
東北楽天ゴールデンイーグルスが参入、ソフトバンクがダイエーを買収と大きな変革の中で新しい年を迎えました。ここでは2005年のプロ野球の話題を追います。
20・東北楽天ゴールデン・イーグルス来期への展望 (2005年12月31日)
一年目のシーズンは惨憺たる成績で終わったイーグルス、監督を代えて新たな出発となりました。昨年後半の野球界全体のゴタゴタの結果から生まれた急造のチーム、色々なハンディを負った中ではよくやったと評価しています。色々な想定外の要因はあったと思いますが、一番の誤算は外国人助っ人の不調でしょう。時間も予算も限られている中での選択でしたので仕方が無いという点はあるのでしょうが、それにしてもひどかった。結局は日本人だけで戦う事になったのですが、打つ方で予想以上の活躍したのは山崎、飯田、関川、金田くらいでしょうか、選手層の薄さばかりが目に付きました。高須の怪我で内野がバラバラとなり、阪神から沖原が入り何とかチームらしくなり戦えたように見えます。特に問題なのは捕手で正捕手の藤井が2割3分ホームラン無しでは打線が繋がりません。
来シーズンに向けて打線を考えますとサードには元ロッテのショートが入り、西武からはフェルナンデスが加入します。内野は吉岡、高須、沖原、ショート、外野は礒部、佐竹、山崎でDHにフェルナンデスという事になるのでしょうか?一年を通じて戦うとなりますとベテランが多いだけに不安になります。内野手はレギュラーはそこそこの選手がいますが、選手層の薄さは否めない状況です。昨年そして今年楽天に入った若手の選手の中でレギュラーを脅かす選手が出るのか注目です。一番の問題は捕手ですが、今回捕手出身の野村監督が入りましたので捕手陣の中からお目にかなう選手を発掘することになるのでしょう。実績の無い意外な選手が正捕手を獲得するのかも知れません。ノンプロで実績のある河田がレギュラーになる可能性も大きいと思います。
投手陣は今年はとにかくほとんど全員が一度は一軍で試合に出ています。来年もそれほど大きな補強が無いとなれば、先発陣は岩隈、朝井、一場、有銘、に新人(松崎)もしくは外人助っ人(林)を加えたものになるのでしょう。岩隈は今年は不調でしたがこれはオリックスとの騒動に巻き込まれた部分でかなりマイナスになっているように見えます。来シーズンは落ち着いて行けるのでエースとしての成績は残せるでしょう。続く朝井、一場、有銘も今年特に後半戦では実線経験を積みましたので来期はローテンション入りは確実でしょう。残り二人必要ですが外人もしくは新人で賄う事になりますが、如何にも心もとないという印象です。抑えには福盛が居ますがそこまで繋ぐ投手も不足しています、ベテランの吉田、金田辺りで繋いで行くのでしょう。ロッテはソフトバンクの万全の投手陣と比較しますと何とも心細いですね。
来期の開幕オーダー予測
1・二塁・高須
2・遊撃・沖原
3・左翼・礒部
4・DH・フェルナンデス
5・中堅・山崎
6・三塁・ショート
7・右翼・佐竹
8・一塁・吉岡
9・捕手・河田
控え(ベンチ):藤井、長坂、斉藤、酒井、草野、川口、鷹野、関川、鉄平
先発ローテーション:岩隈、一場、有銘、林、朝井、パワーズの6人
中継・抑え:渡辺、玉木、吉田、山村、金田、松崎、小山、福盛
このように戦力分析をしますと残りの5球団と比較して戦力が不足している事は否めない、最下位候補でしょう。優勝もしくはプレーオフを狙う3位以内を目指すには相当の孝行息子が出てこないと難しいでしょう。その中でも浮沈の一番の鍵は捕手にあるように思います。大型捕手として期待が高まっている河田がある程度の成績を残す事が出来れば上位を脅かす存在にはなると思います。
そして野村再生工場にも期待がかかっています。適切な指導で2流の選手を一流に仕上げた実績があり、今まで実績が無い、無名の選手が突然活躍する可能性もあると思っています。投手力はアップする事は間違いないでしょう。しかしながら最下位脱出するにはどこかを抜かなければなりません、昨年下位に居た日本ハム、オリックスよりも強いかと問われますと「まだまだ」という気がします。上位を狙うにはもう少し時間が掛かるのかも知れませんね。
追記-01*3月23日
楽天の出場選手登録が発表となりました。岩隈、パワーズという当初は軸と考えられていた投手が2軍スタートとなり、当方の予想以外の選手では小倉、河本の両ベテランが入っています。野手も多少予想とは異なりました。
▽投手 一場靖弘、小倉恒、河本育之、福盛和男、有銘兼久、朝井秀樹、青山浩二、松崎伸吾、吉田豊彦、小山伸一郎、インチェ
▽捕手 河田寿司、藤井彰人、カツノリ
▽内野手 吉岡雄二、山崎武司、草野大輔、沖原佳典、山下勝充、フェルナンデス、リック、西村弥
▽外野手 森谷昭仁、礒部公一、佐竹学、益田大介、鉄平、憲史
森谷がよく残ったと思います。足は速いが打撃に難点があり、無理と思っていましたが代走要員として残ったのでしょう。益田は打撃が好調で厳しい外野争いの中で残ったのでしょう。野手の中で昨年入団した2年目の選手が誰も入っていないのは残念です、頑張って這い上がって来て欲しいですね。
追記-02*3月25日
パリーグが開幕されました。実際の開幕戦のオーダーは下記の通りです。高須、河田、佐竹を外しましたね。鉄平が予想以上にオープン戦で活躍し、実績のある川口が今年は調子が良いようです。近鉄の優勝を支えた礒部、川口、吉岡が名を連ねているのでかなり行けそうな打線ですね。
実際の開幕オーダー
中 46 鉄平
遊 32 沖原
右 8 礒部
三 42 フェルナンデス
一 3 吉岡
指 7 山崎武
二 55 リック
左 61 憲史
捕 31 藤井
投 11 一場
実際のローテーションは、一場、林、山村、朝井、松崎の5人でした。
19・オリックスの野望-02 (2005年12月25日)
オフになり、一番気になるのがオリックスの動向です。昨年は一リーグ制への移行を画策し、今年のシーズンでは村上ファンドの阪神電鉄買収の黒幕と噂されています。また大阪を本拠地にするとの事で大阪ドームの試合を大幅に増やしています。来期に向けてどのような手段に出るのか注目です。イチローが米国に行って以来、これと言った目立った選手もおらずどちらかと言いますと紳士的でおとなしい選手が多く、ある程度知られている谷選手もご本人よりも奥さんの知名度の方が高いというのが実情です。
チームに渇を与える事を意図して清原選手と中村選手を獲得しました。関西出身で人気があり、実績は申し分無いこの二人が加入する事で活気が出るのは間違いありません。特に清原選手の人気は絶大で現在のプロ野球では最も客を呼べる選手であると思います。移籍となればマスコミにも注目されてオリックスのキャンプは賑やかになる事でしょう。清原だけでは無く中村も獲得した事で清原への負担が多少は軽減されて良い効果を生むように思います。
この二人の加入でどのように変わるのでしょう。この他には外野手の外人が新たに加入する事になっています。そうしますと外野は谷、村松、外人で決まりでしょう、捕手はパリーグを代表する日高が居ます。問題は内野手です。清原、中村共に内野手なので競争が激しくなるのは間違い無いでしょう。球場に足を運ぶ人達のお目当てがこの二人ですので、そこそこの成績を残せばレギュラーとして使い続けるでしょう。攻撃だけでは無く守備の時も出場する方が客が喜ぶのでDHにもしないでしょう。今年の布陣は北川、平野、後藤、阿部というもので、控えには近鉄ではレギュラーであった 水口、ベテランながら急成長している塩崎がいます。長打力があるのは北川くらいですが、伸び盛りの選手が多いのが特徴です。ここに一塁に清原、三塁に中村が入りますと残る内野のポジションは2つ、DHに北川が入るとしても競争はかなり厳しいものとなるでしょう。
もし新加入の二人がある程度の成績を残しますとオリックスはかなり強いでしょう。投手陣に不安はありますが、若い選手が多く底上げする事は間違いないように思います。球団が注目され人気も上がれば変な画策は無くなるでしょう。またオリックスに人気が出ればパリーグ全体の人気が上がりセリーグとの差がますます縮まる事でしょう。来シーズンはオリックスに注目ですね。
18・千葉ロッテマーリンズの優勝 (2005年11月20日)
インターネットで新聞を眺めていましたら本日千葉ロッテの優勝パレードがあったというニュースがありました。リーグ戦は2位に終わりましたがその後の強さはたいしたもので阪神を4連勝して優勝しました。数年前までの不人気お荷物弱小球団のイメージは一掃され、強い人気もある球団に再生されたことに注目します。球団スタッフ皆さんの努力があったのでしょう。
ソフトバンクとのプレーオフの時期に丁度訪日し、ナイターを見ることが出来るのを楽しみにしていました。ところがどこの番組表を見ますと放送される予定が無い・・これには驚きました。パリーグの優勝を決める大一番、一年間の総括を行なう試合を放送しない、一体どうなっているのでしょう。巨人の消化試合について10月は放送しないという記事がありましたが、それは当たり前のことですが、優勝決定の試合を放送しないというのはどういった事なのでしょう。ラジオで実況を聞いていましたが、特に第3戦は思わぬ展開、ほとんど勝負が決していると思われた状況、9回ツーアウトからソフトバンクが驚異的な粘りを見せて延長戦を制して勝利、次の試合もソフトバンクが勝利して最終戦となりました。この試合はテレビ東京が中継をしていましたので見ることが出来ましたが、もしあの3戦で決着が付いていたらプレーオフは地上波では全く放送されないまま終わるところでした。パリーグは不人気で放送する価値が無いというのが放送局のスタンスなのでしょうが、巨人を放送すれば良いという時代は既に過去のものと思うのですが如何でしょうか?
そして日本シリーズ、日本に住んでいた時には日本シリーズが始まる前というのは特別な雰囲気がありました。両チームの監督があちらこちらの番組で取材され、両方のチームの戦力比較がされ、話題になったものです。今回は何となく盛り上がりも無く始まった感じです。緒戦は千葉ロッテの持ち試合で千葉ロッテの一方的な展開、コールドゲームのような内容と思ってテレビ観戦していましたが、終盤霧が濃くなりそのまま中止となりました。見ていて全く感動が無くつまらない、阪神のふがいなさが目立つ試合でした。第四戦もテレビ観戦していましたが、ある程度判官贔屓もあるのでしょうが、アナウンサーも解説者も阪神を応援している、視聴者の中には多くのロッテファンも居ると思うのですが、日本と外国との試合で日本を応援する感じで阪神を応援している・・これには少し違和感があります。国内チーム同士の対戦であればもう少し公平な立場での放送が出来ないものなのでしょうか?
千葉ロッテの強さは投手陣、攻撃陣共に充実しているので当然の事でしょう。渡辺、清水、小林宏の先発3本柱、これに加えて外人そして新人の久保がローテーションに加わり磐石でした。小林雅に繋ぐ小野、薮田、藤田などの中継もしっかりしていていました。攻撃はベニー、フランコ、李の3外人が活躍しましたが特筆すべきなのは西岡と今江でしょう。若い二人が大活躍した事は大きいと思います。これに実績のあるサブロー(大村)、福浦、堀辺りがしっかりしており、捕手では里崎が目立ちましたが橋本もおり、選手層の厚さでは現在球界随一でしょう。
来年ソフトバンクから大黒柱の城島が抜けるのは間違いないと思います。ソフトバンクは少し前のクリーアップトリオ、井口、小久保、城島を全て失うこととなり、戦力のダウンは仕方がない事であると思います。来年に関しては捕手の差で千葉ロッテの方が分が良いと思います。現在のプロ野球は連続優勝が出来難い状況にありますが、来年の千葉ロッテには大いに可能性があると思います。
17・交流戦 (2005年05月29日)
改革元年、今年の目玉である交流戦が行なわれています。ホーム&アウェーそれぞれ1カードづつというパリーグ側には不満が残る試合数での実施ですが、それでも一チーム当たり36試合を序盤の大事な時期に戦うのですから大きな改革と言えます。毎日交流戦が行なわれているのを見ていて思うのはこの50年間、練習試合であるオープン戦と日本シリーズ以外では対戦が無かった方が異常であったという事です。昨年オーナー達が望んだ8チームないしは10チームで1リーグ制という提案が出てファンが目覚め、ファン側の要望である2リーグ存続、交流試合の実施はプロ野球の発展には不可欠であったように思います。
パリーグの選手にとって阪神、巨人のようにマスコミに大きく取り上げられ、スポットライトを浴びる選手を横目に空席ばかりが目立つ球場で試合をしていて、「本当は俺達の方が強いのだぞ」と思っていてもそれを発揮する場所が無く悶々としていたと想像します。巨人や阪神とガチンコ勝負をして相手に勝利するという体験が出来る、これはパリーグの選手にとりかなりの励みになると思います。多くのファンは巨人や阪神の控えの選手まで知っているがパリーグのレギュラーは知らないというのが普通でしょう。オーダーを見ると片側にはよく知った有名選手がもう一方には知らない名前が並び試合が行なわれると今まで知らなかった選手が堂々とプレーし勝利する、これを見て今までセリーグばかり注目していた人達も今までよりはパリーグのチームに関心を持つようになればプロ野球の発展に大きく貢献する、これが交流戦に対するパリーグ側の目論見であったと思います。真剣勝負で成績にも査定にも大きく響く交流戦、7カードまで見ているとパリーグ側の元気が目に付くのは双方の意気込みの差なのかも知れません。
やってみるまで気が付かなかったのですが、ここでの一試合の勝利が大きく順位に響くという事です。リーグ内で3試合を行なうと引き分けや中止が無ければ3チームが勝利し。3チームが負ける、例え負けても仲間が2チームあり大きな変動は無い、これに対して交流戦ではリーグ内で自分だけが勝利もしくは敗戦という事があるという事です。当然ですが、今までですと6球団の勝ち負けの合計は同数、平均は常に5割ですが、交流戦が入るとそうはならない、この為に大きく順位が変動します。交流戦の当初巨人が急に順位を上げ、また中日が落ちて来ている。中日は6カード全てに負け越し、最後に対戦した楽天には3連敗を喫した。データ野球の中日、パリーグのチームのデータが無くては負けるばかりなのかも知れません。
一方のパリーグ元気が目立つ中、とりわけ目をひくのはロッテです。7人の安定した先発投手を擁し、打線も切れ目が無い、強さを感じます。営業努力もありユニークな企画を次々と繰り出し、ロッテファンは確実に増えている、球場の観客も非常に増えているように見えます。バレンタイン監督の人柄かチームカラーも以前よりはかなり明るく感じます。人気のソフトバンク、仙台、札幌を本拠に地元チームとして人気を集めている楽天、日本ハム、そしてこのロッテ、パリーグの元気さが目立つシーズンのように感じます。
16・四国独立リーグ (2005年02月03日)
四国に独立リーグが誕生しました。既存のプロ野球とアマチュアの社会人野球の中間に位置付けられるもののようです。社会人野球はノンプロ等と呼ばれ、都市対抗として知られる全国大会を目指し企業の支援で野球を行なうクラブチームです。製紙会社や電器メーカー等が自社の宣伝を兼ねる形でチームを支えていました。しかしながら昨今のせちがらいご時世、経費節減の大波が押し寄せ、チームは激減してしまいました。それを補うものとしてこの独立リーグが誕生したようです。元オリックス監督の石毛さんが会社を設立し実現に漕ぎ着けました。
チームのネーミングは絶妙だと思います。チームカラーもそれぞれの県にふさわしい色が選ばれたように見えます。特に気に入ったのは高知のファイティング・ドッグス、犬をチーム名にしてしてしまうのは見事です。後の3県のチームカラーは想像の範囲内ですが、赤と黒のツートンカラーとは考えたものです。
この独立リーグが成功するのか危ぶむ声も聞えます。確かに中途半端な存在だけに一つ間違えば立ち行かなくなる危険性もあるように見えます。四国の4県をそれぞれ本拠として戦うとありますが、香川のように小さい県であれば全県から観客を集める事が可能でしょうが、高知や愛媛は大きく細長く県庁の近くだけに試合をしても全県での盛り上がりとはならないでしょう。例えば愛媛であれば松山ばかりでは無く新居浜・今治、八幡浜・宇和島でも試合を行なうなどの工夫が必要でしょう。またここから本物のプロ野球にどのくらいの数の選手が行く事が出来るのかも鍵になると思います。将来性にかけて選手が集まる訳で可能性が無ければ良い選手は集まらなくでしょう。
選手百人が決まったとの報道がありました。今年はこれを25人づつ分けて始めるのでしょう。それぞれのチームの選手が決まれば地元も盛り上がる事でしょう。来年からは多分5〜10人くらいを入れ替えて行くのでしょうが全国から優秀な選手を獲得するだけではなく出来るだけ地元の選手を取る必要もあるのでしょう。目算通り行くのか注目しています。

四国独立リーグのロゴ
15・東北楽天ゴールデン・イーグルス誕生 (2005年01月15日)
大騒動の結果、高橋ユニオンズ以来と言う新チームがプロ野球に参入することになりました。それも今までチームが無かった東北地方をフランチャイズにし、チーム名に「東北」が付きました。都市名の「仙台」では無く広範な地域名である「東北」を付けた事に異論がありますが、仙台市民にとっては「東北」は仙台市の別称くらいの感覚だと思います。東北大学、東北高校、東北電力を始め仙台に在る「東北〜」は数知れません。これは昨年日本ハムが北海道に移転した際に「北海道日本ハム」としたのと同じ感覚だと思います。
かなり以前の事になりますが、仙台にはロッテが準本拠地にしていた時期がありました。選手は首都圏に住み、あくまでも仮住まいという事でした。球場に投資する事も無く、選手達は首都圏に戻る日を待ち焦がれながらの数年間であったように思います。その中で金田正一監督は非常に仙台市民に配慮し、「仙台のチーム」を全面に出し、市民からもその姿勢は支持されていたように思います。大洋(現在の横浜)が川崎球場から現在の横浜スタジアムに本拠地を移動し、ロッテが川崎球場を本拠地とする事になりそそくさと帰って行きました。その時の選手達の嬉しそうな顔を仙台市民は忸怩たる思いで見ていました。選手達は仙台に居たくは無かった事がはっきりしました。
その後仙台市は発展を遂げ、現在は百万人を擁する政令指定都市として福岡、広島、札幌と並ぶ中核都市になっています。ライバル3都市にはプロ野球の球団があり、元市民としては、ようやく仙台にも球団が創設される事になったのは嬉しい限りです。また2軍は本拠地を山形に置く事になったは喜ばしい事です。これで文字通りチームは「東北」と言えます。昨年本拠地を札幌に移した日本ハムですが、二軍は未だに千葉にあります。やはり二軍は本拠に近いところにあるべきでしょう。
小さい時に見た漫画の中には新球団が誕生し大活躍するというのがよくありました。有名なものとしては「アストロ球団」(超人9人が集まり、世界最強のベースボールチームを結成し、巨人と対戦する・・・というストーリーであったように記憶しています。)このような新球団は今まで居た選手では無く全く別の選手が結成したチームというものでした。今回の楽天の場合には近鉄が消滅してその代わりに入り、主力は近鉄の選手というものです。メンバーを見ますとどう見ても「近鉄」なのですが、不思議な事に全く新しく誕生した事で新鮮さを感じます。
戦力を見ますと投手陣は岩隈頼り、野手で昨年規定打席に達しているのは礒部一人という状況でかなり厳しいと思います。それでも新球団という事で周囲の関心は高く事あることにマスコミも取り上げる事でしょう。関西では新聞で取り上げられるのは阪神だけ、オリックスや近鉄が取り上げられる機会は少なく、ファンの数も桁違いでした。今度は仙台そして東北ではまず楽天イーグルスという事になり、ここでの選手への注目度は全く違うものとなるのは間違いありません。昨年までのパリーグの不人気球団の選手であった人もひとたび注目球団の選手という事になればモチベーションも上がり思わぬ力を発揮するかも知れないと見ています。戦力差をどこまで克服出来るのか、外人がどの程度活躍するのかにもよりますが、オリックスとの対戦成績はどのようになるのか?など興味は尽きません。
球界に新風を送ろうとファンサービス、ファッションの面でも色々な新企画が打ち出されていますが、負けが込むようになりますと多分逆にボロクソに非難される事でしょう。何としてもある程度の成績を残して欲しいものですね。そして今年はともかくも目新しさで注目を集めるでしょうが、来年以降は珍しくない当たり前の存在になった時に一定の人気を保つようになって欲しいものです。福岡でのホークスが良い例になるでしょう。
注目されるキャンプですが、今までどの球団も利用しなかった新天地である沖縄久米島で一次キャンプをそして従来の近鉄のキャンプ地である日向を第二次キャンプ地に選びました。この選択には新鮮さを強調する事と近鉄への配慮が出ていると思います。久米島を第一次キャンプとするのは日本航空とJTAの作戦勝ちであったようにも見えます。八重山の離島とは違い地味であった久米島を見事に売り出しました。これから久米島は全国区の観光地となる事でしょう。
日程を見ますと1月末に仙台からキャンプ地に向かいますと次回仙台に戻るのは4月1日の仙台での昨年のチャンピオンである西武との地元での開幕戦、本拠地宮城球場を選手達も始めて見る状態での戦いになります。キャンプそしてオープン戦から3月末にはロッテとの千葉での開幕戦を経て仙台に戻った時にどのような選手がレギュラーとしてグラウンドに居るのか、どのような戦いをして来るのか注目です。日本のプロ野球が俄然面白くなって来た様に思います。

ゴールデンイーグルスのロゴ

(写真:ゴールデンイーグルスのグッズ専門店:仙台駅)
14・今年のプロ野球 (2005年01月01日)
昨年の騒動はオーナーとファンとの戦いであり、結果はファン側の全面勝利となりました。お客様要するにお金を払う側の意見が尊重されるのは当然なのですが、一時は日本伝統の「お上」意識が勝ちそうになり、危うい勝利でした。「お上」に我々民衆が勝利した事は今後の日本人の意識を変化させ、日本の活性化に繋がるのではないかと期待しています。
昨年の騒動の結果大きな変化が起き、特に新しい試みとして3つの事が注目されます。
(1)新規参入の東北楽天
(2)交流試合
(3)四国独立リーグ
新規参入の東北楽天自身の今後にも勿論興味がありますが、これで危機感を抱いた盟主を自認する巨人に注目しています。ダイエーが福岡に移転する前は北海道、東北、九州にはチームが無く、これらチームが無い地域ではテレビで一番見る機会が多い巨人を応援するファンが多かったと想像します。名古屋を中心とする中京地区、大阪を中心とする関西そして広島付近はそれぞれ中日、阪神、広島が巨人の人気を上回っていますが、これもこれらのチームが全部セリーグで巨人が対戦相手となるので人気があったと言えます。この大前提を失った事は大きいと見ています。これで僅か2年で北日本の北海道と東北は巨人のファンが多い地域からパリーグ中心の地域になります。四国には各県をフランチャイズとする独立リーグが誕生し、そちらに関心が向くことでしょう。
関東地方で巨人の人気を凌駕する事は不可能でしょうから、ロッテと西武が首都圏から静岡や新潟・金沢、熊本・鹿児島、岡山・四国等の空白地域への移転を考える事になるのかも知れません。もしそうなれば巨人は全国にファンが居るチームから普通の関東地域のローカルチームになる訳です。テレビ地上波だけが中継の手段であり、巨人戦だけが全国一律に放送される時代は既に終わり、色々なツールで野球を楽しめるようになっています。巨人がファンサービスを唱え危機感をもって臨んでいますが、やれる事は何でもやるくらいの覚悟で今までのような傲慢な気持ちを捨て、人気回復に務めて欲しいものです。胸にあった「読売」のロゴを外し、チームのGYマークだけにしたのはファンを見据えた前向きの気持ちの現れであると評価しています。
数年前から不人気パリーグの逆襲が始まり、ダイエーが福岡に移転し、様々な営業努力で最強のチームを作り三冠王に輝いた松中、そして城島、川崎、斉藤、新垣等の人気選手の居る魅力在るチームに変身しました。そして巨人の陰の存在であった日本ハムが自立の道を求め札幌に移転しました。新庄を獲得する等話題もあり、まずまずの興行成績を挙げる事に成功しました。今回の新規参入に関してはこの二つの成功例が大きく影響したと思います。新規参入の際にプロ野球機構側がライブドアそして楽天のオーナーに最初に尋ねた質問は「どちらのリーグに参入希望でしょうか?」というものです。この場面をテレビで見ましたが二人ともきっぱりと「パリーグです」と答えていました。ここまでの流れから見て、前もって答えが分かっている儀式みたいな答弁であり当然の答えなのですが、その際の毅然として答えていた二人を見て二人とも本心から「パリーグ」と答えているように感じました。この時の様子が全国に放映されたのは大きかったと考えています。(全世界ですね、当方も見ましたから)
阪神の人気が高い関西地域からパリーグのチームは移転と撤退でオリックスを残すのみとなりました。また楽天だけではなくソフトバンクも参入したのは大きいように思います。この両社はライバルであり、今までに無い様々な工夫でファンの取り込みを図るでしょう。横浜ファンの当方も今年の関心はパリーグです。東北楽天-福岡ソフトバンク、東北楽天-オリックスの試合等は是非観たいものですね。ソフトバンクの孫さんが「数年後にはガラガラポンで両リーグの入れ替えを」と言っていましたが、セリーグ側のチームでソフトバンクや楽天、日本ハムと一緒のリーグでやりたいというチームが現れるかも知れません。
セリーグのチームでもう一つ注目しているのが広島カープです。広島は選手を育てる事には定評があり、高校卒の選手を多く指名して数年かけて一流に育てる、今年の嶋のような選手が出て来るのが特徴と言えます。今回のドラフトでは投手ばかりを指名し、昨シーズン中継ぎとして重要な役割をしていたパリーグに放出しましたが、若くて安い選手にどんどんと切り替えて行くというのがチームの方針なのでしょう。ただアットホームは半面、仁義を無視して恩義を忘れてFAで出て行くと厳しい対応をするようです。選手をスカウトして育てるという事に関してはこのチームが一番でしょう。
首都圏、関西圏、中京圏の三大都市圏に続くものとして「札仙広福」という言葉があり、札幌・仙台・広島・福岡が政令指定都市となり、それぞれの地方の中核都市として経済的に力を付けて来ている事が言われていますが、楽天の参入で4都市全てにプロ野球チームが在る事になります。この中で広島だけが50年の伝統があり、かつ唯一従来からの人気チームが集まるセリーグです。これだけの条件がありながら去年の観客動員数は全球団の中で最低でした。広島の人は広島カープが在るのが当たり前になり慢心しているように見えます。かつて西鉄が経営危機になった際に福岡の人はライオンズが居なくなる事を想像もしていなかったように思います。その結果はライオンズは西武に買収されて埼玉県に移転し、福岡は長い間「プロ野球空白地域」となりました。福岡市民そして九州の皆さんがホークスを熱烈に応援し球場がファンで一杯になるのはチームを大切にしなければならない、もう二度とあのような思いをしたくないという気持ちがあるからだと思います。広島市民球場は狭く老朽化しているとは言え市内の中心にあります。これだけの条件を生かし切れていないのはむしろ不思議です。日本ハムの成功そして楽天、ソフトバンクの参入が刺激になり、球団経営者の方には初心に戻り広島球場を満員にする努力をお願いしたいものです。
パリーグでは今年も昨年に引き続きプレーオフを行う事になっています。昨年の終盤戦、3位を巡って日本ハムとロッテが死闘を繰り広げ、プレーオフがなければ消化試合となるような試合も緊迫し満員の観客で埋まりました。その後プレーオフでは全ての戦いが最終戦までもつれ込み、2位の成績であった西武がしぶとく優勝を勝ち取りそのまま中日までも撃破して日本一の栄冠を獲得しましたが、昨年のこの成功から見て今年も間違いなく盛り上がると思います。今年も成功すればセリーグの方も検討する事になるでしょう。
そしてもう一つの関心事は交流試合です。元阪神の選手であった新庄が登場する、「阪神-日本ハム」、人気チーム同士の「ソフトバンク-巨人」、去年の日本シリーズの対戦カード「西武-中日」等興味は尽きませんが、余り人気の無いチーム同士の対戦はいささか心配になります。「ロッテ-広島」とか「オリックス-ヤクルト」等は客が集まるのでしょうか?今年興行的に失敗しますと来年からの実施が困難となります。色々な工夫を重ねて盛り上げて欲しいものです。交流試合は対戦チームと「6試合だけ」と報道されていますが、6X6=36試合もあります。これがシーズン序盤の大切な時期に行なわれ、一ヶ月以上戦う訳で、この交流試合が終わる頃には在る程度の目処が付いてしまいます。各チーム意外と重要視して戦う事でしょう。また近年実力も人気もセリーグが上で、パリーグは2流という意見も散見されましたが、真剣勝負で本当にどちらがどのくらい強いのかリーグの実力が数字で出るのも楽しみです。
今年のシーズンオフでもう一つ大きな問題は大リーグとの関係です。多くの選手が大リーグに移籍し活躍し、それに続こうとする選手が多くなっています。現在の制度ではFA権を獲得した時に移籍が可能で、イチロー選手や松井選手が移籍しました。問題は大学卒の選手です。入団して10年目にFA権が獲得出来ますが30歳を大きく超えてしまい、選手としては下り坂になって初めて挑戦する事になります。上原選手がシーズン終了後に移籍を希望していますがなかなか難しい問題です。
ペナントレースの行方よりもプロ野球全体の運営、各チームの経営に目が向く今年ですが、セリーグに関してはやはり横浜ベイスターズには活躍して優勝してもらいたいものです。ただ戦力的には少々難しい気もします。去年優勝した中日、チーム力は随一の巨人、一昨年の優勝チーム阪神の争いになるのでしょうか?一方のパリーグは冷徹に見れば東北楽天は難しく、投手力が良い野手の選手層が厚いダイエーが抜きに出ている印象があります。西武は昨年、苦労して日本一になりましたが、オーナー企業がスキャンダルに見舞われ、その労が報われる事は無く選手には無力感が漂っているように見えます。ダイエーを追うのはドラフトで戦力を手堅く補強した日本ハムと予想しています。そして勿論、新規参入の東北楽天がどこまで食い下がるか楽しみにしています。

ホークスの新しいロゴ
13・横浜ベイスターズのチームカラー (2005年01月02日)
小さい時、小学校に入学する以前からこのチームを応援しています。昔は大洋ホエールズという名前でした。東京で小学校に入学したのですが、当時は子供は「野球帽」をかぶるのが一般的でした。マークは「GY」あの巨人のものしか無く、子供達はほとんどが巨人ファンでした。帽子屋さんに行き、マークを大洋のものに取り替えて使っていましたが、周囲にはそんな子供は他には居なかったように記憶しています。
大洋から横浜に名前が変わっても応援するチームを変更する気持ち等毛頭無く、今に至るまでずっとこのチームを応援して来ています。ただ最近どうも違和感を感じる事が多くなっています。どうしても「らしさ」が少しづつ失われているように感じるのです。監督人事、選手の選択等も今までとは何か違うものを感じています。何が違うのか具体的に聞かれてもなかなか答えられないのですが、どうしても今までのような大洋らしさを感じなくなっています。
原因をよく考えてみますとどうやら「オーナーの変更」が大きかったように感じます。このチームのオーナーは長い間「大洋漁業」でした。マルハと社名を変更して、チーム名を「横浜ベイスターズ」と変更してもこの会社がオーナーでした。そして2002年にオーナーがマルハからTBSに変更になりました。読売・日本テレビが「巨人」、産経・フジテレビが「ヤクルト」を持っている事からの対抗上球団を持つようになったのでしょうが、どうも「気合」が不足しているように感じるのです。積極的な意図があって球団を取得したのではないのが大きな理由なのかも知れません。最下位には慣れているファンですが、ここ2年間の最下位は何か今までとは違う感じがします。特に昨年はその前年に大敗した阪神に連勝し、一時期には首位に立つほどでしたが、結果はまたしても最下位、同じような結果でも何か違う感じなのです。
大洋の伝統的なチームカラーは一言で表現しますと「予想外」、強いのか弱いのかよく分からない、難しいボールを見事に打ち返すかと思えばど真ん中を見事に空振りする、優勝するチームには勝ち越し、弱いチームには負け越す、相手のエースを打ち砕き、次の日の谷間の先発投手に完封される、ファインプレーと凡フライはエラーというような野球、そして投手力は余り良くは無く、基本的には「打のチーム」、多少投手力が良い時にはAクラス、そして佐々木が大魔神として立ちはだかった時には優勝しました。選手の個性と自主性を上手く生かして行くのが良く、守りの管理野球を目指すとチームが駄目になるというものです。古葉監督、森監督などが成績を残せなかったのはチームカラーとは異なる野球を目指していたからだと思っています。これが多少変化して来ているように感じるのです。ファンはチームカラーに惹かれるものでしょう。大洋以来の伝統を守りながら強いチームを作って欲しいというのが本音だと思います。
さて、2005年のベイスターズはどうでしょう?投手が壊滅状態で最下位に終わった2年間、投手出身の牛島新監督がどのような采配を見せるのか?新人で那須野、染田の二人を自由獲得枠で取り、この他に大卒で岸本と松家をとった。岸本は大学時代は怪我で満足に働いていなかったが面白い存在になるかも知れない。この4人の中で一軍に最低2人入ればかなり投手層は厚くなり戦えるようになると期待している。打の方は金城、多村そして鈴木が復活すれば申し分無いところ、十分に中日や巨人に伍して戦えると思いますが如何でしょうか?

ベイスターズロゴ