サドルの形状を変えると大きく音が変わります。理由をちょっと考えて見ました。

アコースティックギターを、3本持っているのですが、全てメーカーが異なります。

その為、作りも違うのか音も異なります。

基本的には弦の音のはずですが、あまりにも極端に違うので、すごく不思議に思い色々考えて見ました。

実際気に入った音で有れば、そのままだったのですが、気に入らなかったのです。

じゃあなぜ買ったと言われてしまいますが、オークションで買ったので、 残念ながら手に入れて初めて触ったと言う状態でした。

複数本ギターを持っている方であれば、多分以下の方法を試されていると思いますが、 同時に弦を交換して、音を比較してみると言う方法を。

普通は、新しい弦を張ると、倍音を多く含んだ金属的な音がしますよね。

ところが、1本だけしないのです。さらに半日ひいていると、弦が死んだようなボスボスの音になるのです。

これは、ショックです。新品の弦に張り替えて、ライブに持っていき、リハーサル中に弦が死んで、ボスボス 音で本番をやらなくてはいけないと言うなんとも悔しい思いを味わって絶対に何とかしようと思いました。





いったい、何が違うのか、なぜすぐに弦が死んだようになるのか、ギターを比較して見ました。

弦が死んだようになると言うことは、ボディの問題ではないので、弦を張っている部分、ペグ、ナット、サドル、 ブリッジしか有りません。あと、弦にかかる張力(テンション)です。

張力は、弦長に関係しますが、残念ながら気に入った音のギターの方が弦長が1cm近く長いので張力が多く かかっています。

弦が死ぬと言う意味では、テンションが大きいほど早死にします。

倍音が多く出ると言う意味では、テンションが大きいほど多くなります。

(弦を張っていく段階で実感しますよね)

では、半音あげたチューニングをしたら倍音が多く出るか試して見ましたが、変わりませんでした。

テンションのせいではなさそうです。ペグは、気にいらない方がクルーソー、他はロトマチックで異なります。

ただ、弦の振動はナット部分で固定されていますので、ペグは音に影響が無いかなと、考えから外しました。

もし、機会があったら試して見たのですが。(何か情報が有ったら下さい)

と言うことで、とりあえずブリッジも考えから外しました。





あとは、ナットとサドルです。どちらのギターも両方牛骨です。

まずはサドル、両方のギターのサドルをじーーーと見てみました。

確かに違いが有ります。音が気に入った方は、 しっかりと溝が切ってありますが、 音の悪い方は、ヘッド側の角に溝が切って有るだけです。



それで、いいほうと同じになるように溝を削って見ました。

残念ながら、効果は有りませんでした。

ちょっとは変わったかも知れませんが)





次に、サドルをじーーとチェックしました。

やはり違います。

いいほうは、ややとんがりぎみ、悪い方は、丸くなっています。



それで、とんがり頭に改造して見ました。

すると、なんと音が変わりました。

まさに倍音の多い、金属音。

はて、なぜでしょう。

なんか理論的に証明して見たい気がします。





私なりに考えてみました。



音は、弦の振動で発生しますが、その振動数(周波数)は、振動している弦の長さで決まります。

(張力、弦の太さは、面倒になるので考えから省きます)

弦の振動は、2Lの長さの波長を基本として2/2Lの波長、2/3Lの波長と言う高調波を発生します。

音楽的には倍音と言うものです。

(Lの周波数は2Lの周波数の倍、1オクターブです。2/3Lは、その上の3度の音です。)





ナットを平らにした場合を考えて見ました。

図のB点(平らなナットの場合)に注目して見た場合、弦の振動により弦の支点が移動するのではないかなと考えます。

つまり、弦の長さがLからL+凾kだけ変化する事になります。(多分こんなに極端に動かないかもしれませんが)



それによって、発生する周波数がある範囲で変動します。(ごく小さな変化ですが)

ナットを平らにすると、チューニング合うようになったと言う話も聞きますが、多分周波数に幅が出来たから だと思います。

弦の振動は、先ほどの高調波成分が合成された振動になります。(まさに波形解析のフーリエ級数です)

ナットが平らな場合、弦長が変化するので、高調波位相が相殺される(と言うか発生が抑えられる?)可能性が 有るのではないかな考えます。(私の知識では、物理的、数学的に証明出来ませんが)

その為、倍音の少ない甘い音になると考えます。





逆にナットが尖っている場合は、弦長のLが固定されるため、十分高調波が発生できます。

ただし、基本周波数の凾kの変化が無いため、ギターのフレット位置がしっかり合っていなければ、チューニングが 上手く合わず、フレット音痴に聞こえると言うことが発生します。(メーカ泣かせですね)





これらは、どちらが良いという訳でなく、どちらの音が好きかと言う問題だと思います。

倍音の少ない、甘い丸い音が好きだと言う場合は、ナットを平らにした方がいいし、倍音の多い硬いきらびやか音が 好きと言う人は、ナットを尖がらせた方が好みの音になります。





どちらにもデメリットがあります。ナットを平らにすると、早く弦が死んだような音になります。

ナットを尖らせば、チューニングの合わせが、微妙になります。

更に注意点。ナットを尖らせたい人、1,2、弦はそのままの状態で、尖らせない様にしておいた方がいいです。

尖らせるとキンキンしたいやらしい音になりますよ。(私はさすがにこの音は好みませんので)


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