ルゴ大統領就任 (当選以降、就任まで)
ルゴ大統領就任 (当選以降、就任まで)
4月20日に当選してから8月15日の就任式までの様子を追います。61年ぶりの政権交替という事でパラグアイ国民は何かが変わると期待しています。国民の大きな期待を背負ってルゴ大統領が登場しました。
ルゴ大統領就任(2008年 8月16日)
ルゴ大統領は8月15日に就任し、正式に大統領となりました。就任式は朝早くから始まりニカノル・ドゥアルテ大統領が演説を行い、大統領としての任務を終了し、その後ルゴ新大統領が就任の誓いを行い正式に大統領の職務に就きました。注目されたスタイルはノーネクタイで上着なし、サンダル履きというものでした。12カ国の元首が参加しましたが、その中でも注目の台湾馬総統はかなり目立っていました。
大統領は給与を貧しい人達に寄付をする、汚職は許さないとしてクリーンなイメージを強調していました。ただ支持地盤となっているサンペドロの土地無し農民が土地を不法占拠する動きがあり、これにどのように対応するのか注目です。青党が中心となり選挙戦を戦い副大統領も青党から出ていますが大臣の人選などで内部で不協和音が起きています。連立政権内部の融和をどう取って行くのか難しい舵取りが出来るのか懸念している人も多く居ます。また一方の赤党は政権を失い党内はバラバラの状況で立て直せるのか注目です。
チャベス大統領到着(ユーチューブ)
ドゥアルテ大統領最後の挨拶(ユーチューブ)
ルゴ大統領宣誓(ユーチューブ)
ルゴ大統領就任挨拶(ユーチューブ)
台湾:馬総統がパラグアイ到着 外交関係強化訴え(共同)
台湾の馬英九総統が14日、南米パラグアイで15日に行われるルゴ新大統領の就任式に出席するため、首都アスンシオンに着いた。馬総統は「中華民国とパラグアイは51年の外交関係があり、今回の訪問をさらなる関係強化につなげたい」とあいさつした。台湾の各メディアが報じた。
パラグアイ 台湾との外交関係維持(共同)
台湾の中央通信社などによると、初の外遊先として中南米を歴訪中の台湾の馬英九総統は14日、パラグアイの首都アスンシオンで同国のルゴ次期大統領と会談、当面の外交関係維持で合意した。ロイター通信は、関係維持の見返りとして総統が援助の増額を提示したと伝えた。パラグアイは南米で唯一、台湾との外交関係を維持。馬総統は中国に対して、国際社会における外交合戦の「休戦」を呼び掛け、平和共存を目指している。
パラグアイ:新大統領就任 「貧しい人々に」と報酬寄付(毎日)
南米パラグアイの新大統領に15日、元カトリック教会司教で中道左派のフェルナンド・ルゴ氏(57)が就任した。AP通信によると、同氏は大統領報酬月額約6000ドルを「私には必要ない」として、貧しい人々のために寄付することを表明した。任期は5年。ルゴ氏は聖職者時代、カトリック教会の左派思想とされる「解放の神学」に傾倒。就任式には、ノーネクタイで素足にサンダルばきという聖職者時代と同様のスタイルで臨んだ。演説では「社会的に正しく、飢えのないパラグアイを目指そう」と呼びかけた。ルゴ新大統領の誕生によって、1954〜89年の軍政時代を含む61年間続いた右派コロラド党による政権は幕を下ろした。新政権は保守から左派まで多様な政治勢力が結集。連立政権のかじ取りが新大統領の当面の課題になる。パラグアイは南米で唯一、台湾と外交関係があり、台湾の馬英九総統も就任式に出席。ルゴ新大統領は中国との関係強化を表明しており、今後の対台湾関係が注目されている。
パラグアイ:連立内に不協和音 閣僚割り当てで反発−−新政権(毎日)
南米パラグアイで15日就任したルゴ新大統領は、政権発足前から連立内の不協和音に直面している。保守から左派まで多様な政治勢力を結集した「モザイク連立政権」が、政権の不安定要素になりそうだ。AP通信などによると、外相に当初指名された左派系の女性が突然、就任を辞退。ルゴ氏が、政権の重要ポストであるイタイプー水力発電所公社総裁に保守系・真正急進自由党の元上院議員を指名したことに反発したものだった。有力政党である真正急進自由党は、ルゴ政権の中核で副大統領も同党から選出された。ところが、閣僚を3ポストしか割り当てられなかったとして、党内からも「なんのために選挙運動をやったのか」などと、ルゴ氏への不満が出ている。改めて新外相に指名された左派系の学者ハメド氏は、駐レバノン大使を務めたシリア系住民。米国は、パラグアイのシリア系住民がレバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラに資金援助をしていると主張しており、同氏の重要ポスト起用は物議を醸している。官房長官には元左翼過激派の人物が就任するなど、政権の「左傾化」に懸念を示す保守系議員もいる。しかし、ルゴ氏は中南米の伝統的な貫頭衣「ポンチョ」にたとえ、「私は左派でも右派でもない。ポンチョの穴と同じように真ん中だ」と話している。
新大統領はノータイ・サンダル姿 パラグアイ、清貧貫く(朝日)
保守政権が61年続いたパラグアイで4月の大統領選で当選し、政権交代を実現させた中道左派ルゴ大統領(57)の就任式が15日、首都アスンシオンであった。任期は5年。
ルゴ氏は就任演説で「汚職にまみれ、専制的なパラグアイときょう決別する。日々少しずつこの国を変えるため働く」と述べた。支持者数千人がエールを送った。カトリックの司教として長く貧困層への布教に努め、清貧を旨とするルゴ氏。ロイター通信などによると、トレードマークとなっているノーネクタイ、サンダル姿をこの日も貫いた。就任式にはブラジル、ベネズエラ、ボリビア、アルゼンチンなど周辺国の左派系指導者が顔をそろえた。南米諸国で唯一、外交関係がある台湾の馬英九総統も出席した。
パラグアイで新大統領が就任 60年ぶり政権交代(日本経済)
南米パラグアイで15日、中道左派を中心とした「変革のための愛国同盟」を率いるフェルナンド・ルゴ元司教が新大統領に就任した。任期は5年。パラグアイでは約60年にわたってコロラド党が政権を担ってきたが、経済の停滞などを背景に国民の不満が蓄積。今年4月の総選挙で政権交代が実現した。選挙運動中と同様、ルゴ新大統領は首都アスンシオンで開かれた就任式にノーネクタイにサンダル姿で臨み「(一部の者に)独占され、汚職で知られたパラグアイはきょう、終わった」と語り、貧困対策などを進める考えを強調した。現地紙の世論調査では就任直前の支持率が90%を超えるなど国民の期待は高い。ただ選出母体は既存政権の打倒を目的とした諸派連合で、当初外相に就任予定だった政治アナリストが別の閣僚候補者との外交路線の違いから就任を辞退するなど、政権運営は難航も予想される。

(写真:任務を終え、大統領の職務を終了するドゥアルテ大統領:ウルティマ・オーラ)

(写真:歓談するルゴ大統領とヴェネズエラ・チャベス大統領:ウルティマ・オーラ)
ドゥアルテ大統領の辞意表明を巡る駆け引き(2008年 6月25日)
ドゥアルテ大統領の大統領辞意に対して野党が抵抗しています。普通では反対のように見えますが、上院議員に転身を図り議員の不逮捕特権で起訴を免れようとする事に対抗しての事です。
パラグアイ議会、大統領の辞任認めず 野党など欠席で(2008年 6月25日・日経)
パラグアイ議会は24日、ドゥアルテ大統領の辞意表明を巡り上下両院の合同会議を招集したが、野党や一部与党議員の欠席で定足数に至らず流会。辞任は認められなかった。パラグアイでは4月の総選挙で与党が60年ぶりに敗北。ドゥアルテ大統領は7月1日付で招集される次期の議会で上院議員に就任して自党の勢力維持を図りたい考えだが、そのためには招集日までに大統領職を離れる必要がある。ドゥアルテ大統領の任期は8月15日まで。
パラグアイ:ドゥアルテ大統領が辞表(2008年 6月25日・毎日)
AP通信などによると、南米パラグアイのドゥアルテ大統領が8月の任期切れを前に国会に辞表を提出した。しかし、野党は24日、議会の定足数を満たさない欠席戦術で、辞職承認を阻止した。同大統領は4月の上院議員選挙で当選。議員への転身を図るための辞表だが、野党は「議員の不逮捕特権で汚職追及を逃れるためだ」としている。新しい上院議員の宣誓式は7月1日。大統領任期は8月15日まで。憲法規定で大統領は公職を兼務できないため今月23日に辞表を提出した。
ルゴ次期大統領、韓国訪問、李明博大統領を訪問(2008年 6月03日)
ルゴ次期大統領は韓国の招待を受けてソウルを訪問し、李大統領を表敬訪問しました。韓国からの投資を要請するのが目的なのでそうです。ヘイセケ次期商工大臣も同行しており、現代グループなど韓国の有力企業と接触したそうです。
李大統領、パラグアイのルゴ次期大統領と会談(2008年6月 2日・聯合)
李明博(イ・ミョンバク)大統領は2日、青瓦台(大統領府)でパラグアイのルゴ次期大統領の表敬訪問を受け、両国の交流・協力拡大策を話し合った。 青瓦台が伝えたところによると、李大統領はその席で、パラグアイが国際舞台で韓国の立場を支持してきたことに感謝の意を示し、高官の交流や経済協力の強化などを求めたという。ルゴ次期大統領はこれに対し、韓国の経済発展モデルを学ぶために訪韓したと述べ、両国の貿易・投資拡大とともにエネルギー・資源開発など多分野での協力を要請した。

(写真:青瓦台にて李明博大統領の歓迎を受ける:聯合)

(写真:青瓦台にて李明博大統領の歓迎を受ける)

(写真:大学で名誉博士号を受ける)
パラグアイ大統領当選者、江南区役所を訪問 (2008年6月 6日)
フェルナンド・ルゴ・パラグアイ大統領当選者一行が今日、ソウル江南区役所を訪問した。電子政府の構築ノーハウを学ぶため、江南区役所を訪れた訪問団は、TV電子政府、無人の民願発給機などを直接試演し、関連施設を見学した。フェルナンド・ルゴ・パラグアイ大統領当選人は4月20日に実施された大統領選挙で、執権のコロラド党を抑えて大統領に当選し、今月1日韓国の経済成長と社会発展事例調査のために訪韓した。
財務大臣にディオニシオ・ボルダ氏:ドゥアルテ政権下の元大臣(2008年 5月09日)
財務大臣にディオニシオ・ボルダ(Dionisio Borda) 氏が指名されました。ボルダ氏は2003年、現在のドゥアルテ政権発足当時の財務大臣で2005年まで務めました。赤党政権で活躍した人も有能であれば登用する事を示す狙いがあるように思います。政策として出ている項目は例えば官僚主義の撲滅、借款・無償の効率的運用など至って常識的な事ばかりで大きな政策の転換は無い事で内外の不安を取り除く意図があるように見えます。ベネズエラのチャベス大統領とは一線を画す姿勢を見せたと言えます。ボルダ氏の会見(ユーチューブ)
一方公約に掲げているイタイプの電気料金に関してブラジルと再交渉する件に関してはブラジル側が難色を示し簡単には行かない様子です。当時の政権中枢の政治家が自分の私欲でブラジルに有利な条件を呑んだとして見直しを求める声が根強くあり、ブラジル側が他の事で誤魔化しに掛っても簡単には引き下がらないと思います。

(写真:財務大臣にボルダ氏:ABC紙)
パラグアイ=電力料金5・5倍値上げ要求(ニッケイ新聞:5月 9日)
ブラジル政府に対しイタイプー発電所の建設協定見直しを求めていたパラグアイのルーゴ新大統領は、現在の五・五倍の電力料金を、二〇〇七年に遡って要求した。他にブラジルが提供した産業開発案十四項目は、チャッカリ快諾した。
イタイプー条約見直し代わりに 対パ協力投資や各種プロジエクト (サンパウロ新聞:5月 8日)
ルゴ次期パラグアイ大統領は八月に就任する。選挙運動中に掲げたイタイプー条約の見直しを実現し、ブラジルから受け取る電力対価を五・五倍に引き上げ、年間一五億ドルに持って行く方針。プラナウト宮は対価交渉において、インフラ投資やブラジル企業の投資を含めるパラグアイとの協力協定(合計一四件)を持ち出す方針で具体化を目下準備中である。ブラジルのアモリン外相は、イタイプー水力発電所に関する条約の見直しはない。外交交渉によって双方満足の行く形で解決したいという。ルゴ次期大統領は条約の第一三条見直しを求める。それはイタプー水力発電所の電力は二国間の所有となっているが、これを見直すことによってパラグアイの電力を近隣諸国に転売できるようにする。電力代価は現在、ブラジルはメガワット/時あたり四ドルで買い上げているとされるが、それは操業コスト、ロイヤルティー等をのぞいた金額で実際には三七ドル、とブラジル側。投資関係でブラジル側の提案予定内容は、イタイプー水力発電所からアスンシオンまでの送電線網建設。三億五〇〇〇万ドルの投資。工事は社会経済開発銀行(BNDES)の融資を受けるブラジルの工事会社が進める。カスカヴェウ、フォス・ド・イグアスー間鉄道(パラナー州)工事が進められるが、これによって描かれるのはパラナー州のパラナグアー港とチリのアントフォガスタ港がパラグアイのアスンシオン経由で結ばれる図。また、パラグアイのコンセプションにブラジルの保税倉庫を建設し、パラグアイ産の大豆が集配できるようにする。さらに国境で仕入れを行なうブラジル人サコレイロたち(買出し人)に対する単一税制定がいずれ実現する。一五、一八、あるいは四二%の税率。これによって正規商人の資格が与えられる。
再交渉望むパラグアイ イタイプー発電所の電力問題 (サンパウロ新聞 5月10日)
パラグアイの大統領選挙が終り、元牧師のフェルナンド・ルーゴ氏が選出されたが、新大統領とブラジルとの最初の商談がイタイプー発電所。この発電所の電力は双方とも50%の所有権があるが、実際にパラグアイ側が消費する電力は全体の5%に過ぎず、45%はブラジルに売却している。ルーゴ氏が問題にしているのは、この過剰電力の販売価格、73年に結ばれた最初の計画では、この過剰電力は適正な価格で売却されることになっているが、適正な価格とはいかなる価格であるのかが問題。イタイプー発電所の規模は20台のタービンを有し、総発電量は1万4千メガワット、ブラジルの消費電力の19%、パラグアイの91%を提供する能力を有し、2000年においては世界の発電記録である9万3428GWhの電力を提供することが出来た。 そこで問題となっている点は、(1)パラグアイよりの余剰電力のブラジル向け販売量はこれでよいのか、(2)ドル建ての価格と支払方式、(3)契約更新を認めるのか、(4)73年の契約では40年間でパラグアイは支払うことになっているが、どうなるのかなどである。
上院・下院の議席数(2008年 5月03日)
議会の議席数が確定しました。赤党と青党が拮抗し、オビエド党が多少議席を増やし、祖国愛国党は振るいませんでした。連合とオビエド党が議会で協力する事が検討されていますが、両党更にはルゴ次期大統領の支持基盤となる政党が上下両院で一議席づつを獲得していますので、過半数を制する事になります。赤党は議会でも議席数を減らす結果となり退潮傾向がはっきりしています。
| 上院 | - | - | 下院 | - | - | |
| - | 改選前 | 改選後 | - | 改選前 | 改選後 | |
| 赤党 | 18 | 15 | 赤党 | 43 | 30 | |
| 青党 | 12 | 14 | 青党 | 21 | 27 | |
| オビエド党 | 5 | 9 | オビエド党 | 5 | 15 | |
| 祖国愛国党 | 7 | 4 | 祖国愛国党 | 9 | 3 | |
| PPS | 2 | 1 | PPS | 1 | 0 | |
| その他 | 1 | 2 | その他 | 1 | 5 | |
| - | - | - | - | - | - | |
| - | 45 | 45 | - | 80 | 80 |
ところでルゴ次期大統領ですが、アスンシオン郊外の閑静な住宅街に住んでいます。場所はアスンシオンのバスターミナルから自動車で5分程の所です。付近にはかなり大きな家も多く、環境の良い地区です、近くにはテレビ局13チャンネルがあります。写真をご覧いただければ分かりますが決して小さな家ではありません。斜め向かいは学校になっています。日曜日で静かでしたが、警戒は厳重でした。正面向かいの家に住んでいるという俳優の米倉斉加年さんみたいな顔をした人が居ましたので話を聞きましたが、ルゴさんはここに18年くらい前から住んでいるそうです。「大統領となってもここに住み続けると言っているが」と話し掛けますと「本人はそういう意図であろうが、多くの人が来て大勢で会議をする必要もあるだろうから少々難しいと思うよ」との事でした。

(写真: ルゴ次期大統領が住む通り)

(写真: ルゴ次期大統領の家-01)

(写真: ルゴ次期大統領の家-02)

(写真: ルゴ次期大統領の家の向かいに住む人)
ルゴ次期大統領、ドゥアルテ大統領を訪問(2008年 4月28日)
ルゴ次期大統領は大統領官邸を訪問しドゥアルテ大統領と政権交代の打ち合わせを行ったと報じられていました。二人が笑顔でしっかりと握手している写真が掲載されており、ドゥアルテ大統領 は6月中(20日か21日)にも大統領を渡す可能性を示唆していました。いよいよ政権交代に向けて具体的に動きそうです。

(写真: ルゴ次期大統領、ドゥアルテ大統領を訪問:ABC紙)
和やかな雰囲気でドゥアルテ大統領とルゴ次期大統領の会食(ユーチューブ)
別の日の新聞にはルゴ次期大統領がドゥアルテ大統領との会食に行き、そこで一番下の息子さんを抱いて和やかに歓談している様子が紹介されていました。

(写真: ルゴ次期大統領、ドゥアルテ大統領を訪問:ABC紙)
赤党の様子など(2008年 4月25日)
ルゴ次期大統領はルーラ・ブラジル大統領に8月15日の大統領就任前に会合を持ちたいと呼びかけました。会見の様子(ユーチューブ)街の様子は至って平穏で何も変わっていないのではないかと錯覚させる程です。赤党支持の人達は「大統領選挙では負けたが議会選挙では勝利しているし、赤党は健在」と思い直し気分を新たにしているようです。ただどこの赤党の事務所も以前のような活気は無く閑散としているようです。
この日初めて現政権からの政権移譲の話し合いが行われ、またオビエドの党であるウナセとの協力も模索されています。選挙が終わり各陣営それぞれ8月15日に向かい動き出しています。数日が経過して選挙後最初の週末を迎えましたが、市民生活は通常の状態に戻りました。新政権への期待からか何となく雰囲気は明るく、不正・腐敗が無くなるだろうとの期待が多く在るようです。公務員の人へのアンケートでは自身の雇用に不安を感じている人が多いという結果が出ていましたが、赤党の組織と密接に絡んでいる公務員をそのようにして行くのか難しい問題であると思います。政権交代で役所は警察は新大統領就任前のこの時期、敗戦処理の大統領の下では仕事をサボるのではないかと心配していましたが、警官等を見ていると何時もより真面目にやっているように見えます。これは自身の雇用に不安があり、気を引き締めているからだと思います。何となく社会全体にピリッとした雰囲気があるのは確かです。不正や汚職に走ると制裁があると思うようになっているのでしょう。
ルゴ次期大統領は最大紙「ABCコロール」を訪問して記者たちをねぎらいました。幹部と笑顔でしっかりと握手を交わしていました。訪問の様子(ユーチューブ)政府に迎合する事無く主張を展開する姿勢には定評があり、過去には発行停止処分になった事もあるそうです。一方の「ウルティマ・オーラ」は政府寄り、赤党の記事を多く掲載していたのとは対照的でした。結果的に見て世論調査等をみますとABCコロールの方が正しかったという事になります。「ウルティマ・オーラ」は政府の意向を受けて掲載していたのではないかと疑われてしまいます。特に選挙前に出した「ルゴ候補、オベラル候補互角」の世論調査は意図して行ったものであったと思います。ABCコロール紙はルゴ次期大統領がABCコロールを訪問した記事を大きく掲載し、ドゥアルテ大統領に関してはニカノルは税務関係の集金のポストに自身の親戚を多数配置しているという記事を掲載しています。記事のタイトルは「ニカノルは去るが親戚は税務署に残る」です。今後の各新聞の論調にも注目です。
パラグアイ:次期大統領、就任式も質素にサンダルばきで(2008年 4月26日・毎日)
南米パラグアイの大統領選で勝利した中道左派、フェルナンド・ルゴ元カトリック教会司教(56)は8月15日の就任後、素足にサンダル、ノーネクタイの独自のスタイルで国を率いる方針だ。大統領になってからも現在暮らす質素な家に住み続けたいとしている。 ルゴ氏は元カトリック聖職者なので独身。このため姉メルセデスさん(66)がファーストレディーを務める。AP通信によると、メルセデスさんは25日、大統領就任式について「(ルゴ氏は)国民と同じレベルの質素な服装で、スーツもネクタイも着用せず、サンダルばきでのぞむ」と語った。「服装は問題ではない。重要なのは国民に奉仕する気持ち」とメルセデスさんは話している。ルゴ氏が暮らすのは首都アスンシオン市内の「中流の下」と言われる治安の悪いランバレ地区。同氏は「近所の人たちと一緒にここに住み続けたい」と述べている。だが、警備上の問題から新大統領の希望が実現するかどうかは不明だ。
パラグアイ=新大統領は元神父=サンダル履いてノータイ(2008年 4月30日・ブラジル・ニッケイ)
パラグアイのルーゴ新大統領(五六)は、政府が経済政策に口出しをしない社会主義政権を樹立するという。フランシスコ派の元神父で、革サンダルを履き、背広やネクタイはつけない。住宅は町外れの質素な家に住み、ポンコツ自動車を自分で運転して登庁する。社会運動に身を投じて警察に追われる神父は、教会の中では過激派とされた。運動は二〇〇四年、解散の憂き目に合い教会へ帰還した。それが二〇〇六年、政治志望を宣言し、六十一年にわたるコロラド党の天下を覆したのだ。新大統領は、金銭欲や物欲、名誉欲はないらしい。一族は政治一家で、父は政治犯、トロエスネル政権に拷問された。兄弟六人のうち三人は亡命。政府の弾圧を受けた間、一家は生活に困窮し、辛酸をなめ尽くした。
赤党互いに非難の応酬(2008年 4月24日)
赤党の党内選挙を争ったカスティグリオーニ氏とオベラル女史は敗戦の原因に関して互いに非難の応酬をしました。結局あれだけ大騒ぎをして二人とも大統領にはなれなかったのですが、カスティグリノーニ氏は党内選挙の不正がこのような結果に結びついたとして、これから党の再建に全力を尽くすと語っています。また、アルデレーテ党首とドゥアルテ大統領は今回の責任を取って辞任するべきであると訴えました。記者会見(ユーチューブ)これに対してオベラル女史は党内全員に責任があり、カスティグリオーニ氏の裏切りにも大きな責任があるとやり返していました。会見(ユーチューブ)
ルゴ氏は大きく頑丈ではあるが余り綺麗で無い自動車に乗って移動している様子が出ていました。後ろに一台護衛の自動車が付いていましたが、運転手にインタビューをすると「自分は警察では無く、ルゴ氏に雇われたガードマン」と説明していました。警察は当然護衛を申し出ているのでしょうが、ルゴ側が断っているのでしょう。当選以来多くの人がルゴに陳情に訪れています。イクアボラーニョスの火事で犠牲になった家族、家無し農民などがテレビに出ていましたが、多くの人が駆け付けているのでしょう。
街は至って平常で選挙があった事が信じられない程です。ただ選挙後あれほど多くあった赤党の横断幕、自動車のステッカーは綺麗に無くなっています。残っているのは他の候補者のものばかりです。また多くの方が青系のシャツとネクタイをしています。以前は赤党の幹部に挨拶に行く時には赤いネクタイをして行けと言われたそうです。今は皆さん「青」のようで、「ぼくは本当は青党支持さ、今までは便宜的に赤党支持の顔をしていただけさ」等と言っています。

(写真:互いに非難をするオベラル女史とカスティグリオーニ氏:ABC紙)
ルゴ記者会見・台湾との関係(2008年 4月22日)
選挙から2日経過しました。市民生活は選挙前と何も変わらず、日曜日の選挙も余り話題とならず過去の出来事のように感じます。政権交代という事が何を意味しているのか、何が変わるのか余り理解していないのかも知れません。この日はルゴ次期大統領は記者会見を行い、注目の台湾についても言及し、「台湾共和国」と表現していました。台湾でさえ中国本土との交流を深めており、我が国だけが取り残されている状況は考えなくてはならないと発言していました。大陸政府と国交を結ぶ可能性もあるのかも知れませんね、直ぐに国交という事でなくても少なくとも何らかの形で大陸政府の事務所を開設する形にはなるのでしょう。記者会見(ユーチューブ)
台湾との外交関係見直しへ パラグアイ次期大統領(2008年 4月22日・共同)
南米パラグアイの次期大統領に選出されたフェルナンド・ルゴ氏(56)は22日、アスンシオン市内で記者会見し、台湾との外交関係について「国民や国会議員の中には中国との接近を望む声がある。ほかの国は(中国と)貿易・外交関係があるのに、なぜわれわれが取り残されなければならないのか」と述べ、見直す意向を表明した。同国は南米で唯一台湾との外交関係を保持。中国は中南米の大豆や鉱物資源などの主要消費国で、中南米への投資も増やしており、世界有数の大豆輸出国パラグアイでも対中関係の強化を求める声が出ている。ルゴ氏は「(中国との外交関係樹立は)主権、独立国家として決断する」とした上で「(外部から)影響を受けることなく、議会で判断されるだろう」と語った。
パラグアイ大統領選:左派勝利、「台湾と断交」浮上 対中接近、言及(2008年 4月22日・毎日)
南米で唯一、台湾と外交関係を持つパラグアイで大統領選に勝利した中道左派のルゴ氏(56)が、対中国交樹立についても「検討する」と言及、台湾と断交する可能性がとりざたされている。台湾側は危機感を強めており、外交関係維持に全力を尽くすとともに「大統領一個人で決められない」などとけん制している。ルゴ氏は当選後の22日の会見で「中国との関係具体化に向け作業を始める。他の国が中国と商業的、外交関係があるのに、我々が取り残されるわけにはいかない」と語った。パラグアイは89年まで反共の軍事独裁政権が35年間続いた影響もあり、台湾と外交関係を維持してきた。台湾はパラグアイで国会議事堂建設、国会議員へのパソコン支給、低所得者層向け住宅建設などを支援し、支援額は07年で約2900万ドル(約29億円)にのぼる。しかし、対中国の貿易量が急増、対台湾貿易を大きく上回っており、ルゴ次期政権は少なくとも中国の貿易事務所開設を認めるとの観測も出ている。台湾と外交関係がある国が多い中米では昨年6月、コスタリカが突然、台湾と断交し中国と国交を樹立した。