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怪しい商品

歯科保健商品の誇大広告

 いろいろと怪しげな歯の保健用品が出回っています.電子(イオン)歯ブラシ,アパタイト歯磨き剤,プロポリス歯磨き剤、むし歯予防ガムなどいろいろとあります.歯磨き剤そのものにいろんな種類があるのはいいのですが,そのコマーシャルと中味が一致しないことに大きな問題があります.誇大広告は多いのですが、さらに詐欺に近いコマーシャルさえ見られます。

 例えば,「歯が白くなる」、「口臭がなくなる」、「歯槽膿漏が治る」などというものが多いのですが、いかにも,その歯磨き剤で口臭がなくなったり,歯槽膿漏が治ったかのような体験談を載せたり,うっとりするようなキスシーンを見せて、見る人の誤解を期待するコマーシャルがあふれていることです.

 こんなことが許されるのは、歯の病気で死ぬことがないからでしょう.歯の病気が致命的なものならば,こんなにいろいろと怪しげな商品が堂々と販売されることはありません.例えば,ガン予防に効果あるなどという商品は簡単には認可されません.そんなものを販売したら犯罪になってしまいます.

 その点,歯科用品はむし歯予防,歯槽膿漏予防,歯を白くする,口臭を防ぐなどと,言いたい放題の野放し状態に見えます.どれが本当に効くのかわかりません.いずれも眉唾ものと考えておいたほうが無難です。歯磨き剤で、歯が白くなったり、歯槽膿漏が治ったり、ガムを噛んでむし歯が治るならば、世の中に歯医者なんか要りません。

どうして,こんなことになっているのか

 その原因は,歯の保健商品が医薬品(薬)ではなくて,「医薬部外品」,「化粧品」という区分の商品になっていることによります。薬には厳しい制限があるのですが,薬ではない保健用品( 医薬部外品、化粧品 )には,曖昧な制限しかないということです.法的には次のような言葉の使用が許可されています.どうして、こんなことを許したのか理解できませんが・・・

1)化粧品としては、次のような表現をしても良いのだそうです。その証拠や証明などは不要です。

 むし歯を防ぐ
 歯垢を除去する
 歯石の沈着を防ぐ
 口臭を防ぐ
 歯を白くする
 歯のヤニを取る
 口中を浄化する

 一時期、テレビで「歯を白くする」と派手なコマーシャルを流した****というアパタイト歯磨剤は、当初はこの手のものでした。その後、白くすることとは関係のない薬品を入れて医薬部外品の認定をうけたようです。

2)医薬部外品としては、次のような表現をしても良いということです。

 むし歯を防ぐ,あるいはむし歯の発生および進行の防止
 歯肉炎の予防
 歯槽膿漏の予防
 歯石の沈着を防ぐ
 口臭の防止
 歯を白くする
 たばこのヤニの除去
 口中を浄化する
 口中を爽快にする
 
 これらは治療を目的とした「医薬品(薬)」ではないということ,つまり確実な効果ではなく、「こういうことが期待できるだろう」という程度のものということで許可されているものでしょう
 問題は,このような曖昧な表現を悪徳業者が活用していることです.テレビ画面には、効果の少ない怪しい商品が,法律違反すれすれの誇大なコマーシャルとなって流されています。そんなコマーシャルをそのまま信じてはいけません。街の歯医者さんが何をしているのか(歯科医師の仕事)を考えれば、コマーシャルの異常さがわかるはずです。コマーシャルの効果が期待できれば、世の中に歯医者なんか要りません。もう一度繰り返します、コマーシャルにだまされてはいけません。歯科保健用品に限らず、そんなうまい話はないのです。

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