厳しい冬が過ぎ
暖かい春の日差しが
冷えきった私の心を溶かし始めた頃
イーハトーブに風が吹く
ダーク色一色に包まれた
頑なな気持ちを優しくなでるように
静かにそっと吹く風は
ところどころに張り巡らされたトラップの間をも
器用にそっと潜り抜け
課せられた重いベールをそっとはがして
何事もなかったかのように過ぎ去って行く
剥がされたベールの中から
可愛い小さな心の蕾が
爽やかな緑の風に乗って
空を飛ぶ
解き放された小さな心の蕾が
色とりどりの花の間を
時折弾むように飛んでいく
そんな心を眺めながら
再び前に向かって歩き始める