昨年購入したディスクの中で、良かったものを10枚まとめてみました。これはもう、
いまさら誰が見てんねん的な、かなーり期限切れの企画ですが、まーいちおう。
去年1年も、やはり全般的にピアノ音楽ばかり聴いておりました。

ジャケットをクリックすると、アマゾンHMVタワレコの当該ページに飛びます。
価格などのチェックに。






L'Art d'Economou, vol.1 エコノムの芸術 vol.1 ★★★★★

ピアノ:ニコラス・エコノム(Nicolas Economou)
録音:1980-1989年 SUONI E COLORI

1.リスト/ソナタ ロ短調
2.リスト/2つの演奏会用練習曲2番「小人の踊り」
3.リスト/メフィスト・ワルツ第1番
4.シューマン/蝶々
5.シューマン/アラベスク

とにかくメフィストワルツが激烈。メフィストワルツを弾けるピアニストなんてなんぼでもいるが、彼ほど熱く、技巧面においても完璧に弾きこなせるピアニストはほぼ皆無だと思う。ほんとに、ここぞというときにはキレまくっており、マグマが噴出するような、はたまた絶壁に砕け散る波濤のような、嵐の如き凄絶な演奏です。ぼくは今までピアノ曲をいろいろと聴いてきたけれども、独奏曲でこれほどまでに燃えたぎるような演奏は聴いたことがなかった。とにかくやけくそにかっこいい。血が沸騰しそうです。
他もかなり秀演なんだが、メフィストワルツが強烈過ぎるので、そればっかり聴いています(^^)




黛敏郎/涅槃交響曲 黛敏郎/涅槃交響曲 ★★★★★

指揮:岩城宏之
東京都交響楽団・東京混声合唱団
録音:1995年 DENON

1-6.「涅槃」交響曲 37:34
7-16.奈良法相宗薬師寺 聲明「薬師悔過」(やくしけか) 37:27

やっぱこれも挙げとかんといかん。最初こそ引いたけど、今では好きな交響曲のトップ3に入る。全編を通して暗黒世界が広がっているので、慣れるまでに多少の時間がかかるかもしれないが、この独創的な宗教的世界観、音楽的内容の濃さは、マグマが好きな人にはぜひ聴いてもらいたい。
黛音楽は、本作のあとに「曼荼羅交響曲/舞楽」のディスクも聴いたが、こちらもおすすめ度が高い(こちらのほうが聴きやすいかな?)。でもまー、ともに1000円なので一度聴いてみるのも悪くないでしょう。




マグマ/コンタルコス・アンテリア MAGMA/K.A(コンタルコス・アンテリア) ★★★★★
(04年 A34  France)

1.K.A 1 11:12
2.K.A 2 15:53
3.K.A 3 21:44

試聴 : Seventh Records

マグマの「K.A」は、ぼくはしばらく出たことすら全く知らなくて、ずいぶん後になって聴いたんだが、これがまたひっさしぶりの傑作だった。まー、最初の頃こそけっこう聴いたもんだが、しかしあえて苦言を言うと、今にして思えば、昔の楽曲に使っていたフレーズをいいとこだけ寄せ集めて作った作品だけに、もうひとつ全体的なまとまりに欠けるというか、詰めが甘いというような気がする。魅力的なフレーズが多いだけに、もうちょっと全体としての音楽的な完成度が高かったらなお良かったんだけど。でもまー、そうは言っても、このアルバムが好きであることには変わりないんだけれど。




カーゾン/シューベルト集 シューベルト/ピアノソナタ第17番、楽興の時ほか ★★★★

ピアノ:カーゾン(Clifford Curzon)
録音:64・71年 Decca

1-4.シューベルト/ピアノソナタ第17番
5-6.「即興曲集」(op.90)より第3番、4番
7-12.「楽興の時」より第1-6番

シューベルトの音楽は暗くてじめじめ鬱々しているといった先入観があって、ずっと食わず嫌いをしていたんだけど、カーゾンによる本作がその苦手意識を払拭してくれた。もともと、某作家の某小説に出てきたソナタの17番を聴きたくて買ったんだけど、本盤はあんまり好きではなかった即興曲も素晴らしかったし、「楽興の時」も、詩情に溢れた優しく真摯な演奏には、しみじみとした趣があって、ぼくのシューベルトへの偏見はどこかに消えてしまった。1000円かそこらで買ったCDにしては満足感が高かった。
そういえば、グルダのシューベルト集もカーゾンに負けず劣らず秀演だったな。とくにグルダ作の「ゴロウィンの森」が・・・。




ラベック姉妹/ストラヴィンスキー、ガーシュウィン、ブラームス ラベック姉妹ピアノ連弾作品集 ★★★★

ピアノ:ラベック姉妹(Katia&Marielle Labeque)
録音:1980-82年 Philips

1-3.ストラヴィンスキー/「ペトルーシュカ」からの3楽章(バビン編)
4.ガーシュウィン/ラプソディ・イン・ブルー
5-15.ブラームス/ハンガリー舞曲集より第1,2,3,4,5,6,7,10,12,13,17番

ぼくの最も好きなピアノ独奏曲である「『ペトルーシュカ』からの3楽章」を目当てに購入。この曲、本来は独奏曲なのだが、それを2台のピアノのために編曲したものがこれ。意外とけっこう珍しいと思う。
1、2楽章はもひとつ特徴がなく、独奏版との違いも殆どない。しかし、3楽章がすごく良い出来。編曲面も非常にゴージャスで面白く、演奏技術的にも安心して聴いていられる。3楽章に限って言うと、オリジナルの独奏版よりも好きだなあ。
ほかのガーシュウィン(オケなし2p版)とブラームスは秀演だがどうでもよかったりする(^^;




ベロフ/まなざし メシアン/みどり児イエスに注ぐ二十のまなざし ★★★★

ピアノ:ベロフ(Michel Beroff)
録音:1969年 EMI 2枚組み

CD1:1-8.メシアン/前奏曲集
    9-16.みどり児イエスに注ぐ二十のまなざし(1-8)
CD2:1-12.みどり児イエスに注ぐ二十のまなざし(9-20)

前に紹介したババヤンが弾く11番がとても魅力的だったので、全曲聴いてみたくて買った。
「まなざし」は、メシアンの代表的なピアノ作品の一つで、信仰やら宗教やらがテーマになってる作品らしいが、宗教にまったく無関心のぼくでも十分楽しめる神秘的な音楽だ。まー現代音楽だから、たしかにエキセントリックでとっつきにくい部分も多分にあるし、2枚組みで2時間近くに亘るので、聴き通すのはけっこう大変だけど、むしろそのほうが聴く楽しみがあるというものだ。BGMとしても意外と聴けるし。
それにしても、メシアンはわけわからんなりに不思議な魅力がある。この魅力を言葉で表すことはできないが、ジェントル・ジャイアントみたいに、最初はとっつきにくくても、聴いてるうちに、その独特な語法に意外とハマってしまうタイプの作曲家だ。キーワードは、神秘、宗教、官能。宗教と官能というのは矛盾しているようだが、そこがまたおもしろかったりする。
で、肝心の演奏だが、メシアンの有名サイトにもあるように、若きベロフの演奏は、技巧的には最高レベルなので、速い曲など一種の爽快感があるものの、もうひとつ霊感に欠けるところがある。次はロリオの演奏で聴きたいなあ。




The Young Ivo Pogorelic The Young Ivo Pogorelic ★★★★★

ピアノ:ポゴレリチ(Ivo Pogorelich)
録音:1977年 Croatia Records

1.ドビュッシー/前奏曲集第2巻より第5番
2-5.プロコフィエフ/ピアノソナタ第6番
6.ケレメン/主題と変奏

プロコの6番が聴きたくて購入。これはポゴレリチ19歳のときの録音で、後にDG盤に収録した演奏とどのように解釈が違ってるんだろうかというのにすごく興味があった。まず、解釈がポゴレリチにしてはオーソドックスで、たとえば1楽章の最初とか、終楽章のフィニッシュなんかは従来どおりというか、一般的なプロコの解釈のようである。また、DG盤と違って、打楽器的な打鍵で演奏するのも、一般的なプロコといえるだろう。また、さすがに若いだけあって、本盤のほうが打鍵に勢いがあるが、その分、(ほとんど気にならないが)ミスタッチらしきものもあり、DG盤のほうがどっしりとしていて演奏に余裕があった。
しかしまー、オーソドックス寄りの解釈といえども、そこはポゴレリチ、耳に馴染んだこの曲も、新しい驚きと発見をもって、他の奏者より遥かに聴かせてくれた。ひさびさに終始わくわくしっぱなしの演奏だった。
ちなみに、最後のケレメンは1942年生まれのクロアチアの作曲家だそうな。ポゴと同郷ですな。最初はバロック音楽かと思ったけど、中盤はなかなか盛り上がって、けっこう聴きやすくて楽しかった。




グリーグ:ピアノ作品集 グリーグ:ピアノ作品集 ★★★★

ピアノ:アンスネス(Leif Ove Andsnes)
指揮:キタエンコ(Dmitri Kitayenko)/ベルゲン・フィルハーモニック交響楽団
録音:1990、1992年 Virgin 2枚組み

CD1:1-3.ピアノ協奏曲/4-7.ピアノソナタ/8-10.「詩的な音の絵」より4,5,6/11-12.「4つのアルバムの綴り」より1,4/13.Agitato(1865)
CD2:1-6.抒情小曲集第3集0p.43/7-12.抒情小曲集第5集0p.54/
13-18.抒情小曲集第8集0p.65

グリーグというと、超有名なのに全然聴いたことがなかった。なんかいい盤はなかろうかと探していると、こちらもまだ未聴の有名ピアニスト、アンスネスがグリーグの有名どころをまとめた廉価盤を出していたので迷わず購入。
グリーグはピアノ協奏曲が特に有名だが、個人的にはそんなに面白いとも思えず、あんま聴いていない。それよりも、2枚目の「抒情小曲集」が美しくて素晴らしい。アンスネスの演奏も、冬の澄み切った朝の空気、みたいな非常に美しく清澄なタッチですごく聴かせる。まあもっぱら睡眠導入剤として活用しているのであるが(^^;
うーん、グリーグというよりも、アンスネスがいいなあ。。




ミケランジェリ10枚組 ミケランジェリ10枚組 ★★★★

ピアノ:ミケランジェリ(Arturo Benedetti Michelangeli)
録音:1941-90年 Documents 10枚組

CD1:モーツァルト/CD2:ショパン/CD3:シューマン/
CD4:ベートーヴェン/CD5:ブラームス/CD6:ドビュッシー/
CD7:バッハ、スカルラッティ、ガルッピ/CD8:ショパン/
CD9:シューマン、リスト、ベートーヴェン/
CD10:シューマン、グリーグ、フランク

10枚組なのに1500円弱で売られている、クラシックの廉価化もここまできたかと思わせられるBOX。ぼくが今まで買ったCDの中ではダントツに一番安い。しかし、演奏はもちろんのこと、それなりに音質もよく、意外と期待以上のものだった。個人的には好みの曲が少ないものの、まあミケランジェリを聴くという目的で買ったから別にいいのだ。
*ジャケットをクリックするとHMVで曲目詳細が見れます。




ザンデルリンク16枚組み ザンデルリンク16枚組み ★★★★

指揮:ザンデルリンク(Kurt Sanderling)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、ベルリン交響楽団
録音:1960-83年 Berlin Classics 16枚組み

CD1:ボロディン;交響曲第2番、中央アジアの広原にて、チャイコフスキー;ロメオとジュリエット/CD2:ブルックナー;交響曲第3番/CD3:フランク;交響曲、マーラー;さすらう若者の歌/CD4-7:マーラー;大地の歌、交響曲第9,10番/CD8-13:ショスタコーヴィチ;交響曲第1,5,6,8,10,15番/CD14-16:シベリウス;交響曲第1-7番、エン・サガ、フィンラディア、夜の騎行と日の出

ピアノ音楽ばかり聴いているのでオーケストラ曲には疎いんだが、安さに釣られて購入。HMVでなんと4700円だった。1枚当たり300円を切っています。こちらもかなり驚異的な価格。しかしHMVよりもタワレコのほうがさらに若干安いんだよね。くそう。
ザンデルリンクといえば、誰もが知っている大御所指揮者だが、聴くのは初めてだった。というか、マーラーもシベリウスも初めてなので、指揮者のすごさも分からなければ、音楽の素晴らしさもまだあんまり分かってない。ただ、ぼくが知ってるショスタコの5番と8番に限って言うと、あんま感心しませんでした。
全体的な印象としては、これといって目を引くことはしないのだが、地味ながらも実はけっこう丁寧に振ってるのだろうなあという印象。
ともあれまー、シベリウスの交響曲が全部入ってるし、値段のことも考えると、なかなかいいBOXなんではないだろうか。
*ジャケットをクリックするとHMVで曲目詳細が見れます。




一昨年と同じく、去年もせっせとディスク家計簿をつけていた。集計してみると、去年CDに費やしたお金は、トータル14万9102円だった。内訳は、複数枚組のボックスセットも1アイテムと数えたアイテム数が110アイテムで、その実数が222枚。2日弱で1枚買ってる計算になる。エクセルでやると、こういう数字も瞬時に出てくるからベンリですな。
それにしても、こんなもん、はっきり言って、ほとんど聴けてません(^^; まあ、全部1回は聴いたけど、それっきりになってしまっているディスクがけっこう多い。我ながら、これはいかんなあと思いつつも、クラシック安いし、気づいたら廃盤ということもままあるので、買える時に買っとかねばという思いが常にあり、聴く見通しもなくどんどこ買ってしまった。しかし、その割には15万いってないとは。まあ、廉価化の著しいBOXセットをけっこう買ったことが大きな要因になってるんだろうが、それにしても、つくづく安上がりな趣味だな(^^;
ちなみに、去年買ったクラシック以外のCDは、
マグマ/K.A
Hatfield and the North/1st
Offering/A Fiieh
の3枚だけという、自分でもびっくりするくらい少なく、偏った結果だった。

トータル 14万9102円
アイテム数 110点
実数 222枚
一枚平均 672円


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