまま終盤戦に入っています。この中で青党の候補者である前副大統領・ジョジット・フランコが週末コンセプシオンで銃弾を浴びる騒ぎがありました。右足を負傷し、病院に担ぎ込まれる騒ぎとなりましたが、今後の選挙活動には特に支障は無いようです。

周囲の人達に選挙の予想を聞きますと「自分が投票するするのはファドゥール候補」「当選するのはニカノル候補」という声が圧倒的でした。要は赤党は選挙に強く、公務員を中心とする組織票、地方そして貧困層に着実に浸透しており、選挙には勝つと思うが、このままでは変わらないので、新しい考え方を持つ候補を応援したいという事のようです。アスンシオンを中心とする都市部、知識層、若い人にファドゥル候補は着実に勢力を伸ばしており、かなりの接戦になると予想している人も居ます。ニカノル候補が勝利するとは思うがもしかしたら・・というのが大体皆さんの予想のようです。



(写真:右足を負傷したジョジット候補:ナシオン紙)

(有力3候補)
ニカノル候補(与党・赤党)
ジョジット候補(野党・青党)

ファドゥル候補(独立系・パトリア・ケリーダ)



(ファドゥル候補の宣伝シール)

ファドゥル候補は48歳、金融会社経営等を行って来た企業家。今まで政治的な活動の実績は無く、手腕は全くの未知数。素人に政治を任せる事に不安視する声もある、また金融業等の経歴から単に金儲けの手段としているだけだという見方もあるようです。反対に今までの利権とは無関係であり、既成政党とは異なり思い切った政策を取れると期待する人も多い。また市民運動的な支持が集まっており、取り巻きにはかなり良い人材が集まっているという話もある。



04・赤党・ニカノル候補が勝利か (2002年12月23日)

22日(日)に赤党党内候補の選挙が実施された。大きな混乱も無く実施され、投票率は50%を若干割ったもよう。公式な発表はまだありませんが、出口調査の結果によりますとニカノル候補が投票数の約45%程度を獲得し、ドミンゲス候補が40%程度と約5%の差を付けて勝利したようです。やはりオリンピアの敗戦が響いたようですね。これで来年4月27日に実施が予定されている大統領選挙はニカノル氏に加えて青党から選出された前副大統領のジョジット氏の二人を中心に独立系ファドゥル候補と争われる事になる見通しです。



(写真:喜ぶニカノル候補:ABC紙)



03・与党候補者選挙・ニカノル候補が優勢(2002年12月08日)

ABC紙で大統領選挙の世論調査の結果が出ていましたが、ニカノル候補がこれを追うドミンゲス候補を抑えて首位に立っています。先日のトヨタカップでオリンピアがレアルに勝った場合には逆転すると予想されていましたので、レアルが勝って一番ほっとしているのはニカノル陣営でしょう。サッカーの結果が政治に大きく影響するというのは日本人には余り想像出来ないでしょうが、サッカーはパラグアイの政治・経済にも大きな影響があるようです。

オリンピア名物会長、コケた大統領への道(夕刊フジ)
トヨタ杯でレアル・マドリードに完敗した南米代表のオリンピアの中で、一番ガッカリしたのは、誰あろうオズバルド・ドミンゲス会長(62)だといわれている。というのも、トヨタ杯のタイトルをひっさげて来年の大統領当選、というシナリオが、大きく狂ってしまったからだ。イタリアのACミランのベルルスコーニ会長を筆頭に、この世界に強腕会長は数知れず。しかし、ドミンゲス会長のワンマンぶりを示すエピソードも、相当なものばかりだ。漁師の息子から身を起こしたドミンゲス会長は25年前、弱小クラブのオリンピアを買収。現在ではパラグアイ最大のタバコ会社とホテルチェーンのオーナーとなり、国内での宝クジ販売も一手に仕切っている。この勢いに乗り、来年行われる大統領選挙への出馬を表明。22日には、所属する政権与党内で行われる候補者選びに臨む予定だ。その最大の武器となるはずだったのがトヨタ杯に出場したオリンピアの活躍だった。ドミンゲス会長は、傘下に日刊紙ラナシオン、タブロイド紙クロニカ、さらに2つのラジオ局を持っていることから、オリンピアのトヨタ杯出場は連日大きな扱い。当然、常に会長の話題が添えられ、選挙運動に一役買っていた。しかし、選手にとっては笑えないこんなエピソードもある。今大会出場を決めたリベルタドーレス杯決勝では、「朝5時まで売春婦と一緒に過ごすようなチームは、もう率いることができない」と、会長を退くと宣言したが、優勝するやいなや復帰。さらに、優勝トロフィーを受け取ろうとした選手を押しのけて自分が受け取り、周囲の失笑を買った。金にまつわるトラブルも数え切れず、エンシッソの移籍金を巡りFIFAにケンカをふっかけたが、トヨタ杯への出場を取り消されそうになるとすぐに引っ込めた。また、選手に約束したリベルタドーレス杯の優勝ボーナス1万5000ドル(約183万円)を支払わず、来日ボイコット騒動を起こされたほど。このお騒がせ会長が、もし本当に大統領になれば、サッカー界では、イタリア首相となったベルルスコーニ会長に次ぐ快挙なのだが…。

オリンピア・トヨタカップの試合





02・ジョジット副大統領、大統領選挙出馬の為、辞任 (2002年10月16日)

青党、選挙で選ばれたジョジット・フランコ副大統領は来年4月に予定されている大統領選挙に出馬する為に副大統領を辞任しました。これにより副大統領は空席となりましたが、次の大統領選挙まで残り半年となり、規定により新たな副大統領選挙は行われず、議会で過半数を獲得したものが就任することになります。現在の議会の定数は124で64が必要数となります。もしいずれの候補も過半数に満たない場合は空席のままになります。

ABCによりますと「ジョジットは去り、カレが大統領に準備をしている」とあります。これはどのような事かと言いますと、現在のゴンサレス・マキ大統領は正副大統領が不在となった為、上院議長から大統領に就任したのですが、不祥事が続き、現在は完全に指導力を失い、四面楚歌の状態で、与党からも距離を置かれています。それでも辞任に追い込まれないのは、もし辞任すると選挙で選ばれた野党青党のジョジット副大統領が大統領に就任してしまうからで、その為に与党・赤党もしぶしぶ今まで付き合ったのです。

ここで副大統領が辞任し、議会で副大統領が選ばれないという場合にその上で大統領が辞任した場合には憲法の規定により再び上院議長が大統領に就任する事になるのです。現在の上院議長であるカレことカラベルナ氏が大統領に就任する事になります。大統領が辞任しても反対党に政権が行かないことがはっきりすれば、ゴンサーレス・マキを大統領に置いておく必要は無いとしてカレが大統領になる可能性が出て来たという訳です。



(写真:辞任を表明するフランコ副大統領・ABC紙)



01・大統領選挙に向けて (2002年06月18日)

大統領選挙は来年なのですが、既に熱い戦いはスタートしているようです。赤党党首で次の大統領に近いと言われているニカノル・ドゥアルテ・フルート党首の事務所が既に開設されていました。場所はアスンシオン市のメインストリートであるマリスカル・ロペス通りの中国大使館(台湾政府)の隣、赤で「大統領・ニカノル」という幟を立て、大きな写真が入り口に掲げてありました。変則的な政府で無政府?状態と言われているパラグアイ、次の大統領には大きな期待?と多くの仕事が残されています。



(写真:ニカノル赤党党首の選挙事務所)

次のページ このページの目次に戻る

綜合目次に戻る