キューティーハニー
(1973年10月13日〜1974年3月30日・全25話 / TV放送)

〜「キューティーハニー」の重箱の隅〜
 さて、前項までで「ハニー」の内容に関するご紹介は一通り終了しました。今回もまた 「ハニー」のど〜でもいい部分をほじくりり返して、ラストを締めくくりたいと思います。



〜ハニーブーメランの謎〜
 前々項のハニー戦力紹介の欄でも書きましたが、ハニーの武器であるハニーブーメランには、どうもバージョン違いが あるようなのです(ここでは色指定の違いというものは除きます)。
 通常、ハニーブーメランはハニーの左の二の腕あたりに飾りとしてついており、発射されるとハートの尖った部分を 相手に向けて飛んで行きます(前々項の画像を参照ください)。ところが、第10話「霧にむせぶ幻の城」には、これとは 全く違う形をしたハニーブーメランが登場しているのです。
 あれこれ書く前に、まずは以下の画像を見ていただきましょう。


 上図左のものは、物語中盤でフラッシュハニーが放ったハニーブーメランです。まずハートの向きからして逆であり、 しかも突起が付いているなど、通常のものと外見が大きく異なっています。
 次に上図中と右は、物語終盤で危機に陥ったキューティーハニーがハニーブーメランを放つシーンのものです。 まず注目したいのは、ハニーブーメランが右腕についているということでしょう。全25話の中で、右腕にブーメランが ついているというのは、おそらくこのシーンだけだと思われます。そしてもう一つ注意すべきは、上図左のものと同様、 ハートの向きが逆で突起がついているのです。

 おそらくはこの回を担当した作画監督・白士武氏の勘違いから生まれたものなのでしょうが、強引に解釈するならば ハニーブーメランも空中元素固定装置の産物であり、それゆえ右腕だろうが足首だろうがどこにでも生み出すことが出来るし、 形も思いのままということなのかもしれません。




〜空中元素固定装置〜
 「ハニー」における最大のガジェットといえば、やはり空中元素固定装置でしょう。ハニーフラッシュが可能なのも、パンサー クローがハニーを付けねらうのも装置があるからということで、作品の陰の主役といっても過言ではないでしょう。
 ところでこの空中元素固定装置、いったいハニーの体内のどこにあるのかということは意外と知られていないのではない でしょうか。これに関しては、第25話が謎を解く手がかりとなります。

   

 上図はシスター・ジルによって体内を調べられたシーンのもので、これによるとどうやら空中元素固定装置はハニーの 巨乳の下にあるものと思われます。となりますと、もしかするとハニーが変身する際に両手で胸を隠すというのは、あれは 単に羞恥心からきた行動ではなく、無防備になる空中元素固定装置を守るためという意図からきているのかもしれません。
 なお、拡大図では心臓音のようなものに合わせて装置が脈打っておりましたが、機械がそのような動きをするというのは 妙な話でして、これに関しては今後の研究が待たれます。




〜「キューティーハニー」と「あばしり一家」〜
 手塚作品や松本作品などでもそうですが、永井豪氏の作品でもまた、他作品のキャラクターが出張してくるということが 多々あります。作者の手を離れているはずのアニメ版「ハニー」でも例外ではなく、例えば聖チャペル学園のアルフォンヌ 先生とポチ校長は「キッカイくん」あたりから登場しているファンにはお馴染みキャラクターです(なぜか本作では女に 性転換していますが…)。
 中でも目を引くのが、「あばしり一家」からの参戦組でしょう。ファンの方には説明するまでも無いことですが、 早見団兵衛は「あばしり」の悪魔尻駄ヱ門ですし、順平は吉三です。パラダイス学園編からは、直次郎、五右ヱ門まで 参加しており、キューティーハニーを菊の助とみれば一家勢ぞろいということになります。
 こうなったのは本作の企画を担当した勝田稔男氏が「あばしり一家」のファンだったからだそうで、氏がスタッフに 出演させるよう働きかけた結果だとか。

 ちなみに、団兵衛と順平はこの後も「UFOロボ グレンダイザー」に参加していますので、興味のある方はこちらも チェックしてみてはいかがでしょうか?




〜主題歌あれこれ〜
 「ハニー」といえば、主題歌も忘れてはならない…といいますか、忘れられぬ存在。
 作曲はアニメソングの大家こと渡辺岳夫氏、そして歌うはこれまたアニメソング界を代表する前川陽子氏。当時、前川氏は 大学の学業に専念するために音楽を離れていたそうで、復帰第1作目が本作だったというのは何やら因縁めいているようにも感じます。 このコンビは次に「魔女っ子メグちゃん」の主題歌も生み出しており、これも「ハニー」と同様に前川氏のパンチの効いた歌唱が 見事な名曲でした。
 ご存じない方のために紹介しておくと、前川氏は初代「ひょっこりひょうたん島」の主題歌でデビューされた人物。 「かっぱえびせん」等のCM 曲を含めると、おそらく1000曲近く歌っているのではないかと言われていますが、残念なことに 氏の全曲集といったものは発売されていない模様です。
 ちなみに「ひょっこり〜」を歌ったとき、なんと氏は12歳! それを知って改めて聴きなおしてみたのですが、これが12歳の 歌声とは…恐ろしい限りです(筆者は、近年の某人気アイドルグループによるリメイク版には反吐が出る思いでおりますゆえ)。

 さて一方、作詞を担当したクロードQとは、いかなる人物か?
 この珍妙な名前の作詞家、「スーパー魔女っ子大戦」によれば広告代理店である大阪電通の社員の方なのだそうです。 調べてみると「かっぱえびせん」のCM 曲を作詞したのが電通名義だったのですが、なにか関連でもあるのでしょうか。
 それはともかく、本曲を聴いていると、一部で日本語になっていない歌詞に氏の炸裂しまくったセンスが感じられます。 特に”だってなんだか、だってだってなんだもん”の部分などは、何が言いたいのか今もって分かりません。ですが、 歌ってみると、聴いてみると、これが不思議と心地よい。恐るべし、クロードQ! (注:実際には、相当の修正を受けたそうです。あの有名な”変わるわよン”は渡辺岳夫氏がねじ込んだそうですし)

 余談になりますが、実は「ハニー」の主題歌を最初に歌う予定だったのは、あの山本リンダ氏だったとか。考えてみれば 山本氏もパンチのある歌声ですので、意外と近い雰囲気の作品になったのではないかと思われますが…はてさて。



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