魔法のプリンセス ミンキーモモ (第2期目)
(1982年3月18日〜1983年5月26日・全63話 / TV放送)

〜SOMEDAY SOMETIME〜
 前項までで第1部「モモ」の紹介は終了。ここからは第49話〜第63話にわたる第2部の話に 移りたいと思います。
 本来なら46話で打ち切られる予定だった「モモ」は、しかしながら2回の総集編を挟んで再びファンの前に姿を現すことに なった…という事の顛末に関しては、第1部のところで書いたとおりです。
 第1部の「モモ」は、人々に夢を与え続けていたモモが第43話「いつか王子さま」で自分の力の限界を露呈し(人の夢は与える ものではなく、自らの手で勝ち取るものとして描かれています)、転生したモモが今度は自分の夢を手につかもうとする…という まとめ方となっていました。つまり、夢を持ち続けること、夢を達成することの難しさを描いた作品だったと評されて いるようです(「魔女っ子倶楽部」参照)。

 そんな第1部の後を受けて放送された第2部。転生した赤ちゃんモモが何をしでかすのかと思いきや…。
 お馴染みフェナリナーサ宮殿の王冠に王様が宝石をはめ込むと、モニタに映し出された画面には、なぜかのモモの姿が。 こうして、(服装が多少異なっているとはいえ)元のままのモモが活躍する話が展開されることになったのです。





 さて、この第2部の展開を大まかに書きますと、何らかの事件が発生し、それを大人になったモモが解決するという、基本的には 第1部と変わらない内容の物語となっています。とはいえ、むろんいくつかの変更点が存在するわけでして、その相違点をまとめると 以下のようになります。

 (1) モモの服装、ステッキが一新されている
 (2) ハッピーティアを出現させるという目的がなくなっている
 (3) モモの活躍は、宮殿のモニタを通して見ているという設定になっている
 (4) お供にカジラという竜のような生物が加わった

 この中では(3)の設定が、実は後々になって大きな伏線となってくるので留意しておきたいところです。これに関しては、 また後ほど説明します。
 ちなみに、最後のカジラの登場はスポンサーの指示によるものだったそうです。実際、「Dr.スランプ」の玩具としてヒット したガッちゃん棒の同系商品であるカジラ棒や、カジカジカジラなどといった商品が発売されました。




〜「魔法のプリンセス ミンキーモモ」(第2期目) あらすじ〜
 それでは、ここからは第2期目「モモ」のストーリーを、第63話「さよならはいわないで 最終話」を中心に駆け足で紹介 していこうと思います。完全にネタバレになっていますので、ご覧になるときは気をつけてください。


〜ストーリーダイジェスト〜
 ある日、フェナリナーサの王様は池の中から不思議な宝石を拾いました。その宝石を王冠にはめ込むと、驚くことに 王の間に飾ってあるモニターに元気に動き回るモモ、赤ん坊ではなく12歳のモモの姿が映し出されたではありませんか。 懐かしいあの頃のモモが…いえ、正確には少しばかり服装の違うモモが、元気に生活していました。

 さて、こうしてなぜか復活したモモは新たに1匹のお供”カジラ”を加え、魔法で大人に変身して様々な事件を解決して いきます。しかし不思議なことに、事件を解決するモモの前に幾度となく謎の黒い雲が出現していたのでした。
 この黒い雲の正体は”悪夢”でした。パパを、ママを、そしてモモの友達を次々と石の柱に変えてしまった”悪夢”、 その目的はなんとモモ自身だったのです。夢を捨て、諦めを知ることによって人は大人になれる。だからモモの存在は、 この地球に必要がないのだと”悪夢”はモモに詰め寄ります。
 必死に反論するモモに対し、”悪夢”は現実の姿を見せ付けるのでした。モモによって解決されたと思った事件は、 本当は何も解決していなかった。モモによって夢を与えられた人々は、それゆえ世間から孤立し、自分の中へと閉じこもる 結果となった。人は夢や希望だけでは生きていけない。モモが夢や希望を与えなければ、彼らは不幸にならずにすんだのだ、 と”悪夢”は語るのでした。
 自分の行ってきたことは、ただの自己満足だったのか。現実を知ったモモは、その場に崩れ落ちます。そんなモモの前に カジラが出現し、彼女に語りかけるのでした。
 人は夢を捨て去ったわけではない。なぜなら、自分がその証拠だから。
 かつてモモが交通事故で亡くなったとき、その訃報を聞いて人々が流した涙によって生まれた存在、それこそがカジラだった のです。その言葉に励まされたモモは、お供の4匹と共に”悪夢”に立ち向かい、ついにこれを撃破するのでした。

 全てが終わったとき、モモは寝息をたててシーツに包まっている赤ん坊へと姿を変えました。そう、全ては赤ん坊である モモの夢の中の出来事だったのでした。彼女が大人になる日、彼女の夢はかなうのでしょうか。”悪夢”に打ち勝ったモモ であれば、それは可能なのかもしれません…。


 第1期目のラストに続いて、これまた恐ろしくシビアな展開で幕を閉じる第2期目。そのサディスティックなまでに主人公の 存在意義を問うていく流れは、「ザンボット3」を彷彿とさせるものがあります。
 結末からも分かるとおり、結局、第2期目は第1期目のラストである第46話へ戻ってくるという展開となっていたわけです。 それゆえ、どうにも付け足しという印象が拭えないのですが、それでもカジラ出生の秘密などには驚かされます(インタビュー での首藤剛志氏の発言を見ると、カジラの設定は最初から決められていたわけではないようです)。

 ところで、先ほどモモの活躍はフェナリナーサ宮殿のモニタを通して見ていると書きましたが、それは全てはモモの夢の 中での出来事だったからという理由からきています。そして実は、王様の持ってきた宝石は赤ん坊モモの流した涙の結晶という 設定になっているのです。
 少し話がそれますが、王冠にはめ込まれた宝石は光ディスク(おそらくレーザーディスク)に変形して、そこから 読み取ったデータがモニタに映し出されるという演出になっていました。となると、第2期目におけるモモの活躍は架空のもの という伏線が最初の段階から張られていたということになります。なんとも恐るべし。




 以上であらすじの紹介は終わりです。
 次項では、第2期目「モモ」の細かい部分について触れていこうと思います。



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