学習の「質」を高めることに重点をおきます。
まずは1冊の問題集にしっかり取り組むことからスタートします。
ー 学習の「質」と「量」 ー
年間教材費を0円にすることは、学費を安くすることが目的ではありません。
約二十年間、ある組織の中で一人の塾講師として指導させていただいた中での個人的な感覚ではありますが、
最近、学習の量よりも質に課題がある子たちが本当に多くなっているような気がします。
テスト前の生徒たちのカバンの中には、学校の問題集、学校のプリント、塾のテキスト、自分で買った問題集、通信教材など
様々なものが準備されています。テストが数日後に迫ったある日、数名の生徒に本人たちに「もう終わった」というものを期待を込めて
見せてもらうと、厳しいことを言うようですが、残念ながらただ埋めているだけ写しているだけのレベルです。
ある程度時間はかけたのでしょう。字も丁寧だし、色分けしたり修正テープを使ったり、努力の跡も随所にうかがえます。
しかし、肝心の分からなかった問題は正解の書き込みだけで、なぜその答えになるのかの理由の追求や、暗記の時間がほとんどない。
間違っているのにそのまま○にしている問題さえある。
ある生徒が言うには「調べながらやった。」らしく、全問正解。これじゃあ、どこが弱点か分からないじゃないか。
テスト勉強の基本でもある「同じ問題がテストに出たら解けるようにする。」という意識が弱いんじゃないか。
「成績を上げる」ことではなく、「埋める」「決まった時間机に座る」ということが目的になってしまっているんじゃないか。
このままじゃいかん。いろいろアドバイスをしますが、本人たちはそんなに悪気はない様子で授業には受け身で参加して講師が前で
解説するのを見ていれば、自分も簡単に解けるようになるような錯覚を感じ続けている。家庭学習においては、これが自分の
勉強スタイルなんだと頑固に「頭を使わない単純作業」を繰り返している。
定期テスト前は、いろいろな塾でいわゆる予想問題的なものが作成されます。しっかり予想されていればいるほど、
子どもたちにとっては「楽にいい点が取れる魔法のプリント」となるのでしょう。まずはいい点数を取らせて、それをきっかけに
やる気を引き出して…という狙いも全く分からないわけではありません。自分も予想問題を作成したことはあります。
しかし、学校からもらった範囲表に書いてある試験範囲の学校の問題集やプリントはやらずに、塾の予想問題ばかり、
それも直前にバタバタと答えを丸暗記するような感覚でやるようになってしまった子たちを見て、間違ったメッセージを伝えて
しまっていると危機感を感じたこともありました。直前詰め込み型は、定期テストは取れるけど実力テストが取れないという子に
非常に多いスタイルです。
そんな学習状況の子を次第に多く目にするようになってきた気がします。 もしかしたら、単純にさぼっているだけ、怠けているだけと
いうこともあるかもしれませんが、とにかくこのような学習の質で量を重ねても、大きな成果が出ることはまずないでしょう。
それでも、今教育の場では、とにかくたくさんやらせておけばなんとなく安心する部分もあり、また、「たくさんやりなさい」という
指示のほうが手間がかからない部分もあり、子供たちに量を課し続けていることが多いのではないかと思います。もちろん最終的には
質と量の両方を確保すべきだとは思いますが、まずどちらを優先すべきかと言われれば、間違いなく質だと思います。
学習の質を高めるために要求されることは、そんなに特別なことではありません。しっかり覚えるとか、しっかり理解するとか、
繰り返し解くとか、そんな単純なことがほとんどです。しかし、その単純なことが多くの子供たちにとってはやはり大変なこと
みたいです。質が高い学習を実践するにはそれなりの能力や時間や姿勢が必要で、適切な負荷をかけることを考えた上でも、
今その子がしっかり消化できる量は決まっています。様々な条件から今はある1冊の問題集さえ十分に消化できない子に、
勉強の質のことは置いといて、2冊3冊とあれもこれもやりなさいと指示することは、低い質のまま量だけをこなす作業につながる
可能性が高いと思います。気合と根性で全部「埋める」ことはできるでしょう。それはそれで大切な経験ではありますが、
学力としての成果はあまり期待できません。
学習塾桜ワークでは、まずは1冊の標準的な問題集を学習の質を意識しながらしっかりと仕上げていく勉強に取り組んで
いただきたいと思います。お勧めの教材は、基本的な内容が非常に良くまとまっているワークやプリントなどの学校の教材です。
そういう学習の中で、中学生として必要な知識のほとんどは身に付いていくのではないか、多くの子供たちが達成感や充実感を
より感じることができるのではないか、次の学年になっても、高校進学後も、自分で前に進む力を身に付けてくれるのではないか
という気がしてなりません。
その上で、本人が「まだやれる!」「まだやりたい!」と感じた時には、更なる高みを目指して、ぜひ他の問題集にも手を伸ばして
欲しいと思います。
