願いと問いと運命と



1.きみの心まで届くように
2.祈り
3.わがまま
4.見守る青は何いろですか
5.風の中を



+++ きみの心まで届くように +++

きみが見ているぼくの優しさは
たまたまぼくが優しい時間にすぎない
ぼくはもっと至らない人間だ

自分を思い知るとき
もっと優しくなりたいと願う

ぼくの冷たい一言に
ひどく反応したきみは
ぼくに黙って痛みを受け入れるのだ
そしてぼくは知らないままでいる

アンテナをもっと伸ばして
意識をもっとたくさん広げて
きみのところまで届くように
きみの心まで届くように
もっと思いやってあげなきゃあ

怒りでまわりが見えなくなって
互いに不満をぶつけあって
未熟なぼくらは冷たさを知る
自分を思い知ったとき
もっと優しくなりたいと願う

ぼくらの心は
いつも思い通りにいかない
すれちがう組み合わせは
運命まで狂わせるかもしれない

ぼくの意識は
きみの心まで届いていますか?
ときにはそっぽを向いてしまって
切ない思いをさせるから
もっと優しくなりたいと願う


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+++ 祈り +++

大切なことを想うとき
ともすれば胸が苦しくなって
不安にかられるんだろ

悲しくなってつらいなら
僕らは心の弱さを憎むかもしれない

風に揺れる花はか弱いようで
それとも
僕らに何を伝えるのだろう
弱いままでもいいからね
そのままできらきら輝いてください
強くなれって言われても
どんなに頑張っても
僕らの実際は
くやしいけれど
やっぱり弱いままだよねぇ

そしてまた僕らは
自分の心が沈んでいくことを
認めたくなくて
どこか後ろめたくなってる

光はどこに在るのだろう
優しさはどこから来るのだろう
僕らは大切な人を想いながら
今また小さな祈りを


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+++ わがまま +++

失ったものはたくさん
その度ひどく心が傷ついて
誰より自分を責めてる
責めても責めても
決して癒されないけれど

太陽と月の一定したリズムは
決して僕らを待ってはくれないから
気にかけなくてもそばにあるはずだなんて
そんなことあるわけないのに

何でこんなにも大事なことに
ずっと気づかないでいたんだろう
ばか

なんの根拠もない無意識の前提は
心に虚しく響くだけ
だから悪いのはぜんぶ僕で
でも
そんなのあんまりだよ

季節が移ろわないで欲しいなんて
そんな願いは
ねぇ、わがままなのですか


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+++ 見守る青は何いろですか +++

空と、海の、青は何いろ
それは僕らに何を告げるの
何を意味しているの

光が鳴り響くような完璧な景色が
目の前に現れたとして
空一面に染まった青いろは
紛れもなく優しい青いろ

涙が溢れて海は青いろ
やっぱり少し不安な青いろ
僕らの心を揺さぶるように
感情が溢れてきてしまう
深くて切ない青いろ

世界は僕らに優しくしてくれますか
これからもまだつらいことはありますか
不安な気持ちはいったいいつまで
僕らを切なくさせますか

見守る青は何いろですか
僕らに優しくしてくれますか

僕らが置き去りにされたこの世界は
僕らに何をつきつけるの

空と、海の、青は何いろ
それは何を意味しているの
僕らを包む青色は
もがき苦しむ僕らを見つめて
いったい何を思うの

見守る青は何いろですか
僕らに優しくしてくれますか


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+++ 風の中を +++

まだ物心つかないひとりの幼い少年がいました
彼は他のことに気をとられていて
気がつくと周りの景色はずいぶんと変わっていました
彼は神様から何も知らされぬまま
ぽつんとひとりぼっちになってしまったのです

置き去りにされたその少年は孤独を憂い
寒がりなその少年は温かい飲み物を求めます

強がりなその少年はぶるぶると立ち上がって
ゆっくり歩き出そうとするでしょう
そのとき世界を流してしまう程の強い風が吹くのです
とてもとても大きな風
それはおよそ理不尽なくらいに

彼は風に飛ばされて宙に舞い 手足の自由は奪われ
必死でばたばたと動かしても思ったように進めません

温かくて優しい気持ちがほしい
幸せな世界がほしいと彼は願います

どうしてこの世界はつらいことが起こるんだろう?
どうしてぼくだけがこんなにも悲しい思いをするんだろう?
どうして運命は優しい気持ちだけを感じさてくれないんだろう?

不安でいっぱいの少年はやがて大きくなって
いくつかの愛に出会うでしょう
それは近づいては遠ざかり
遠ざかっては近づいてくれる
理想とは少しだけ違っていて
だけどそんなにかけ離れてもいない

いろんなものが入り組んだ世界だから
時には何をすべきかを迷ってしまう

彼の未来は神様にだって分かりません
運命は誰かと誰かを引き合わせ
誰かと誰かを引き離すかもしれない

できるなら
日向のカフェで飲む温かい紅茶のような優しいぬくもりが
世界を満たしてくれますように

笑顔が我慢できなくなるくらい
幸せでいっぱいになりますように

ぼくらは切なくなりながら
強い風の中を泳いでいるのです
そして幸せを願う


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