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(4)製作前キットレビュー Mデストロイド・トマホーク (WAVE、ARII) このサイトで取り上げるキャラクター物のプラモデルの中では、「マクロス」物はメジャーアイテムで通っていますが、巷では旧マクロスシリーズのプラモデルといえば最近まではハセガワのVF-1バルキリーのシリーズが息長く頑張っているくらいで、可変戦闘機以外のアイテムは旧キットの一部が細々と再販されているだけというくらい寂しく、何故か1/72スケールのデストロイド系は再販すらされていないという状態でした。 ハセガワの出来の良い1/72のシリーズと合わせて、デストロイド達サブメカも飾りたいというのはファンであれば誰しも考えるようで、おかげでデストロイドの1/72旧キット達(イマイ、アリイ製)はネットオークションでは定価の5倍以上の値段ででも流通しているという昨今、1/100のバルキリーをリメイクしていたWAVEから、とうとう1/72のデストロイド・トマホークが発売されました。 ハセガワの独壇場だったバルキリー市場に、1/100をリメイクしてきたのは「?」でしたが、1/72のデストロイドの発売告知には「やるな、WAVE!」と唸ったものです。 結果、値段はそれこそ旧キットの5倍程度では済まなくなったんですが(笑)、そのキットの実力を旧キットと比較しながらレビューしてみたいと思います。 ↓アリイ旧キット(余白が多いのは下のWAVEとの比較の為です) かなり高密度にパーツが配置され、歩留まりは良さそうです。 ↓WAVE 新キットパーツ全体(この他にポリキャップのランナーが1つあります) 空きスペースが多く、各ランナーの大きさはコンパクトですが数が多くなっています。一見ムダが多い様に見えますが、これらには理由があります。 ■Proportion: ☆☆☆☆☆ ↑WAVE新キット ↑アリイ旧キット 各部の形状イメージは当時の設定画を忠実に再現した感がありますが、腕のビーム砲などは旧キットの持つボリュームを踏襲したり(設定画では割と小振り)、頭身(?)がアレンジされ腰の位置が高くなっているなど、バランスは大分変わっています。しかし、ちゃんと恰好良い「トマホーク」に見えるアレンジはお見事です。 上の画像では、6連装ミサイルポッドとサーチライトもWAVEのキットは小さく見えますが、実際のパーツも小振りになっています。 頭身を変えている大きな要因は上半身の胴体パーツで、右のWAVEは一回り小振りになっています。 あと、上腕に相当する部分の長さが大分短く(右)なっていて、ビーム砲腕のイメージを変えています。 足先のパーツは先拡がりの旧キット(左)に対して控え目な印象を受けます。 ■Detail: ☆☆☆☆ ディテールは旧キットのイメージに割と忠実にリファインされています。WAVEの脛のパーツは後方のモールドを再現するため、ふくらはぎ部が別パーツ化されています。 胴体の武装パーツ。旧キットは一体成形でそれはそれでエライのですが、WAVEのキットは銃身側面のモールドを再現するため別パーツ化されています。 ミサイル本体の再現性の差は一目瞭然です。 前の方でも触れましたが、一見ムダなスペースの多いこのランナーには秘密があります。 上の破線で囲った部分の形状を再現するために「スライド型」という特別な構造の金型で成形しています。上の画像の空きスペースにみえるところは、その「金型」がスライドするための空間をあけてあるという訳です。 「スライド型」を使う利点は、上下方向以外の方向に型が抜けることにより複雑な形状を成形したり、普通の型ではモールドが出来ない面に彫刻を施すことができることです。 当然通常よりは高価な型や設備を使うことになり、それは価格に反映されることになります。 このトマホークの新キットには、このスライド型を使用している箇所が他にもたくさんあり、非常に「贅沢」なキットとなっています。
数えてみると、総ランナー12枚のうち8枚にスライド型が使われていました。スゴ。 クリアパーツもディテール表現の進歩の一つです。 旧キットでも要望の高かった(であろう)サーチライト部や膝のライト、メインセンサーの他、設定画で赤く「センサー」っぽく表現されているところは全てと言っていいほどクリアパーツ化されています。これは非常に嬉しいですね。 ■Structure: ☆☆☆☆ 関節や可動部位はほぼ旧キットと変わり無いのですが(元々のデザインがそう自由度無いですし)、股関節とつながる腿の部分に新解釈の関節が追加されていて、つま先を「ハの字」に開いて立つことができるようになっています。 ↑旧キットの腿パーツ ↑WAVEの腿パーツ 関節が1軸増えた腿のパーツ。前側に合わせ目がこないように配慮されているが、関節のジャバラパーツは、センター割りで合わせ目が真ん中に通ります。ジャバラのパーツの方が合わせ目は消しづらいんだけどなぁ。 合わせ目といえば、その他は上腕部と両腕のビーム砲の四角い部分、胴体側面等がセンター割りで合わせ目処理が必要ですが、それぞれなるべく目立たないようなパーツ構成になっています。 ↑旧キットでは恐らく一番厄介であろう、ビーム砲の砲身は新キットでは抜き方向の工夫で合わせ目が出来ません。これは嬉しい。 ↑新キットでは、ミサイルポッド自体がコンパクトになったものの、ハッチは全て独立開閉&ミサイルも別パーツ化で塗装も楽です。 あと、目立たないのでなかなか気が付きませんでしたが、外部から見える位置にあるゲートは、全て「アンダーゲート」式になっているようです。 メッキコートされたキットではバンダイが良く使う手法ですが、それ以外のキャラクター物のキットではあまり見たことがありません。 スナップフィットといい、アンダーゲートといい、無塗装素組み派ユーザーも考慮したような配慮ですが、反面スライド金型でコストよりディテールを取ったりとイマイチ狙いどころのはっきりしないキットです。 旧マクロス世代だから、ある程度お金を持ったオジサン狙いであろうことは想像が付くのですが。細かいディテールには拘るけど、合わせ目消しの手間は惜しむライトユーザー? そう言われると、結構居るような・・・。 ■Cost Paformance: ☆☆☆☆ キット自体の出来は正直かなり良いのですが、コストパフォーマンスという点で満点に出来ません。(あくまで個人的にです) ボリューム的には、ガンプラの初期のマスターグレードシリーズ並みなので、ちょっと高価な感は否めませんが、リリースしてくれたことに価値がある満足感の高いキットです。 いつも最後になりますがデカールです。オーソドックスな構成で目新しいものはありませんが、字体が同じで「D7」以外の数字が任意に選べるようになっています。旧キットの様なスペシャルマーク的なものがあったら良かったかも。 右下側の黒丸と黒い太線はビーム砲口と、砲身用です。つまり塗装無しでもイケる?(やっぱりライトユーザー狙い?) しかし、これで旧キットが完全に陳腐化したな。 嬉しいような、悲しいような・・・。 |
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WAVE 1/72 MBR-04-MKY DESTROID TOMAHAWK 定価\6,800 ↑1/72旧キット(アリイ製 当時の定価\800)との比較。箱のサイズは一回り大きい。 ■新旧ギミック比較 @頭部可動 ↑折角紹介しているのに写っていませんが、下の新キットの様にコックピットシートが見えるようになっています。 ↑新ギミック!センサーカバー可動! Aミサイルハッチ可動 ↑一応開閉可能になっているのはエライです。 ↑この写真だけ見ると、ハッチが閉まりそうに見えないので、ミサイル本体は差し替えかと思っていましたが、何とハッチ開閉と連動してせり出す構造になっています。 Bミサイルポッド開閉 ↑扉は片側3カ所が一体になっています。 ↑扉は一カ所ずつ独立可動します。 Cその他新ギミック ↑ペリスコープ(潜望鏡の様なもの)伸縮可動。劇中にこういうシーンがあったかどうかは定かではありませんが、それっぽいギミックです。 という感じで、可動ギミックについては旧キットで再現しているモノは押さえてあり、+α的にアレンジされています。 ↑銃身口もスライド型で開口されています。 ↑右の腿パーツもそうですが、脛のパーツも関節で挟みこむ構造をとっています。脛も合わせ目が目立たない構造を取っているのに、ちょっと不親切では? と思ってしまうくらいにキャラクターロボット物のプラモデルの要求水準は高くなっているということでしょう。 |
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