砂金(さきん)の採(と)り方(小学生向け)
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どうして川に砂金(さきん)があるの?
山や大地を作っている硬(かた)い岩石も、何万年もの長い時間のあいだには、雨や川の水にけずられて、砂や泥になって海へと運ばれます。岩石の中に、ほんのわずかだけふくまれている金は、おなじようにして川をくだります。
金は、絶対(ぜったい)にさびたり分解(ぶんかい)したりしない、特別な金属(きんぞく)なので、小さな金の粒として川を流れくだっていきます。ちなみに、銀(ぎん)は時間がたつとさびたり分解したりするので、銀のままではいられません。ですから、砂金(さきん)はあっても、砂銀(さぎん)という物はありません。
金はとても重たい金属です。同じかさ(体積)の水と比べると20倍も重たいです。
ちなみに鉄(てつ)は水の8倍重たく、普通の砂は水の3倍重たいです。ということは、金は普通の砂の7倍くらい重たいです。そのため、砂金は川の中のある決まった場所に集まってたまります。そこは、普通の砂がたまる場所とは少しちがいます。
最後に砂の中から砂金をより分けるときにも、この金の「特別に重たい」という性質(せいしつ)を利用(りよう)します。
どんな所に砂金はあるの?
川のどこにでも砂金が見つかるわけではありません。砂金のある場所はだいたい決まっています。
ズバリひとことで言うと、「岩だたみ」という場所です。
岩だたみとは、川岸に平らな岩が広く出ているところです。
(こういう岩を、むつかしい言葉で「基盤岩(きばんがん)」と言います。)
岩だたみ
岩だたみの岩の割れ目やすき間に、砂金がよくはさまっています。
なぜでしょう?
岩だたみはふだん、川の水より高い場所になっていてますが、大雨がふって川の水がふえる大洪水(こうずい)の時には、水の底に沈みます。砂金は普通の砂とちがって重たいので、ふだんの川のゆるやかな流れでは動きません。洪水の時のとても速くなった川の流れで、はじめて砂金は流れて行きます。砂金が水の底になった岩だたみの上を流れていく時、岩の割れ目に落ち込むと、砂金は重たいのでなかなか出て行きません。軽い普通の砂は、岩の割れ目に入ってもまたすぐに出て行きます。そのため、岩の割れ目の中には砂金をはじめ、砂鉄などの重たい鉱物(こうぶつ)が特によくたまっています。岩の割れ目と言っても、川にある丸い大きな岩の割れ目ではダメです。その場所を絶対(ぜったい)に動かないで、
長い年月の間に砂金をためこむのは、岩だたみの割れ目にかぎられます。
なお、川岸に丸い石や砂がたくさんたまっているところでは、砂金が採れません。そこにも砂金はあるかもしれませんが、たくさんの量の砂に混じって砂金があるため、砂金だけをえらびだすのはとてもたいへんです。
岩だたみという所は、自然の力が長い年月をかけて砂金を集めておいてくれた場所なのです。
どうやって砂金を採るの?
初めに、用意する道具を書きます。
・バケツか洗面器(せんめんき)か、台所の洗いおけ
・プラスチックのザル(バケツなどにちょうど入る大きさのもの。)
・タワシ
・バール(くぎ抜(ぬ)きの大きいもの。長さ60cm以上。)
・いしょくごて(小さなスコップのこと。)
・手袋(てぶくろ)(軍手(ぐんて)か、厚手(あつで)のゴム手袋)
・長ぐつ
まず手袋をはめてください。これはケガをしないようにです。長ぐつもはきます。次に水の所へ行って、バケツや洗面器にたっぷり水を入れます。そこにザルをはめたら、岩だたみの草のはえている場所か、岩に割れ目の多い場所に運(はこ)びます。
岩だたみの割れ目につまった砂や泥(どろ)を集めるのに、良い方法が2つあります。それは「草根引(くさねび)き」と「盤(ばん)たたき」です。
草根引きというのは、岩だたみにはえている草を引き抜(ぬ)いて、根に着いている砂や泥(どろ)をバケツの中で洗い落とす方法です。岩だたみにはえている草は、岩の割れ目の中に深く根をのばしています。草を抜くと、砂や泥を付けたまま根がとれるので、割れ目の奥(おく)の方の砂や泥まで簡単(かんたん)に取り出せます。
草と言っても、土がたくさんたまっている上にはえている草ではダメです。岩だたみの上にはえている草にして下さい。
上の写真は草根引きをしているところです。
次に盤(ばん)たたきをしてみましょう。できるだけ開(ひら)いている岩の割れ目を選び、バールのまっすぐな方の先をさしこみ、こじります。ボコッと岩がはずれたでしょうか?岩がびくともしない時は、無理をしないで、他の割れ目をさがすか、おとなの人にやってもらいましょう。うまく岩がはずれたら、はずれた岩をバケツの中に入れて洗います。砂や泥は簡単に落ちますが、粘土(ねんど)はこびりついていてなかなか落ちません。そこでタワシを使って粘土を洗い落とします。岩がはずれたあとの岩だたみの方にも、砂や泥がたくさん残っているはずです。これはいしょくごてで集めて、バケツの中に入れて下さい。
バールで割れ目をこじって岩を割るのが「盤(ばん)たたき」です。
岩の割れ目を次々とバールでこじって、岩をはずします。せまい割れ目のお
くにも、たくさんの砂がつまっています。
盤たたきは、名前の中に「たたき」とありますが、実際は岩をたたきません。バールで岩をたたくと、割れた岩のかけらが飛んでけがをします。とて
も危険なので、絶対にたたかないで下さい。
もしも岩だたみの岩に割れ目がぜんぜん見つからなかったら、盤たたきができません。 その時はポットホールを探(さが)します。ポットホールというのは、岩だたみにできた丸い穴(あな)です。小さいものは10cmくらいから、大きいものは1mをこえる大きさまであります。
これがポットホールです
岩だたみのへこみに引っかかった石が、長い年月をかけて、岩だたみをけずり込(こ)んでできた穴です。ポットホールの中には、丸い石の他に、砂や泥が詰(つ)まっています。この中にも砂金がよく混じっているので、中身を全部取り出してバケツに入れます。石や砂がきつく詰まっていたら、いしょくごてだけではうまく掘(ほ)れません。この時はバールの先でほじくって、やわらかくしてから掘ります。
バケツの中に石や砂がだいぶんたまってきたら、次の作業にうつります。
ザルの上にたまった砂や石を、手でよくかき混ぜます。割れた岩のかけらはとがっていますから、手袋をしていないとけがをします。注意してください。よくかき混ぜたら、ザルを引き上げます。ザルの上に残った石はあとで捨てますが、万が一、ザルの穴よりも大きな砂金が入っていたらいけませんから、ザルごとおいておきます。
次はいよいよ、砂金を砂の中からより分けるという、一番重要な作業に入ります。
パンニング
砂の中から砂金をより分ける作業をパンニングと呼びます。この時に使う道具がパンニング皿です。(このお皿はちょっと特別な物なので、普通の店では売っていません。通信販売(つうしんはんばい)で買えるところをあとで紹介(しょうかい)します。)
これがパンニング皿です
バケツとパンニング皿を持って、水のすぐそばまで行きます。ここでバケツの砂や泥を、パンニング皿に全部うつします。最後にバケツの底に泥が引っ付いて残りますが、少し水を入れて洗い、きれいに皿にうつして下さい。バケツは岸において、お皿を持って水の中に入ります。水の深さは10cmくらいで、流れが遅(おそ)いところにしゃがみます。
お皿を水に沈め、たっぷりの水を入れます。お皿のふちあたりにギザギザがついている方を向こう側にもっていき、左右両側をしっかりと両手で持ちます。次にお皿を水に浮かべるように持ち上げたら、ちいさな円をえがくようにお皿をゆすります。少しくらい水がこぼれて減(へ)ってもかまいませんが、あまり大きくゆすると、水がほとんどこぼれてしまって困ります。いつも小さくゆするように注意して下さい。10回以上ゆすったら、ゆすり続けたままお皿を向こう側にかたむけていきます。お皿の向こう側から水がこぼれ、砂も少しだけこぼします。
水がほとんど無くなって砂だけになったら、かたむいている皿をそのまま向こう側へ、水の中にななめにさし込(こ)みます。1秒待って、今度はこちら側にななめに引き上げます。するとお皿にたまっている砂の表面部分が、水と一緒(いっしょ)に流れ出ます。この流れ出る砂は、ゆすった時に上に上がってきた軽い普通の砂です。重たい砂金は、ゆすった時に底の方に沈んでいますから、流れ出る心配はありません。ななめに水にさし込み、ななめに引き上げる動作を3回くらいくりかえします。
お皿のかたむきを元にもどして、またたっぷりの水を入れます。このあと、お皿をゆすり、かたむけていき、水にななめにさし込み引き上げる動作(どうさ)を、何回もくり返(かえ)します。
そのうちに、お皿の中に残る砂が黒っぽくなってきます。これは普通の砂が流れさり、砂より重たい砂鉄が残ったからです。もうひと息(いき)です。がんばりましょう。
今までお皿をかたむけて砂をこぼすのに、お皿のふち近くにギザギザのある側を使いました。これは、万が一にも砂金をにがしてしまわないように、ギザギザに引っかかるようにしたのです。このままでいくと、残った小さな石がギザギザに引っかかって出て行ってくれません。そこでこれからはギザギザのない方を使います。おさらをくるりと回して、ギザギザのない側を向こうにして、同じ動作をくり返して下さい。
残りの砂と砂鉄が少なくなったら、お皿をゆするのも、水をこぼすのもゆっくりして下さい。乱暴(らんぼう)にやると砂金が逃(に)げてしまいます。
お皿に残った物がほとんど黒い砂鉄だけになったら、いよいよ最後の作業のせり上げです。ここからは水から出てやってもかまいません。石の上にでもすわって、ゆっくりやりましょう。
お皿の向こう側に黒い砂鉄がたまっています。お皿のこちら側を少し下げて、水を少し入れます。
お皿の向こう側をいっしゅん下げて、また上げます。するとこちらにたまっていた水が、向こう側に行ってからもどって来ます。向こう側にたまっていた黒い砂鉄は、水によって少しだけこちら側にやって来ます。これをくり返
して、向こう側の砂鉄がだんだんとこちら側に動かします。向こう側に砂鉄が少なくなると、やがて黒い砂鉄の下から金色の砂金が顔を出します。
砂金は砂鉄の3倍も重たいので、砂金はなかなか動きません。これこそが本物の砂金である証拠(しょうこ)です。(お皿に残った粒(つぶ)の中で、金色をしていても簡単に水で動かされる物は、砂金ではありません。普通の砂の粒と一緒に、簡単に水で動く金色の粒はウンモです。砂鉄くらい動きにくい金色の粒は、オウテッコウかオウドウコウです。)
最後に、とれた砂金をビンに入れます。まず、水を入れた小さなビンを用意します。無ければフィルムケースでも使えます。ビンに水道の水を入れておきます。(川の水を入れておくと、そのうちカビが生(は)えてきます。)マッチ棒(ぼう)の薬の付いていないほうの先で、お皿の上の砂金をチョンとつつきます。すると砂金はマッチ棒の先に引っ付きます。うまく付かない時は、マッチ棒の先につばを付けてからつつきます。砂金がマッチ棒に付いたら、ビンの中の水にマッチ棒をさし込んでふります。すると砂金はマッチ棒からはなれて、スッと沈みます。
以上が砂金の採り方の説明です。
パンニング皿の入手先
パンニング皿は次のところから通信販売で買えます。どれも送料が別に必要です。問い合わせて下さい。
湯之奥金山博物館 409-2947山梨県西八代郡下部町上之平1787番地先
電話:0556-36-0015 ファックス:0556-36-0003
メールアドレス kinzan@town.minobu.lg.jp
パンニング皿30cm 1500円 35cm 2900円
四角いパンニング皿3600円
株式会社鉱物科学研究所 176-0013東京都練馬区豊玉中4-13-18 電話:03-3993-1418 ファックス:03-3993-1381
メールアドレス h@hori.co.jp
パンニング皿 30cm 1500円 40cm 2000円
MDJ 097-0012北海道稚内市富岡4-14-3
電話:0162-32-8138 ファックス:0162-32-8137
メールアドレス mdjgold@pop01.odn.ne.jp
ホームページアドレス http://www1.odn.ne.jp/?caa33500/acce.html
パンニング皿 26.7cm 2200円 35cm 2800円 他
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