−− ギターソロにおける、masakiのアプローチ −−
この文書は1996年から少しずつ書き足していったものです。更新頻度は遅く、 また古い情報が残っていたりすることもありますが、ご容赦下さい。
目次..
あるいは、6弦を除く5本の弦を2フレットで押さえた状態 (222220) を考える.
このとき、普通にDの コードを押さえれば、6弦がrootとなり、drop D tuning
(の2度上げ) と同様な効果がある.しかも、本当のdrop D tuningでは
IVのコード (早い話がGの コードポジション)で6弦をrootにしようと思うと
5フレットまで指を伸ばして押さえることになるが、
この器具を使えば普通のGのポジションがそのまま使える.
このように、変則チューニングの効果に近い音を使いつつ、
かつスタンダードチューニングの運指を用いるという効果が面白い.
バッキングやコードのヴォイシングには変わったチューニングの響きが使えるのに、
ポジションを覚えなおさなくてもいいのである.これはオイシイ.
実際にはこのポジションには、後に述べる
Shubbの専用のカポ を用いて
下の写真 のような感じで使っている.
さらにこのヴァリエーションとして、3フレットに普通のカポをはめ、
さらにその2フレット上 、つまり5フレットの3,4,5弦をはめた
335553
というポジション等も用いる.
このようなE sus的な使い方は、それ専用のカポが売られていることからもわかる通り、
こういった部分カポ奏法を用いる奏者のあいだでは、最もポピュラーなポジションと言ってよいだろう.
その他の使い方としては、
さらに変則チューニングとの組み合わせで、DADGADに 022200, 002220, 044400, 222220, 077700, 005550 などという使い方も、試みている.
これは、押さえる/押さえない弦を任意に選ぶことができ、柔軟な使い方が可能である.
残念ながら所詮ゴムカポで、耐久力も信頼性も低く、むしろ様々な
partial capo奏法の実験用器具といった位置付けになる.とはいうものの、
上で見ての通り自分では330003のポジションに用いる場合はThird Hand Capoを使う.
(ゴムカポには、ゴムカポのよい点もあって、それでなければできないトリックもありまして
Born in The Airで使ってます。)
このメーカを起こしたギタリストの一人 Harvey Reidは、この種のカポの普及には熱心で、ギターの初心者や子供向けに、
初めから (というか初めだからこそ、「自転車の補助輪」的な使い方として..)
これを用いてギターを覚えるような練習法なども推めており、デモテープや教材なども用意して、
実際にギターの講師として、教鞭を取っているとのことである.
一方、Third Hand Capoが「アイデア商品」的怪しさがあったのに対し、 カポの 名門 Shubb と Kyserが、それぞれ自社の 製品として、 Shubb Partial Capo とKyer Drop-D Capoを95年に 発売している.
Shubb
Partial Capo 、
これは商品名なので大文字で書きました。
現在自分は
002220 に類するポジションや、
044400のポジションにはこれを使っている.
カポが2個必要な
032200
にはShubbとThird Hand Capoを併用している.
ただし最も初期の
95年製の製品のバンジョー用カポの台紙の"for banjo"
をマジックで消して流用したパッケージでは"Partial Capo"という名称ではなく、 "Special Capo"または"SPECIAL Capo
for partial capoing"と表記されています。2001年頃からは商品名とし
て
この製品、もっとも初期のパッケージに添付されていた説明書きには殆ど使い方の
解説はなく、 実にそっけない図が掲載されていただけ
だったが、最近のものには少し説明が入りました。
(これ、著作権侵害になるのか?まずかったら言ってね。> Shubbの関係者様)
台紙の裏にも少し説明が入ってます。
さらに2004年には C8B という機種も加わったようで、これは下記の Drop-D capoに相当
するもののようです。しかしShubbの場合、普通の機種を1弦側からすこしずらして装着
すれば、自然に Drop-D風になるのだが...この機種、意味あるのだろーか?
Harvey Reidはかつて Third
Hand Capoのページで、「ShubbのE-sus capoは、あまりにネック幅の違う
ギターには対応できないのでは?」と述べていたが、僕自身はShubb 一個で、
Ovationの6弦、ナイロン弦 (1 7/8”幅 at nut)、Lowdenの6弦、さらに
Takamineの12弦まで、002220のポジションを安定して得ている.
ちなみにナット幅5cm程度ならば、普通のクラシックギターでも装着可能だ
そうです。(いいずみさん。情報ありがとうぎざいました。)
上のHarveyの発言は、自分と 縁の深いThird Hand Capoを擁護する立場からの
発言だと思われるが、彼自身も Taylorにもバンジョーにも、Shubbを使用して
おり、さほど問題はないのではないだろうか?
また2004年冒頭にあまのさんから寄せられた情報により、
Varichord という
製品も確認された。(2006年現在、The Vari-essential という名前に変わっているようである。)
これはThird Hand Capoよりさらに柔軟で、押さえる弦の選択に加えて、
押さえるフレットも前後2〜3フレットの範囲で選択可能になっているようである。早い話が
Third Hand Capo 1個ではローコードのEmとかAのような押さえ方しかできないが、これは
E, G, Am, Dぐらいは、これ1個で押さえられそうである。(Cぐらいまでできそうかな?
写真のみからの想像なので、限界については不明。)
今の所この種の道具では最も機能の高いものであろうが、
それだけに見たところは大袈裟で重そうで邪魔くさそうで、使い勝手については????と
いったところである。
2007年に G-band とい
う商品の存在を見つけました。指板両端の1本ないしは2本の弦を押さえるためのもののようです。
演奏に邪魔にならないような形のように見受けられます。
ちなみに映像は YouTube に gvillage2001 というid でいくつか上げています。たとえば
こちら
なお教則ビデオもあるらしいですが、私は観ていません。
ちなみに自分自身は、上記のプレーヤーのpartial capo奏法を、それを目的に
コピーしたことはないです.
Adrianの一曲だけは、オープンチューニングだと思って耳で音を拾い、それを
third hand capoを使って弾いていたら、実はそれが正解だったことを後で知っ
たということはあるけど..
いずれにしても、この人達の奏法について、あんまり詳しいことは説明でき
ないです.
partial capo奏法は、先駆者のコピーなどしなくても、単に試してみれば、自
分の楽しめる演奏が見つかります.
...と、散々Harvay Reidのページを参照してますが、2000年夏現在、
www.woodpecker.comの下のHarveyのページは、一部リンクが切れてますね。困ったな。
P.S. : シンコーミュージックからアコースティックギターブックというムッ
クが半年に一回出ていますが、カポの件で (97年3月) そちらの方の取材
を受けました. 97年6月に発行された号 (アコースティックギターブック 5)
に掲載されました.
・このページの画像、楽曲、オーディオ・データの無断使用は、固くお断りします。
試聴データは、このページを御覧のこの場でお聴きいただくには、freeでお楽しみ
いただけます。
Copyright 1996 - 2009 Murakami Masaki
これは2005年現在 C7Bという型番で販売されているもので、
下の写真に示
すように基本的に、1弦6弦以外の3本の隣り合う弦を押さえるもので、
(2フレットにつければ)022200又は002220専用
(勿論2フレット以外に装着すれば、別のポジションも可能。)。
ShubbのWEBサイト
の このページに案内があるが、
圧倒的な信頼性、使い易さ、安定性の面で流石名門という感じでありる。 2001年
頃当時では店頭で見かけることは稀であったが、一応その頃から正式に輸入されて
いるようで、 Shubbの製品を取り扱っているお店なら、取り寄せは可能な筈である。
2005年秋の時点でネット検索すると、いくつか取り扱い店がヒットする。かなり入
手は容易になったとみてよい。店頭に置いているお店としては、駿河台下のDr.
Soundには在庫していることが多い。 2001年秋の情報によると、TABギタースクー
ルに問いわせれば入手可能ということである。
Kyserの方がその名のごとく(2フレットにつければ)222220専用である.こ
のふたつはいずれもあるアーチストの「シグネイチャーモデル」的な存在である.
(..と言っていいのだろうか? 微妙かもしれない.) (後
述) なお2003年現在はKyserからも Kyser Shortcut Capoと
称して002220ポジション用も発売されているようである。(きたむらさん、ほんだ
さん、情報どうも。)
現在までに発表してきたCDはこちら。
これらに収録されている私の演奏は、2ndアルバム中の一曲を除いてすべて
何らかのこのテの変則カポ
ポジションを使っています.
アルバムのクレジットにはcapoの使用方が表示されていて、002220以外の使
い方もしていることがわかる.特に6弦バンジョーにPartial Capoというのは
独特.
しかし80年代以降は、いくつかの写真でも確認できるように、
002220で改造Shubbを使用している模様.以前の( ShubbのPartial Capoのページの記述
によれば) Partial Capoの商品化にはChris同様一枚かんでいるよう.(Shubb
側の言い分?)
この件について追記: 2005年秋発行の Fingerstyle Guitar 誌掲載の Shubb の広告に、
Harvey 本人が Shubb Partial Capo を使用している写真で登場しました。
元祖も結局 Shubb に転んだ(?)ということでしょうか。
実は ShubbのPartial Capo
がSpecial Capoと表記されていた当初には、 「このカポが何
をするものか、ちゃんと理解していない人は買うな.」との注意書きが説明書に
あったが、96年秋の ShubbのWeb
page に、「Adrianからこの注意書きを辞めるようにとの進言があり、前向き
に検討中である」との記述があった。 2001年現在販売されている品に添付されて
いる説明書には、この表記は無い。 (参考: 2005年に購入し
たものの説明書) (今、気がついたけど、「買うな」と言われても、
そもそも説明書って普通買ってパッケージ開けてから見るような気も.... )
幸か不幸かこの奏法は過去/現在を通し実際にやっている人は上記の数人を含
めごく少数です.ということは、この奏法には、まだまだ前人未踏の新しい音
が隠れている筈なのです.それを自分の手で形にする機会が一杯あるのです.
この道具・奏法は、あなたが誰かを模倣するのでなく、あなたが何かを創造を
するのを助けてくれるものである可能性があるのです.
なお Harvey Reidは、彼のWebページでpartial capoを用いた場合の TABの表
記方の統一についてギター界全体に一言、もの申しておられます.
この手紙
はGuitar CommunityへのOPEN Letterとなっているので、是非見てあげて下さい.