| リカルデントガム |
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リカルデントは「カゼインホスホペプチドと、非結晶性リン酸カルシウムとの複合体である」という小難しい説明がされています。要は、こういう物質にむし歯予防効果があるということです。一応、その資料によれば、リカルデントには次のような働きがあるということです。
1)歯が溶けるのを防ぐ(脱灰抑制作用)
口の中のカルシウム,リンを多くして,むし歯によって歯を溶けにくくさせる.
2)溶けた歯を回復させる(再石灰化作用)
フッ素と一緒になって,溶けかかった歯を修復することができる。ただし、孔が開いてしまったようなむし歯が治るというようなものではありません。
こういう効果をうたい文句にしていますが、キシリトールと同様に、一部の業者、一部の学者が、そのように訴えて販売しているというのが実状で、とくに、その「実用的効果」が科学的かつ世界的に広く受け入れられているというものではありません。まだ確かな評価が十分に定まっているとはとても言えるようなものではありません。むし歯予防効果ということで、科学的、世界的に確かな評価を得ているのは、現時点では、フッ化物以外にありません。
リカルデントも、キシリトールも、あたかも「むし歯の特効薬」であるかのように販売されているのは、日本だけの異常現象でしょう。やぶにらみ的評価をすれば、商売上手な業者がキシリトールガムで莫大な利益を上げたのをみて、柳の下の二匹目のドジョウを狙って、リカルデントガムを売り出したように見えます。数年前、リカルデントの新聞の全面広告が見られましたが、科学よりも業者主導が見え見えのコマーシャルという感じのものでした。こういう業者主導傾向が日本の歯科保健の特徴の一つかもしれません。
このような「うさん臭い」状況を示す典型的現象が起こっています。リカルデント業者とキシリトール業者が互いに誹謗しあって裁判沙汰になっているのです。日本の歯科界は、いつも学会主導ではなく業者主導です。アメリカなど諸外国との大きな違いです。 ガムという形の狭い用途、実用的効果という点での不十分な科学的評価などを考えれば、業者の言うことをそのまま信じて、過剰な効果を期待できるようなものではありません。砂糖入りのガムを噛むよりはましという程度に考えておくのが無難なところでしょう。
わかりやすく言えば、むし歯を予防しようと思ったら、リカルデントガムやキシリトールガムを買ってくる前に、安物のフッ化物入りの歯磨き剤を買ってきて歯磨きをすることが、まずやるべきことです。その後で、ガムを噛むとすれば、これらのガムを選べば、それなりのむし歯予防効果も期待できるだろうということになります。少なくとも、現時点では、この程度に考えておくのが適当という商品です。
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