更新日 2004年03月27日 

            枯草菌(bacillus subtillis)

1 枯草菌(bacillus subtillis
   枯草菌は増殖量旺盛な微生物で自然界では、野原の枯草、稲ワラ、落ち葉、堆肥などに、数多く存在しています。@水分が20%以上ある、A酸素がある、B温度が約20〜50℃の範囲にある、C栄養原になる有機物がある。といった条件が満たされると、有機物を分解しながら、40分〜50分で2倍になるという早い速度で活発に増殖します。この、増殖力は、解明されている自然界の微生物では、特筆されるべきものです。
 この@〜Cの環境条件から外れると、殻の固い胞子を形成して休眠状態になり、100℃近い高温や氷点下の低温、紫外線などの大きな環境変化にも耐え抜く能力をもっています。
 この枯草菌が増殖するときの、栄養源としての有機物には、他の微生物、病原菌をも分解することから、家畜や家禽の腸内細菌叢の改善、土壌中の有害微生物の殺菌に利用されている。
枯草菌(bacillus subtillis)の種類
   コロニーの形状は極めて多種に及ぶが、サルモネラが抗原の型により、2,300余種に分類されるようには、型別に分類化されておらず、枯草菌(バチリス・サブチリス)は一種類しかない。
 通称、納豆菌と呼ばれているものも、枯草菌であり、糸を引くタイプのものを総称して納豆菌と呼ばれているに過ぎず、分類上は全て枯草菌である。
 コロニーの形状は極めて多種に及ぶが、サルモネラが抗原の型により、2,300余種に分類されるようには型別に分類化されておらず、枯草菌(バチリス・サブチリス)は一種類しかない。
 通称、納豆菌と呼ばれているものも、枯草菌であり、糸を引くタイプのものを総称して納豆菌と呼ばれているに過ぎず、分類上は全て枯草菌である。
 この糸を引くタイプの、通称の納豆菌は、枯草菌の中では、分解力が弱いとされていて、一般の枯草菌で納豆を製造した場合は、分解が進みすぎて、豆の原型を残さずに、風味も落ちるとされている。
鶏の飼料に用いることの効果
   枯草菌を飼料に用いることの効果としては次の点が指摘されている。
@菌の競合作用
 枯草菌の増殖力は極めて強く、その増殖力により、鶏の腸内での、他の有害菌の生活の場を奪うとともに、代謝産物でで殺滅し、とされている。

A抗菌性物質の分泌
 枯草菌は抗菌性活性リポペプチド、(iturinn A、plipastain)と、強力な界面活性を示す物質(surfactin)を分泌し、これらの物質が有害菌を抑制することが、を東京工業大学の資源研究室が明らかにされている。

B代謝産物(排出物)の作用
 枯草菌は栄養物を分解し、大量の代謝産物を排出するが、この代謝産物には、納豆で知られるごとく、優れた機能性の物質が含まれている。

C腸内の酸素消費による乳酸菌の増加
 鶏は哺乳動物と比較すると腸が短く、消化管内は酸素が多く枯草菌は増殖し易い環境にあるが、枯草菌の増殖により、酸素は消費され、腸内環境は嫌気性になり、腸内有用菌である乳酸菌が増加する。この乳酸菌の増加により、生産性の向上が期待される。
 排出されたばかり生糞中の乳酸菌含量は1g当たり10の9乗と極めて高くなっている。

D腸内サルモネラ菌のクリーニング
 鶏卵のサルモネラ・エンテリティディス(SE)汚染による食中毒は死者を発生させることもあり、そのクリーニングは重要な問題であるが、このSEに重度に汚染していた大手企業養鶏場について、この枯草菌(bacillus subtillisを用いることにより浄化することが出来た。
飼料添加物としての枯草菌の効果的使用法
  上記のごとく期待される枯草菌の効果を引き出すためには、大別して以下の2つの考え方が存在するが、当方としては、@の考え方を支持する。

@枯草菌の菌数の絶対量を圧倒的に多くする
 腸内には様々な種の細菌が極めて多くの菌数で棲息しており、枯草菌の効果を発揮するためには1種類でよいから菌数を、他の腸内細菌の菌数より圧倒的に多くすることが必要という考え方で、カルピスの研究所や、東京工業大学の資源研究所等の説明は、他の細菌の菌数より、枯草菌の菌数を圧倒的に多くすることが絶対条件としている。

A菌の種類を多くする。
 一種類の枯草菌で対処するより、菌の種類を増加させる。枯草菌についても5種類位の枯草菌の異なった株を添加することが効果的だという主張で、共立製薬はこうした考え方で、5種類の枯草菌を混合した混合飼料を販売しているが、総菌数については、カルピスの通常添加量の1/30の1×104個程度としている、(価格的には飼料t当たり1000円と5倍も高い)
飼料添加物の枯草菌
   枯草菌製剤と称する物質は数十種以上生産販売されているが、鶏用の飼料添加物として指定されている枯草菌は、エイザイの所有している、バチルス・サブチリスその1と、カルピスが所有しているバチルス・サブチリスその2(C-3102株)の2種だけである。
 このうちエイザイの、バチルス・サブチリスその1、は納豆型に近く分解力は弱いとされている。
農薬としての利用
   枯草菌の増殖力と有機物を分解する力は極めて旺盛で、土壌中の菌数が一定以上確保されれば、枯草菌は抗菌性活性リポペプチド、(iturinn A、plipastain)と、強力な界面活性を示す物質(surfactin)を分泌することを明らかにした東京工業大学の資源研究室は、土壌中の枯草菌の菌数を107以上に高めれば、全ての植物病菌を抑止出来るとしている。出光興産は枯草菌の農薬登録を終えて、水和剤を施設園芸作物の病原菌防除に販売している。
 枯草菌は納豆菌と同様の有用微生物であり、化学農薬のような弊害は全くない。
   
   
   
   
   

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