
福岡市博多区から、旧い遺跡や見所などを簡単に紹介しています。![]() 寺社、仏閣から、ちよっと歴史、名所、物産など旧跡をとりあげていく予定です。下の方へスクロールして、どうぞ。 様変わりして、旧いものが少なくなっていくのを見ていると、少し寂しくなりますが、時の流れは止められません。 残された数少ない旧跡を探して、折々に掲載しています。今回は第20回・博多・味いろいろ−2を紹介します。 |
| 庶民の料理がめ煮 お正月に家族が集まった時に、テーブルにどんと出てくるがめ煮。その始まりについては諸説あるそうです。 「腹がへっては戦はできぬ」と、そこら辺にあるものを「がめくりこんで」煮こんだ黒田藩の戦陣料理が始まりで、博多言葉の「がめくる(とりこむ)」にちなむとの説。 いいや、田んぼにたくさんいた「がめ」を味出しにつかって煮たからとか。 「そげんむつかしかことはなか。いっぱい煮物を作って瓶に入れ、いるごと出して食べよったけん、「瓶がなまってがめ煮になったと」とか。 いろいろ面白いです。 おいしくて、毎日食べても食べあきないし、だれにでも作れて経済的な、それぞれが家風に合わせて作る定番料理です。 ![]() @博多地どりを丸ごと買って身をはがし、骨でスープをとります。(灰汁を取り) A 野菜は里芋、ゴボウ、人参、大根、レンコン、シイタケ、こんにゃく、インゲン豆などいろいろを大きさをそろえて切ります。鶏肉などを大きさをそろえて切ります。 とれたての野菜に調味料も手間ひまかけて味付けは砂糖、博多のしょう油とみりんなどで。 肉と野菜の旨みがしみ出て、複雑で素晴らしい味になります。 似たものに筑前煮もあります。筑前煮は地域によって多少食材が変わり、干ししいたけと里芋が入らない場合もあるそうです。がめ煮や筑前煮は大皿料理でもあり、昔からハレの料理として(今は年中有り)テーブルを飾ってきました。 |
| 博多雑煮 正月の雑煮は、日本中さまざまでお国自慢のものが多く、各々に特色がありますが、私の家では、やはり「博多雑煮もどき?」を定番としています。 本格ものは、下記のとおりですが、ちょっと手間ひまが掛かるため、手抜きもあり(!)。 もちは丸、澄まし汁。魚はブリ(切り身)が主役(昔はアラ)です。 ![]() @年末頃に魚に塩をしておきます。だしは焼きアゴと昆布。アゴは蝮側の内蔵部分を取り除いて、昆布といっしょに前夜から水につけておきます。干しシイタケも同じです。 A31日、前夜水につけておいただしを火にかけ、たぎったら昆布は取り出して洗ってつけておきます。中火にしアクを取り、火を止めて布でこします。(この時絞らないこと) Bシイタケの足を切り、里芋は皮を取り丸のままでゆで、カツオ菜もゆで水にさらします。竹串にシイタケ、里芋、1cmくらいに切ったカマボコを刺しておきます。 C1cm×4cmのたて切りにした魚を4切れ串に刺します。横切りにすると煮くずれしますので、要注意です。カツオ葉は四cmくらいにそろえておきます。 D元旦、前日作ったダシにうす味をつけ、串を入れます。青菜は温める程度。取り出しておいた昆布を別鍋に敷き、もちを入れます。 Eお椀に柔らかくなった「もち」、「具」、「魚」を入れて、「青み」を添え、汁をたっぷりつぎます。 下準備をしているので大体一人で出来ます。とはいえ、拙宅では途中を手抜きするため「博多雑煮もどき」と呼んでいます。 |
| 博多のコウトウネギ 玄界から少々寒い初冬の風が吹きつける季節になると、博多の人々が「フク(河豚)」の話をよく交わすようになります。 コウトウネギ(細かく刻む)はフクだけでなく、他のちり鍋にも、博多名物の水炊きにもよく使います。 ![]() よくよく鍋物と相性がいいのでしょう。このネギがないと水炊きが引き立たないのです。水炊きでは、赤おろしの代わりにショウガを使います。スープに入れ、雑炊にもたっぷり使います。 このほか、博多ではさまざまな料理にこのネギを用います。フク、水炊き、ぬたあえ(すみそ)にもまぜます。 近頃は、ラーメンにも。 アジのタタキなどにもショウガをそえて食べます。 夏の冷やし汁は、小さく刻んだコウトウネギと、すりゴマをいっぱい入れたミソ汁を冷やして作ります。これを熱いごはんにかけてサラサラ流し込むと、最高(?)です。 コウトウネギもフクと同じで非常に高価になり、品薄になりました。代わりの安い「小ネギ」が年中出回るようになっています。 |
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博チョンにも人気のもつ鍋 この数年で「もつ鍋」はすっかり様がわりして、博多の名物になっています。あちこちに店が有って、店々で味が違いますが、浅めの鍋に刻んだモツとダシ、その上にキャベツが山盛り、さらにニラがたっぷりと、鍋からこぼれ落ちそうなくらいのっています。 ![]() 発祥をたどると、戦後のようです。 当時の混乱した何でも有りのヤミ市場に、臓物をコトコト煮こんだ「トンチャン」がありました。赤唐辛子のきいた色に、ニンニクの香りは子供の頃(昭和20年代)でもあり、私は、苦手でしたが、食べると病み付きになる、「元気が出る」と多くの人達がトンチャンを食べました。 後に、世の中が落ち着くにつれて、もつ料理もホルモン焼き、もつ鍋、焼肉、焼とりと料理の種類が増えていきました。 博チョンと呼ばれる単身赴任の男性は、毎日のことなので経済的な食べ物に向います。そんな要求と健康志向とがあいまって、野菜がたっぷり食べられるもつ鍋が喜ばれました。 下ごしらえした、いろいろな内臓が肉屋の店先にも見られます。食べやすいのは牛の小腸と大腸。味つけは、しよう油味、ミソ味などです。 ニンニクと赤唐辛子は、食べる人の好みに応じて、後で入れるように変わりました。最後にチャンポン玉を入れたり、おじやにして食べれば体も温まります。
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| 2008年01月03日 | copyright (C) 1997−2008/01/01 by hideshima ryuuji |