以前、モロッコのツアーで一緒になったオジサンが
「海外旅行はフリーで行ってこそ一人前ですよ。バックパッカーくらいやらなくちゃ」ととてもエラそうにのたまった。
でも、それを聞いて、私は内心「???」と思った。
そんなことお構いなしにオジサンは、鼻の穴を得意げに広げてふんぞり返り、「バックパッカーやったことある?」
と尋ねてきた。
「いえ」と答えると、オジサンはますます鼻の穴を広げて「まだ若いんだからバックパッカーやりなさい」と、
それはそれはもう、うれしそうに「指導」してきた。
しかし、それはよけいなお世話というものではないのか? どんなスタイルで海外旅行しようが
人の勝手である。
私の海外初体験は、いきなり一人でタイへ行き、ムエタイ(キックボクシングね)のジムに住み込み、
日々ムエタイの練習をしながらバンコクをうろつく…というものであった。練習は辛く、夜寝ていると、バカでかいネズミがちょろちょろ動き回っていた。こんなものにかじられたら
「ネズミ恐怖症」になってしまう。それじゃ、ドラえもんだ。
このとき「う〜む、俺は海外に来て何やってるんだろう? やはり海外は快適なツアーで来た方が
よさそうであるな」となんとなく決意したのだった。
その後は決意を翻すことなく、ずっとパックツアーを続けている。我ながらたいした意志の固さである。
別に私はバックパッカーを否定しているわけではない。旅のスタイルに「正解」などあるわけがない。
私はたまたま次のような理由で「パックバッカー(略してPB)」になっただけである。
| 1 | 能率的に観光地を回りたい(仕事を休める日数は限られている)。 |
| 2 | 安全で快適なホテルに泊まりたい(泥棒やネズミや虫は嫌いである)。 |
| 3 | 現地係員とツアー中ずっと一緒なので、結構その国の実情とかを教えてもらえる。
意外に現地の人と接する機会は多い。 |
| 4 | ありとあらゆる「手続き」というものが嫌い&苦手なので、そのようなことは是非、旅行会社にお願いしたい。 |
| 5 | ツアーでないと行けない場所、入れない場所がときどきある。 |
もちろん、よろしくない面があることも否定できない。
参加者が20名を超えると、写真スポットで順番に写真を撮るだけでも相当な時間がかかるし、いつも
集合時間に思い切り遅れて足を引っ張る人が大体二人くらいいる(若い女性二人組に多い)。
また、食事時に、得意気に「何カ国行ったことがあります」とか(30代男性に多い)、
「イタリアはいかにすばらしかったか」とか(50代女性に多い)を語りまくる人がいて、顔では笑いつつも
心の中は「もう勘弁してください」状態になったりすることもよくある。
それから「お仕事は何ですか?」とか「どちらにお住まいですか?」とか、プライベートに直球で
バシバシ突っ込んでくる(定年後の夫婦に多い)のはやめて頂きたいので、この場を借りてお願いしておきます。
その他、高地や沙漠でいきなり走り出すなど、予想外の行動に出て添乗員さんや他の客に心配をかける
バカもいる(すまん、それは私だった)。
というわけで、人がいっぱいいるのも、なかなか大変だが、それも何かの縁。ときにはとても素晴らしい
人たち(ウズベキスタンツアーに多い←ものすごく個人的な見解)に会えることもある。
能書きが長くなったが、そんなわけで、私はここに高らかに「パックバッカー宣言」をするものである。
全国のパックバッカー万歳!
なお、冒頭に出てきた、モロッコツアーのオジサンも実はパックツアーしか参加したことがないらしい。
あんたも立派なパックバッカーだっつーの!
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