| 魔法のスター マジカルエミ (1985年6月7日〜1986年2月28日・全38話 / TV放送) 前項に引き続き、「エミ」の必見エピソードを紹介していきます。 第24話 「鈴の音よもう一度」 〜あらすじ〜 幼い頃のあの夏の日、僕は一人の少女に出会った。ピンクのワンピースに麦藁帽子姿が眩しい少女だった。帰省で遊びにきた というその少女は、祖母に教えられた草イチゴを探しているのだという。今日、実家に帰らなくてはならないから、その前に一度 見ておきたいらしい。 もう季節はずれだから見つからないだろう。それでも、哀しげな少女の顔を見ていたらいてもたってもいられず、いつの間にか 僕は少女の手をとって一緒に草イチゴを探して回った。そして西の空が茜色に染まる頃、ようやく僕たちは土手の下で草イチゴを 見つけたのだった。 去り行く少女は、何度も何度も感謝の言葉を投げかけてきた。それが照れくさくて目をそむけたけど、 そう、あれはやはり僕の初恋だったのかもしれない…。 | |
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夢を見ていた。その日、なぜかジャパンテレビの名物プロデューサー小金井は子供の頃の夢を見た。初恋の夢。
”妙子”という名の少女が持っていた鈴は、今でも彼の宝物だった。だが、その日を境に、小さい頃から肌身離さず持っていた
鈴からは音が失われてしまったのだった。 ある日、自分の受け持つ番組の子役オーディションに参加した小金井は、そこで”妙子”の面影を残す少女に出会うのだった。 もしかすると少女の母親は”妙子”なのかもしれない。しかし、本当は自分の思い違いなのかもしれないと思い悩むのだった。 そんな小金井の姿を見た舞はエミのマジックショウに少女と母親を招待し、その中であの夏の一日を再現してみせるのだった。 その中で幼い日の記憶に浸る小金井と少女の母親。そう、やはり彼女は”妙子”なのであった。 | ![]() 鳴らなくなった鈴 ![]() 甦る幼い日の記憶 |
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そして、いつの間にか鈴にあの音色が戻ってきていた…。 〜ちょっと一言二言〜 「エミ」としては珍しくメロドラマな雰囲気のある作品ですが、それでも派手な装飾があるわけではなく、しんみりとした 味わいのある話に仕上がっているのは「エミ」ならでは、とでも言ったところでしょうか。単純にストーリーテリングの上手さ だけで判断するならば、全38話の中で一番の内容なのではないかと思われます。 第36話 「北風にひとりぼっち」 第37話 「ためらいの季節」 第38話 「さよなら夢色マジシャン」 〜あらすじ〜 二月。バレンタインデー。その日、小金井はマジカラットの面々にある企画を話していました。マジック界の振興のため、若手 マジシャンを対象にしたマジックの祭典、エミリー賞を開催することが決定したのです。 むろん小金井はエミのことが念頭にあったわけですが、その話を聞いたヤング・マジカラットのメンバーも参加を決め、その日から 彼らの猛特訓が始まるのでした。 そして始まったエミリー賞。ヤング・マジカラットの3人は練習の成果を発揮し、見事に審査員特別賞の栄誉を受けます。 一方、エミは当然のように大賞を獲得します。でも、そのために自分は何かをしたのか。魔法の力によって手に入れた賞に、 エミ(=舞)は何の感慨も抱けないのでした…。 エミリー賞以来、舞は悶々とした日々を過ごしていました。 そんなある日、国分寺が伝説のマジシャン、エミリー・ハウエルの姿を納めたフィルムを手にマジカラットへやってきました。 すっと憧れの存在であったエミリー、その姿を見れば | |
| 何かきっかけがつかめるかもしれないと舞は食い入るように映像を見つめます。しかし、そこに映し出されたのは舞の
予想だにしなかった事実でした。 希代の天才マジシャン、エミリー・ハウエルも幼い頃はマジックの下手な少女にすぎなかった。それでも、彼女は血の滲むような 努力によって一流の技を身につけていったのでした。最初から天才の人間などいはしない。それは、あのエミリーですら例外では なかったのです。 その日から、舞は真剣にマジックに取り組もうと決意します。しかし、今の舞には初歩中の初歩であるボールマジックですら 満足に行うことができなかったのです。 イラついた舞はエミに変身してボールマジックに挑みます。当然のようにマジックは成功しますが、その表情は曇ったままでした。 彼女は呟きます。「舞でやる方が面白い」と。 | ![]() エミリー・ハウエル ![]() 舞の方が面白い… |
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何日も何日も努力を続けた末、ついに舞はボールマジックを成功させるのでした。大はしゃぎした舞は、何年かかるか分からないけど、
このまま行けばエミリーに追いつけるかもしれないと夢想するのでした。 しかし、その思いは同時にあることも意味していました。”エミにならなくても”努力すればエミリーに追いつけるのかもしれない。 そのことに気付いた舞は、トポに魔法を返そうと考えるのでした。 マジカルエミのエミリー賞受賞記念公演、それを舞はエミとしての最後の舞台と決めました。その前夜、トポは舞に、魔法は返さ なくても好きなときにだけ使えばすむことじゃないのかと言います。ところが、その誘いを舞はキッパリと断るのでした。それを 聞いたトポは | |
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哀しそうでもあり、しかしまた力強い舞の言葉に喜んでいるようでもありました。 二月二十八日。小金井と将に意味ありげな別れの言葉を告げた後、エミは最後のマジックショウに向かいます。そして、彼女は 自らのマジックによって人々の前から消えてしまうのでした。 ちょうどその頃、エミの控え室からもトポの姿が消えていました。舞に何の別れの言葉も残さずに…。 | ![]() エミのラストショウ |
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〜ちょっと一言二言〜 ということで「エミ」の最終3話です。最初の項でも書きましたが、努力せずに手に入れた結果などは何の意味も無いと 魔法を完全否定するストーリーは、明らかに魔女っ子アニメとしては反則技です。ですが、それに至るまでの舞の心境の 変化をを3話にわたって執拗に追いかけているおかげで、むしろ当然の帰結として受け取ることができるのではないかと 思われます(映像的には、中森家の庭に咲いたスミレがポイント)。 といいますか、あれこれ書いても「エミ」の場合は意味無いような気がします。とにかく見てみること。はっきり言って、 この3話は泣けますんで。 〜「魔法のスター マジカルエミ」 の重箱の隅〜 長くなってしまいましたが、「エミ」のストーリー紹介は以上となります。次は「エミ」の重箱の隅つつきとして、 「エミ」の気になる部分について少しだけスペースを割いて書いてみようと思います。 〜変身バンクシーン〜 「エミ」の変身バンクシーンは、TPOにあわせて(?)数種類のものが用意されています。基本となるのは普段服のもので、 第20話までは夏服、第23話以降は冬服となります。この両者の違いは、袖の長さとソックスの長さ(冬服の方が少しだけ長い)、 そして冬服ではソックスにボンボンが二つくっついています。 それとは別に、第1話と第21話のみで披露された特殊バージョンとでも言うべき変身シーンも存在しています。前者では マジカラットのコスチュームで変身、後者ではファンの間で伝説となっているブルマ姿での変身が登場しています。 〜電柱のない風景〜 「エミ」の舞台となる”こてまり台”は明らかに日本の街でありますが、家屋などのデザインには西洋風のものが 取り入れられています。これはどうやら、スタッフが”こてまり台”に無国籍な雰囲気を求めた結果に生まれたもの ということのようです。 そして画面をよくよく見てみると…そう、電柱が一つも描かれていないのです。「エミ」を見て街の描写に何か 違和感を覚えたという人は、おそらくこれが原因ではないでしょうか? 〜モモンガのぬいぐるみ〜 「エミ」における最大の疑問点。それは、なぜ誰もトポを怪しまないのということでしょう。 「マミ」のネガ&ポジ、「ペルシャ」のシンバは、まだ猫の変種としてごまかせるかもしれません。ところが それらと違い、トポはモモンガの”ぬいぐるみ”なのです。なぜ、ぬいぐるみが動いても驚かないのか? で、理由ですが…そんなもんありません。おしまい。 以上で「エミ」の内容紹介を終了させていただきます。次項は長々と「エミ」のスタッフ紹介を 記述しているだけですので、興味のない方はご注意くださいませ。 | |