| 魔法のスター マジカルエミ (1985年6月7日〜1986年2月28日・全38話 / TV放送) 〜「魔法のスター マジカルエミ」 必見エピソード紹介〜 というわけで、前項であらすじを紹介したのに引き続き、ここからは「エミ」の必見エピソードを 紹介していこうと思います。ちょっと数が多いかもしれませんが、それはそれ(?)ということで…。 第5話 「雨のたなばたファンタジー」 〜あらすじ〜 七月。いよいよ七夕が近づいてきたある日、短冊に願い事を書いている舞の姿を見た弟の岬は、自分も願い事を書きたいと 言ってきます。舞や両親はお願い事の内容と尋ねようとするのですが、岬は自分だけの秘密といって誰にも教えないのでした。 ところが、肝心の七夕の日は朝から雨に降られてしまいます。雨が降ると彦星と織姫星が出会えなくなってしまうという 話を聞いた岬は、自分の願い事が叶えてもらえないかもしれないと心配になり、たくさんのテルテル坊主を作って懸命に 祈るのでした。 | |
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さて、一方のマジカラットはスペース・ビッグバンで子供向けの公演”七夕ショウ”を行うことになりました。
織姫の意匠を身に付けたエミの華麗なマジックに子供たちは大喜びしますが、雨のことが気になって仕方がない岬だけは、
ショウのことなど上の空という表情をしていました。 そこでエミは魔法によって織姫に変身し、岬の願いをかなえてあげることにしました。喜んだ岬が口にした願い事とは…。 | ![]() 織姫に扮するエミ |
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〜ちょっと一言二言〜 「エミ」流の演出が炸裂するおそらく最初の話が、この第5話ではないでしょうか。何か事件が起こるというわけでもなく、 ただ七夕に雨が降って困ったというだけの話を延々と30分間も描き続けているのです。 なんとも地味なストーリーですが、雨にくすんだ街の様子が岬の心の中と見事なシンクロしており、背景美術の見事さ も相まって、これぞまさしく「エミ」という映像となっています。 第14話 「こてまり台花のステージ」 〜あらすじ〜 九月。初秋。なんと、舞のワンマンショウが開催されることになりました。普段マジカラットが公演を行っている スペース・ビッグバンの支配人が常に一生懸命な舞の姿を評価し、その厚意によって実現したのです。 ビッグバンでマジカルエミならぬマジカルマイのワンマンショウ開催。その噂はたちまち学校中を駆け巡り、クラスメートたちは 即席の応援団を作ってマジカルマイのショウに駆けつけることを約束するのでした。 ところが、実際にショウの会場となるのはビッグバンではなく、そのビッグバンがあるシアタービルのロビーに設けられた 即席のお立ち台だったのです。そんな事実をクラスメート打ち明けられるわけもなく、悩みを抱えた舞は際限なく落ち込んで しまうのでした。 | |
| さて、日は巡ってマジカルマイの初ワンマンショウがやってきました。ところが、その日の舞は朝から体調が優れず、
ついには熱を出して寝込んでしまいます。 ショウに穴を空けるわけにも行かず、昔とった杵柄とやらで、なんと舞の母が代役を務めることになってしまいます。 しかし、舞は自室のベッドで横になっているうちにいつの間にか体調を回復し、自分の初のワンマンショウを母に任せてはおけない とシアタービルへと向かうのでした。 | ![]() 体調を崩した舞 |
〜ちょっと一言二言〜 筆者個人の思い込みでしょうが、この第14話こそが「エミ」流演出が最も炸裂しまくっている回 なのではないかと思っています。あらすじだけを見れば、心労で倒れた舞が寝込んでいるうちに心を落ち着けて復活した…とまあ、 それだけの話。ですが、この14話はそんなところが問題なのではありません。 ベッドで横になっている舞、部屋の天井には川面から照り返す陽光がゆらめき、カーテンはやさしく風にそよぐ…。約2分間に わたって、ただひたすらこれらを見せ続けることによって舞の心の変化をなんとなく感じ取らせてしまう演出には、もうシビれ まくります。 ちょっと暴言になるかもしれませんが、このシーンを見てグッと来ないのであれば、そんな人は「エミ」を見なくてかまいません。 そう言い切れるくらい、それくらい味わい深い名シーンなのですから。 第22話 「からっと秋風心もよう」 〜あらすじ〜 十一月。晩秋。進はマジカラットの公演で単純なミスを犯してしまい、そのせいでショウは大失敗に終わってしまいました。 団長にこっぴどく叱られた進に対し、周りの仲間は大したことではないと声をかけて励まします。しかし、本当は人一倍ナイーブな 進はトコトン落ち込んでしまい、マジカラットを辞めたいと口にするのでした。 | |
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そしてある日、本当に進は居候している団長の家から出て行ってしまいます。その日を境に、ヤング・マジカラットの仲間は
何をやっても上手くいかず、悶々とした生活が続きました。ついに、団長はマジカラットの解散を考えるまでになります。 しかし、行く当てもなく方々を歩き回った進は、その中で気持ちを整理してマジカラットへと戻ってきました。こうして、 また以前と同じマジカラットの朝がやってきたのでした。 | ![]() シャボン玉飛んだ… |
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〜ちょっと一言二言〜 これまた「エミ」らしく、なんとも地味なことこの上ない話。なんせ、失敗して落ち込んでいた男性が復活した、と本当に 一言だけであらすじが紹介できてしまえるような物語なのですから。 しかし、その過程をねちっこく、本当にしつこいまでに描くことによって、なんとも奇妙な味わいのある作品に仕上がって いるのです。ちょっとした失敗から来る気落ち、それは大したことじゃないと本人も分かっているのですが上手く立ち直るキッカケが なかなか見出せない…。そんな悶々とした気持ちを進が野口雨情の「シャボン玉」の歌詞を思い出せないことに引っ掛けており、 この演出は本当に見事なものだと感心してしまいます。 まだまだ必見エピソードは続きます。残りは次項にて。 | |