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気候
イランの四季
日本でイランに滞在していたと言うと、「いつも暑くて大変だったでしょう」とよく言われますが、イランの首都テヘランは東京とほぼ同緯度に位置しており、四季はあります。ただ東京と比べるとテヘランの春と秋は短いです。4月上旬では既に暑く、12月には大抵初雪が降ります。テヘラン北部にそびえるアルボルズ山脈の冠雪は、もっと早くから見ることができます。ただ日本と同様国土が南北に長いため、かなりの地域差があります。
カスピ海沿岸地方、雪に覆われる冬季の北の山間部を除いて、一年を通して乾燥しています。日本人観光客が多く訪れるエスファハーン、シーラーズ、ペルセポリスあたりは、乾燥地帯です。コンタクトレンズの方は目薬を、男性でもリップクリーム程度は用意した方がいいでしょう。ドライアイの私は、目薬を忘れて大失敗でした。またこの辺は冬でも温暖です。ペルセポリスでは暑いくらいでした。
夏の体力消耗にはご注意を
夏は日差しがかなり強いものの、湿気が少ないので意外と過ごし易いです。と言っても、それは普通に生活している場合のことです。イランは夏季の日照時間が長いので、旅行ともなると文字通り朝から晩まで歩き回ることになるかと思いますので、健康管理にはご注意ください。おまけに女性は外国人であろうと、ヘジャブの着用が義務づけられ肌の露出は厳禁です。炎天下に着込んでの観光地めぐりは、かなり体力を消耗します。熱中症等を防ぐためにも、こまめに水分補給を行ってください。ヘジャブは暑苦しく本当にうんざりしてしまいますが、強い日差しから肌を守り、日焼けを防ぐという、女性にとっては結構ありがたい副産物もあります。
ちなみに私の母(60代)は、エスファハーンを真夏に訪れた際、油分の多い食事が合わずに体調をこわした上無理を押して歩き回ったために、脱水症状を起こしてダウンしてしまいました。点滴を受けて翌日には回復したものの、もう少し気をつければよかったと後悔しました。
長い夏の昼休み
イランで大抵のお店は夏の昼12時から夕方3,4時ごろまでは、暑さ対策のためほとんど閉まっています。日差しが最も強くなるこの時間帯、多くのイラン人はクーラーのきいた部屋にこもり「外出などどこの物好きが」といった感じなので、開店していてもお客などほとんどないでしょう。コンビニがあちこちに存在するのが当たり前の私たち日本人にとっては不便なようなうらやましいような話ですが、ホテルの部屋なり開いているレストランなりで、ゆっくり疲れを癒すのもいいのではないでしょうか・・・実際夏のこの時間帯は人通りが少なくなり、裏通りを一人で歩くのはちょっと危険です。
ちなみにイラン人である私の主人は日本であろうがイランであろうが、夏に旅行をする際は午後1時-4時までは宿に戻ってお昼寝タイムです。「せっかく旅行にきたのに時間がもったいない!」といったところですが、夏のイランでは大丈夫です。昼休憩する分、ほとんどのお店が夜遅くまで営業しています。特に地元の人々によるバザールの賑いを味わいたい方は、夕方歩いてみてはいかがでしょうか。買出しに来た主婦達や、仕事帰りに奥さん(意外に強いです)からお使いを頼まれた男性達で日用品、食料品の一角はごった返していることでしょう。暑さが緩んで人通りが増え、子供たちも再び外で遊びだし、息を吹き返した夏の夕暮れの街も趣があります。おまけに夏季は日照時間がかなり長いので、観光も夜8時頃までは普通に楽しむことができます。ただ施設によっては入場時間が限られているところがあるので、確認してから出かけてみてください。
最近当地も温暖化による異常気象の影響を受けてか、年により気候変動が激しいようです。確か2001年の冬だったと思います。エスファハーンに小旅行をしたのですが、南西部の干ばつがひどく、ザーヤンデ川が干上がり子供たちのサッカーグラウンドと化していました。旅行楽しみの一つが川音を聞きながらの橋めぐりでしたので、とてもがっかりした記憶があります。また今年(2004年)の7月前半はテヘランで気温が20度に届かない日もあったとか。(7月末の気象情報によればテヘラン辺りでは30度前半、南部では40度近い暑さが戻っているようです。)まあ、肌の露出が禁止されている国(特に女性)ですので、夏涼しいに越したことはないですが・・・いずれにせよ旅行前に確認した方がよさそうです。
(2004年8月)