平成9年度 関市PTA研究大会 トップページに戻る
生涯学習時代における家庭教育のあり方
旭ヶ丘小学校PTA
本校は、平成4年に関市の生涯学習研究校の指定を受けた。PTAでは、これを受け、今まで行ってきた事業を体系的に整理し次の6つに分類し、事業の目的を明確化し生涯学習を志向した事業として活動を展開してきた。
生涯学習を志向した活動
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本校PTAの特色の一つに、数多い事業の展開があげられるが事業を行う側としては、なぜPTAでこの事業 を行うのかを明確に して、「昨年も行ったから今年も実施する。」というようなことにならないよう気を付けている。また、昨年の女性会長の就任を機会に、PTA活動に 母親らしさ が取り入れられた。さらに家庭教育に対する取り組みも強化され、サブスローガンとして、子育て・しつけ日常生活の具体的な課題の朝食・身の回りの整理整頓・あいさつに関することが取り入れられたのを始めとして、今まで以上に子どもを見据えた活動を重視してきた。
今年度の活動方針を決める際、昨年来の活動を踏まえて本校PTAにおける家庭教育の位置付けについて話し合いをした。言うまでもなく家庭教育というものは、PTA活動の中でも重要な課題の一つである。私たちは、PTA活動としてどのように家庭教育に関わっていくのか、PTAとしてどのような家庭教育を啓蒙し展開していくのかを自分たちなりに研究し論議した。
今回は、「旭ヶ丘小学校PTAの家庭教育論」というと大げさだが、それについて年間を通して、また各事業を通して私たちが考えてきた「家庭教育」についての提言発表を行うこととする。
本校の概要
本校の校区は、市街地東部で人口の流出入が少ない従来からの住宅地区を中心にしており、児童数は525名、教職員27名、PTA会員386名である。児童数は、年々減少をしており、平成元年(735人)から現在(525人までの減少率は 28.5%である。この事は、地区の子ども会活動、PTAの財源確保、などの問題として近い将来現れてくると思われる。
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生涯学習の観点に立ち、体験活動を重視した教育活動の推進している。
代表的な行事としてバーベキュー、ファイヤーストーム、ダンボール小屋で一夜を過ごす「おもしろ体験活動」。高学年が学校農園で生産したイモを加工するなどしたユニークな模擬店を出し、低学年や親、地域の人たちがお客さんとして参加する「子どもまつり」。学校の横を流れる吉田川の清掃。アルミ缶集め
| 学校の教育目標 | 進んで学習する子 思いやりのある子 元気で働く子 |
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| 「めあてをもち やりぬく子」 | |||
本校PTAの概要
組 織
本校PTAは、本部のほか、学級、支部、母親、広報、図書、事業、保健体育 の7つの委員会で構成され、最高の議決機関である総会のほか、本部役員・各委員会の正副委員長で構成され諸事業の実施計画を審議する実行委員会(年10回開催)。本部役員・各委員長で構成され緊急案件、重要案件を協議する拡大役員会。年度始めの総会前と、大きな事業の前に行う全体会議。本部役員会及び各委員会が独自に行う常置委員会と各会議を経て事業が実施される。
役員選出 本部役員は、選考委員会の推薦。学級委員は、年度始めの学級委員選挙、支部委員は、各町内代表者で構成。ほかの委員会は、自主的な入会者と年度始めのクラス選挙により選出された者で構成する。この方法により、延べ人数では全会員の6割が役員として携わることとなる。また、委員会経験者と選挙で選ばれる新任委員による運営のため、マンネリになることも少なくなくスムーズな運営を行うことができる。
PTAの特色 旭小PTAの特色は、多種多様な事業と、自主運営の活動である。会議の開催・諸事業の企画立案はもちろん資料作成から会計管理まで保護者中心で運営している。 また、昨年度女性会長の就任を機会に、活動に男親ではなかなか気がつくことができない母親らしさが取り入れられ、サブスローガンに「朝ご飯をしっかり食べよう」「はきものをそろえよう」などごく当たり前のことだが、おろそかになりがちな事柄をも取り上げるようになった。
旭小PTAにおける家庭教育の取り組み家庭教育学校の機構改革 平成9年度から、家庭教育学校の担当を母親委員会から本部へ移管して、活動方針・スローガンをより適格に反映できる体制とした。これにより、全委員会が共通の目的を持って、それぞれの委員会にふさわしい事業ができるようを話し合う機会を持つことができた。
数多くの親子事業を実施 し、「親子で行う事業」=「家庭教育」ではないが、親子事業が家庭教育の第一歩であると位置づけをして、多くの事業や、親子がふれあえる事業を強化する。
生涯学習を志向した活動体系の再編成 平成4年の関市の生涯学習研究校の指定をきっかけに、6つの種類に分類した活動内容を、更に8つに細分化する。
生涯学習を志向した、旭ヶ丘小学校PTAの事業
| 活動の目的 | 主 な 事 業 と 内 容 |
| 学校に協力する活動 |
日本庭園・池の清掃(学校美化に協力) ごみ焼却炉の穴掘り(焼却灰等の撤去) 夏休みプール当番 (プールの監視の補助) プール塗装・清掃 (老朽化したプールを美しく) おもしろ体験活動 (バーベキュー・ファイヤーストームなど) こども祭り(金券と換える空き缶持参で参加) |
| 親子がふれあう活動
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学年親子行事(学年ごとにユニークな親子のふれあいの機会を作る) 1年生-ミニ運動会 4年生-レクレーション 2年生-ウオークラリー 5年生-グランドゴルフ 3年生-紙飛行機つくり 6年生-お弁当作りとレクレーション 春・秋親子読書コンクール(親子で読書感想文にチャレンジ) 低学年親子水泳教室(会員の講師による指導) |
| 夢と感動を与える活動 |
親子劇場(生の舞台芸術に接する) |
| 子どもの潜在能力を引き出す活動 |
提灯つくり(細かい作業で美濃地方の特産品つくり) 親子工作教室(親子で一つの作品を完成) 高学年水泳教室(認定講師の指導で泳力を強化) スキー教室(レベルに合わせた指導により全ての参加者がレベルアップ) |
| 豊かな心を育てる活動 |
廃品回収(資源の再利用)
遊具の塗装・補修(親子で手作り遊具のペンキ塗り) 親子クリーンアップ(吉田川の清掃) 親子水難救助講習会(救命法の講習会) 手話教室(障害を持つ人とのかかわり) |
| 家庭の教育力
を高める活動 |
あいさつ運動(家庭・地域・学校で)
家庭教育学校開校式(子どもたちを取り巻く環境を知るために) 学級懇談会(先生との懇談) 人権講演会(子どもの人権について学ぶ) 給食試食会(給食に対する理解を深める) あさひ家庭学校の日(今年は環境問題をテーマに) |
| 生涯学習の条件整備 |
いきいき図書館運営(余裕教室を利用したPTA図書館) 旭ヶ丘子ども会の育成(複数の町内で構成する子ども会) 地区別懇談会(地域・家庭・学校と三位一体の活動) |
| 広報活動 |
PTAだより(年6回発行) |
| その他の活動
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自転車点検(夏休み前に、自転車組合の協力を得て総点検) ソフトバレー(健康作りとストレス発散) 親子体力測定(自分の体力年齢を知り、健康管理を強化する) 夏休み街頭補導(夏祭り、イベントにおいて子どもたちを守るために) リサイクルバザー(家庭から集めた不要品の即売) バザー(運動会にて、ジュース・アイスクリームを販売) |
家庭教育として何をするのか家庭教育を志向した事業を行うとき、現代社会においての家庭教育の問題点を認識する必要があるのではないだろうか。本校PTAでは、今年度の活動について話し合う際、家庭における教育において重要なことは「しつけ」を始めとする「人間らしさ」を養うこと。と認識した。
しかし、地域・家庭・子ども、の実態は、
1)兄弟姉妹の数が少なくなっている。 2)物が豊かになっている。 3)異年齢集団での遊びが減り、同年代へ。さらに少人数での遊びが増えてきた。
など、子どもを取り巻く状況の変貌が顕著になり、昔と比べ「人間らしさ」を自然と身につけることが難しくなっている。
それらの対策を講じることが、これからの家庭教育のあり方を考える基となるのではないだろうか。
家庭・地域で子どもの健全な育成をするために 家庭で子どもの健全な成長を願うために、留意しなければならないことは 一般的に次の3点であるといわれている。
1) 親と子のふれあいを通し、子どもの心身の発達、ものの感じ方・
考え方の基本を育成 すること。2) 遊びを通して自立性や協調性を培い、健康・安全についての
能力を身に付けること。3) 地域における集団活動に配慮すること。
これらを教え導くものは親である。そのため、家庭においては、「私たち親が教師で あり、子どもは生徒である。」という関係を認識する必要がある。しかし、少子化・遊びの多様化などにより個々の家庭での教育は、十分ではないのが現状ではないだろうか。また、地域における集団活動の場となるべき町内子ども会も絶対的な子どもの数の減少により活動に限界が来ている。そのために、PTAが行っている事業は、家庭教育を補完するものであると思われる。
今後の家庭教育に必要なこと
これからの家庭教育には、広い視野に立つことも重要ではないだろうか。 フロンガスによるオゾン層の破壊、ごみの焼却から発生するダイオキシン、二酸化炭素による地球の温暖化などの環境問題に対する取り組みである。 私たちの子どもや孫の世代の地球環境を守ることも親としての当然の努めではないだろうか。そのために、資源の再利用、有害物質の放出などについて、家族で考える必要はないだろうか。 環境問題については、個人のレベルでできることは多くある。個人での達成はわずかだが、すべての会員が実行すれば効果は絶大となるはずです。
おわりに
親が子どもに対して望むことは、
「生きる力」「創り出す力」「基本的な生活習慣」を身につけること
「人のために行動できる心」「自分以外のものを思いやる心」を持つこと
「自然の中で」「ゆとりある生活」を営める力をはぐくむこと
そういったものを修得した人間に成長していくことではないだろうか。 そのために、PTAの
果たす役割を見いだし実践することが、私たちの任務ではないだろうか。
旭小PTAでは、個人のベースでは限界のある人間形成を、PTAという器の中で、補完していく
ために、平成9年度のスローガンを次のように定め、多くの活動を通して自分たちの役割を見いだ
している。
『子どもたち 一人ひとりの 輝く未来のために。』